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Aug 25, 2012
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カテゴリ:著作公開
捨ててこそ青春だ

6章  新村(シンチョン)の隠れ家サウナ

ソウルについて翌日、ヨンタク君と延世大学の裏山にあるスッカマ24にいった。ソウルでは、モギョクタンという安銭湯とチムジルバンという少し立派なサウナ付の施設がある。スッカマ24はそれは情緒のあるチムジルバンで、それこそ屋外に釜(土でできた鎌倉のようなサウナ)があり、大きいのや小さいの、また高温、中温などがある。熱いので下駄を履いてはいる。横には川が流れていてその上に床どこがある。その上で涼をとりまた釜にはいる。そんな自然にめぐまれた施設が大都会「新村」駅から延世大を経てその裏山にある。実はこのサウナは私が以前ヨンタク君に教えてあげた。以来ヨンタク君は疲れたときにきているらしい。ある意味ソウルの街は私のほうが詳しいかもしれない。前回南大門市場に行ったときヨンタク君は何年ぶりだろうといった。彼は雑踏がきらいなのである。サウナにはいり、冷えたシッケ(米ジュース)をのみ韓式の癒しを満喫した。

私は木漏れ日が降り注ぐ床の上でキム先生の「つらいから青春だ」の話を切りだした。どこが一番印象に残ったかとヨンタク君はきいてきた。私がよかったのはPART2の「思っているほど底は深くない」というセクションに出てくるロープの話であった。要約すれば執着(捨てられないこと)が人生を無駄にしてしまうというキム先生の指摘である。深くかかわったものをやめられない、それは中毒のようなもので人の判断力をにぶらせる。韓国では考試という公務員試験があり名門大を出た連中が受験する。10年受験しても通らない。それほど難関である。

以前NHKの海外ドキュメンタリーでもとりあげられた。延世大を卒業したエリートが非正規で「現代」に入社した。非正規ではあるが「現代」にはいれたとはさすがだと友人にいわれたらしい。正社員に登用されるチャンスがある。自信のあった彼はそれにかけて頑張ったが、正社員への道は想像以上に厳しかった。また非正規の待遇は悲惨なもので向上などのぞめない、彼は見切りをつけ退職し公務員になるべく勉強することにした。勉強には自信がある。彼はみながうらやむ延世大に受かった優等生である。しかし考試を突破するのは並大抵ではなかった。落ちて、落ちて、また落ちる。ベッドのみの2畳ほどの部屋に住み1日15時間以上勉強する。さすがに一次は通るようになる。しかし二次でまた落ちる。しかしやめられない。多くのものを犠牲にしてこんなに受験勉強したんだ。もったいない、来年は必ず合格してみせる。五年目の受験にも彼は失敗した。こういう人間が韓国にはたくさんいる。キム先生はこういう若者をたとえてロープから手が放せない人間といっている。また、あきらめるほうがつづけるより難しいと指摘している。これまで費やした努力が惜しいから受験をあきらめられない。しかし人生を、時間を無駄にしただけでおわる。ロープを手放すと底が深くこわいと不安になる。しかしキム先生は思っているより底は深くないと若者に訴える。先生ご自身3回目の失敗でロープを手放された。
多くの人間は不必要なものに執着し手放せない。手放してこそ、捨ててこそ自由になれるのに。

この不必要なものをサンスクリット語で「アナルタ」とよぶ。私たちを覆う雲ともいわれる。
それはまさに蜃気楼である。砂漠に浮かび上がる実態のない水を、それが本物だとおもって追いかける。しかしそれはにせものである。だからそこにはいくな、水はないとキム先生は教える。それではほんものの水はどこにあるのか?
それがヨンタク君との論議になった。その答えは「ヴェーダ」のなかにしかない。その答え、真実つまり絶対真理は他ではみつからない。二人が導き出した結論である。ヨンタク君は、ジョージ・ハリソン研究では韓国の第一人者でありジョージが追求した「ヴェーダ」哲学を熟知している。

その後、私とヨンタク君はパッピンス(あずきカキ氷)をたべた。ヨンタク君がぐちゃぐちゃにかき混ぜてくれたものをである。韓国人はなんでもかき混ぜてたべる。日本人にしてみれば作法の悪いたべ方であるが、そうしたほうがやはりおいしかった。作法も捨てたほうがいいときもある。



「私を意識するようになれば、おまえは私の恩寵により人生の障害を全て克服することができる。しかしそのような意識で活動せず、偽我意識で行動し私の言葉を聞かなければ、おまえは道を見失うであろう」【バガヴァッド・ギーター第18章58節】

「それは、自分の中にある根本的な“不安”です。身体的、精神的、経済的、そのほかあらゆる不安が自分を占めている。不安があるから焦り、不安があるから急ぎ、不安があるから集中できず、不安があるから無理しようとする。すべてのことが、私の中にある不安によって引き起こされている、と気がついた。ならばこの不安を取り除くものを見つければ、心の平安が得られるに違いない。不安さえなくなれば、きっと状況はよくなる。そして、これこそが“救い”に違いない、そう考えるようになったのです」
【ぶれない 平山郁夫】

「クリシュナよ、これが私の疑問なのです。ぜひこの不安を取り除いて下さい。私の疑惑を打ち砕くことができるのは、あなたをおいてほかにはありません。」【バガヴァッド・ギーター第6章39節】

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Last updated  Sep 1, 2012 08:59:07 AM
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Re:『捨ててこそ青春だ』 第6章 新村(シンチョン)の隠れ家サウナ(08/25)   ジョーンズ さん
あきらめるほうがつづけるより難しいのは、これまで費やした努力が惜しいからなのですね。新たな考えて方が出来るようになりました。 (Oct 28, 2017 12:16:09 PM)

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通りすがりの読者@ Re[1]:ナーラダ・バクティ・スートラ(78)(07/22) バガヴァッド・ギーター』第3章15 【…
ジョーンズ@ Re:『捨ててこそ青春だ』 第6章 新村(シンチョン)の隠れ家サウナ(08/25) あきらめるほうがつづけるより難しいのは…
なにここ?@ Re:ナーラダ・バクティ・スートラ(78)(07/22) なにここ・・・壮絶、コワッ!!
虹の父@ Re[1]:ナーラダ・バクティ・スートラ(78)(07/22) ブログ読者さん 度重なる無礼、誠に申し…
ブログ読者@ Re:ナーラダ・バクティ・スートラ(78)(07/22) ブログ主さんがひたすら沈黙を守っておら…

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