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番茶ギーター解説

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Aug 23, 2012
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カテゴリ:著作公開
捨ててこそ青春だ

3章  日本の若者へ

私は君たちに表題のとおり「捨ててこそ青春だ」といいたい。それは社会に出る前の君たちにしかできない重要なことである。
多数派と迎合する前に、つまり社会に出る前に検討してもらいたい。多数派に組み込まれると自由を見失う。それも人生かもしれない。しかし丸腰で荒海のなかに飛び込んでいく君たちをみるには忍びないのである。まだ救われる機会が君たちにはある。希望がある。

そして既に社会にでてしまった人たちにもいいたい。勇気しだいで、必要性を感じた度合いで捨てることは可能である。すべてを一気に捨てろとはいわない。少しずつ捨てる方法もある。
それでは、なにを捨てるのかと君たちは問うかもしれない。その答えは本書をよみ終えたときに必ず理解できる。そう約束したい。ここではそれを「不要なもの」とでもしておこうとおもう。
私は社会人になってからこの「不要なもの」を捨てる作業をした。結婚して子供もいた。それは簡単なことではなかった。若いうちにやればよかったのに、苦しいおもいをしたのは早いうちにやらなかった罰でもあったと今では感じられる。
普通にしていると君たちはまず多数派になる。それは違わずサラリーマンになることである。そこはいったいどんな社会か。まず私が先陣を切ってその社会に出た先輩として会社ではたらくということをお話したい。そこはある意味虚像に満ちた世界であるといえる。だがまだ当時の会社にはあたたかみがあった。余裕があったともおもう。

私は東京の大学を出てゼネコンに就職した。あの東京スカイツリーの建設を請け負った建設会社である。入社式のあと約一月の研修を経て配属となった。同期の間では最初の配属は東京本社か大阪本店でないと後々の出世に響くとの噂で持ちきりであった。東京本社での配属発表の日を今でもおもいだす。それでは札幌支店配属は、と人事課長の声。よばれた人間は頭をかかえた。次は仙台支店。呼ばれた人間はなみだ目でその後すぐに彼女に電話をかけにいった。東京本社には精鋭が10名ほど名をよばれた。名古屋支店に次いで大阪本店。大阪組7名の最後に私の名がよばれた。よかった、私は胸をなでおろした。その安堵感は多数派に迎合した瞬間であり自分を見失う道程への入り口でもあった。以来目の前につるされたニンジンを追いかける馬車馬となり自由に満ちた人生を犠牲にする代わりに見栄と世間体と必要以上の生活の糧を選択することになる。大阪本店には同期の6人と新幹線でむかった。まさにもう降りることを許されないレールに乗ったのである。大阪につくと人事課長代理の訓示をうけた。「君たちよくききなさい。今は希望に満ちて入社してきた君たちだが、やがてお神輿(みこし)を担ぐ者と担がない者に分かれる。いいかい必ずや担ぐ人間になりなさい」当たり前であるがその時は全員担ぐ気満々である。しかし30年経った今、私はその同期の顛末をしっている。全員が担いでいない。つまり神輿を担いでいるのは会社でもほんの一握りの人物だけなのである。その一握りは嬉々として仕事をしている。後はだれでもできる反復作業を仕立てのいいスーツを着た世捨て人がごりっぱにこなしているだけなのである。そんなところに魂の輝きなどない。死んだ魚のような目をした人間が惰性でしかない日常をすごしているだけなのである。ただ多数派に属しているだけの自己満足と安心感、今では勝ち組とそれをよぶのかもしれないがそういう本来虚像でしかないもののなかに自分を置いて離れられないで劣化している。まあ君たちも悪いが十中八九そういう道をあゆむ。

今はひどい。そうおもえる。私が就職した30年前(昭和59年)の状況とは違って世の変化は著しい。円高による製造業の海外進出と韓国、中国企業との価格競争。日本企業は追いこまれている。日本の敗因については他にその分析を譲るとして、韓国企業の強さとは裏腹に韓国の実生活の惨状とも今ソウルで直面している。韓国の若者は追いつめられている。日本の若者も就職活動で苦しみ、首尾よく正社員になったとしてもしあわせに、穏やかにその仕事をつづけられない。日本の企業にもそんな余裕はない。まず会社の存続、それから社員の福利である。昔はそれが同列であった。苦しみの構図が日本でも韓国でも広く浸透している。ソウル大学のキム先生はそれを危惧し「つらいから青春だ」をかいた。その本は韓国でこそ出版の緊急性があった。日本より韓国の若者の方がより苦しんでいるからである。君たちがサムソン、LGにはいって仕事をすると仮定する。労働組合はない、残業代もない、周りは非正規だがスペックの高い社員だらけである。仕事への要求のスキルは高い、当然自分に与えられた課題をこなすまで家にはかえれない。雇用契約ではなく私にいわせれば請負契約である。請負契約とははたらいた時間に対して報酬が払われるのではなく、仕事の完成に対してのみ報酬があたえられる。まあそんな会社と勝負して日本の企業が勝てるわけはない。サムソンの下請けになれるか、それがこれから日本企業の経営者の判断になってくる。もし日本の企業が総じて完成品を売るのではなく部品メーカーに成り下がれば、従業員は半分になる。君たちはそんな社会にこれから出ていかなくてはならない。「苦しんで悩んでから捨てる」か「苦しむ前に捨てるか」君たちにはこの選択肢がまだある。そこに光明があることを一緒に見出していきたい。

レールに乗っている人の視野はせまい。日本の企業のうち大企業は会社数でいうと0.3%。労働者比率でいうと30%。そこに勤められれば日本を動かす一員になれたと勘違いする。週末はゴルフにいき、会社のかえりはいっぱいやって人の悪口、失敗をネタにガス抜きをする。実力もないのに会社の名前で仕事をする虚構の人生。視野がせまい。どんどんせまくなっていく。はやく目をさましてほしい。いってもだめなのはわかっている。自分が偉いと勘違いしている人ほど、そういうものが捨てられずしがみついているから。君たちが依存するのは会社ではない。君たちが依存するのは「18の茶室」にかかれている「ヴェーダ」の教えである。「バガヴァッド・ギーター」の教えである。


「無知な活動に没頭している者たちは、無知の暗闇に陥る。しかしそれ以上に悪質なのは、“いわゆる”知識を高めようとしている者たちである」【シュリー・イーシャ・ウパニシャッド マントラ9】

「途方もない大きなプライドを、とんでもなくケチな人間が持っている」【ヴォルテール】

「犬のあとについて行けば便所へ行く」【韓国のことわざ】(くだらない人間とつきあえばよからぬ所へ行く)





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Last updated  Aug 23, 2012 11:48:58 PM
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第二の矢@ Re[8]:ナーラダ・バクティ・スートラ(78)(07/22) New! ブログ読者さんへ 正だ、誤だ、、あまりに…
第二の矢@ Re:ナーラダ・バクティ・スートラ (1)(02/06) New! 自身の人生を振り返れば、罪と恥に塗れて…
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なにここ?@ Re:ナーラダ・バクティ・スートラ(78)(07/22) なにここ・・・壮絶、コワッ!!

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