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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
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2007.01.23
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「瞑想とユング心理学」 
ウォルター・オダージンク原著 湯浅泰雄・監訳 安藤治・是垣正達・訳達 1997/11 創元社 原書1993



 ランスパーソナルつながりで
安藤治を検索したところ、図書蔵書リストにあったのでリクエストしていた本。ユングはいつかゆっくり読もうと思っていたが、こういう形でユングと遭遇するのも素晴らしい。監訳湯浅泰雄となっており、このブログでも何冊か関連書籍を読んできたが、私にはこの系譜はなかなか適応しやすい流れであるようだ。

 この本の著者オダージンクについては何もしらないが、極めて読みやすく、ああ、こういう本ならいいのに、と安心して読めた。ただ、必ずしも読書というものは、面白い、読みやすいというだけではあまり益がないことも多く、やや難解であったり、批判的心情を書き立てられたほうが、結局は自分に役立つことが多い。

 の本、なぜ読みやすいのかなぁ、と考えてみたが、もともと原著が1993年に書かれている、ということがあるだろう。この辺までの流れは、私なりに把握できているということにもなるだろうし、時間が経過してコモンセンス化している、ということもあるだろう。でも、もし言うとするなら、1938年生まれのオダージンクはチューリッヒで訓練を受けたユング派分析家、という側面があるのかもしれない。

 ニューヨークで開業している、ということだから、ある意味、アカデミズムの学者にありがちな融通の聞かない難解さを避けていることも幸いしているかもしれない。同じチューリッヒで訓練を受けた河合隼雄は1928年生まれだから、彼より10年若い。1993年オダージンク55歳の時の著書である。

 本書においては、「黄金の華の秘密」が盛んに引き合いに出される。すぐさま私はモンジュの訳した
Oshoの「黄金の華の秘密」を思い出した。そういえば、この本もまだじっくりとは読んでいなかった。そういえば、abhiの書いた「魂の螺旋ダンス」の中に、「その源流は、神智学会によるインド思想再発見にあり(中略)ラジニーシもそれらの思想的達成を継承する形でp197」というような表現があり、ちょっと気になっていたのだが、いわゆるトランスパーソナルな流れが60年代あたりまでに形成されたとして、その流れをどのような位置でOshoが見ていたのか、関心のあるところだ。

 
Kヨタカの書いたの中で、アジズは「Oshoはある小さな寺院で7年間、タントラの修行をして悟りを得た。」p87と言っている。私はそのことについては、確たる情報は何もないが、そのように想像することは年代的にも状況的にも難くない。21歳で大悟し、28歳まで何らかの磨きをかけた、ということは有りうる。ブッタの大悟にしても35歳と42歳の両説があり、なかなか興味深い。

 1928年、ヴィルヘルムは『黄金の華の秘密』(原題は『太乙金華宗旨』)とい瞑想法の本をドイツ語に訳し、ユングに対して、心理学者の立場から解説してくれるよう依頼した。p274

 この本は、西洋と東洋の瞑想を繋いだユングにとっても、かなりエポックメイキングな重要な一冊となっているようである。このオダージングの本が私にとって読みやすいのは、いわゆる東洋的瞑想に対する西洋人的理解がよりユング的であるからだろうと思われる。オダージングは、日本におけるいわゆるトランスパーソナル心理学の代表として紹介されるケン・ウィルバーには、ある一定程度の距離をおいている。

 ィルバーは、東洋の思想に対して共感的姿勢は取っている。だが、彼はみずからの西洋的無意識と元型的背景から抜け出せないでいる。彼はまた、心的統一性を組織し包括する一体性の元型にとらわれている。彼は思考タイプであるため、その元型が彼の理論上の概念を通して働いているのである。p218

 このような批判が的を得た正しいものであるかどうかは分からないが、私は共感して、このような部分を読み進めることができる。トランスパーソナル心理学という括りは、日本においては80年代においてC+Fの吉副伸逸あたりを中心に紹介されてきたことが多かった。70年代においては、Oshoの本が翻訳され始まったが、グルジェフやクリシュナムルティとて、Oshoの本に引きづられるように翻訳が始まったという印象がぬぐえない。

 福は1987年に出した月刊「アーガマ」編集長・松澤正博との共著
「意識のターニングポイント」p139の中でこういっている。

吉福---それと、やっぱりぼくは、「トランスパーソナル」というものが日本に入ってくるのは、ちょっと早かった、という気がしている。ぼく自身、ここのところ何年か、トランスパーソナル心理学を日本に紹介しようとしてきたわけだけど、やはり、アカデミックな視点からみると、やっとユング心理学が定着してきた状態だと思う。日本側のスピーカーの一人だった樋口先生の話でも、河合隼雄さんも実際には2,3年早すぎるといっていたというから。その点では同じ意見だね。p139

 この対談集は、84~86年に阿含宗からでていた月刊「アーガマ」に連載されたものをまとめたものである。今でも続刊されているのかどうか知らないが、私は、もともとこの阿含宗(あるいは桐山靖雄ながれ)と吉福のつながりが気になるのである。77年に彼が編集長として出した月刊「メディテーション」という雑誌も桐山関連の平河出版からでている。

 にもセクト主義に陥る必要もないのだが、吉福を中心とした80年代の「グルイズム批判」というものが、もっぱら外来のOshoなどだけに向い、自らにとってもっと身近であったはずの桐山「管長」を故意に見逃し続けた罪は重いと、私は思う。90年代に起きたオウム事件も、麻原や早川をはじめ、桐山ながれの人物達によって起こされていることを忘れてはいけない。あの時、何故吉福や松澤は、同じ「グルイズム批判」を自らに向けなかったのか?、今でも不思議に思う。

 そんな疑問がいまだにとけないので、私には吉福に対していまだに襟元をひろげる余裕がなく、また吉福が中心となって紹介したウィルバーは、周辺の挟雑物がじゃまになって今だに読めない本となっている。いつまでこのトラウマを抱え続けることになるのか、今の私には分からないが・・・。

 さて、脱線につぐ脱線になってしまったが、「瞑想とユング心理学」この一冊はとても共感できる読みやすい本だ。オダージングの視点も優れて私向きだ。湯浅や安藤という訳者陣も私向きだった、ということができるのかも知れない。






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Last updated  2009.02.10 20:22:04
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