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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2007.05.05
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「臨床心理行為」 心理臨床家でないとできないこと 
氏家寛・他 2003/7 創元社


 この20年くらい臨床心理士の資格問題がどうなるのか、私なりに注目してきた。私は
「『心の専門家』はいらない」とか「心を商品化する社会」 とかの本の論旨には賛成しかねるものがある。臨床心理士の資格が確立して、社会的認知度があがることには基本的に賛成である。欧米に比較した場合の日本の独自性とか、精神的成長過程における日本人の特性とか、さまざまあれど、心の領域に光が当たることには賛成である。

 さて、この本のサブタイトル「心理臨床家ではないとできないこと」という言葉にはちょっとドキッとする。この関連の本については関心があるが、最近の読書としては離れていた分野である。しかし、図書館にあったこの本は、どうも見逃すことはできないかった。心理臨床家ではないと出来ない(can't)なのか、あるいは(must not)なのか、(should not)なのか。つまり、技能的にできない、ということか、法的立場としてできないのか、その辺がダブル・ミーニングになっている。そして読んでみて、これはどちらもかけているんだな、と分かった。

 臨床心理家は、医師、教師、親、友人、相談員、指導員、コンサルタントなどとはまたちがったアプローチの仕方をする。そして、他の立場とはまたちがった技能を持っている。その立場を明確にすることはよいことだろう。

 しかし、資格がないとできない、となると、これは少し違った意味になる。名称独占なり、業務独占となると、いままで存続してきた業界を圧迫することになる。当然のことながら、その資格の必要性を感じない向きからは、反対意見がでてくるだろう。

 この本は、業域の確立と資格制定の問題がからみあっているだけに、なんだか複雑な本となっている。社会的な認知度や必要性が高まっているとともに、民間資格ならぬ国家資格に「しなくてはならない」となると、どこか無理なものを感じないわけでもない。

 例えば
ファイナンシャル・プランニングも国家技能検定になった。別に国家資格がなければできない業務ではないが、自らの技能を客観的に証明することができるし、それを目指して勉強することで、体系的な学習ができるのも事実だ。

 あるいは
産業カウンセラーの資格なども、国家資格としての認定されかたに微妙な動きがある。これは小泉政権の「民間で出来ることは民間で」という流れの中で、やや国家資格から民間資格へ押し戻されたような印象がある。しかし、なんでそんなに資格が欲しいのかな、とも思う。資格を販売することを目的とする資格商売もあるし、資格をもっていながら、あるいは資格を隠れ蓑として悪事を働く専門職も多く存在しているのも事実だ。あらためて資格を持っていなくても、有能な技能やキャリアを持っている人も沢山いる。

 学校で言えば、最近では、心の教室相談員がだんだんと臨床心理士に置き換えられつつある。特に心理関連の資格を持っていない人生相談員のほうが、若い臨床心理士よりもなるかに有能な技能をもち、実績を上げていたという事実もある。しかし、若い臨床心理士も、経験をつみ続けており、次第に臨床心理士の活動範囲は広がっている。

 この本ではフロイト派、ユング派とならんで、クライエント中心療法のレポートを諸富祥彦が書いている。トランスパーソナルまでは書き及ぶことができないでいるが、良心的で好感のもてる文章だった。

 心理療法の保険制度に関して、氏家寛や川戸円が、「保険屋」と蔑称的に保険制度の維持者を見下げたような発言をしているのはいただけない。





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Last updated  2009.02.10 13:10:05
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