「パワースポット シャスタ山の歩き方」 高原操・文 中尾好孝・写真 2004/7 VOICE
レムリアつながりで、地底回廊はヒマラヤ山中から北米大陸へと突き抜けた。シャスタ山についての著書は、思っていたより少ない。これはVOICE社の本。このブログではVOICE社の本は初めてではなかっただろうか。日本の「精神世界」では、80年代よりかなり先鞭をつける意欲的な出版社ではあるが、やや、日本の精神世界では、旧人類の保守派に属していると見られかねない私は、やや苦手な本も多い。本当は、シャスタ山も無理して出向いている、と言えば言える。
しかし、この本には、よけいなトリップはあまりない。むしろ、このブログで読んできたほかの本に比べたら、なんと突き抜けたさわやかな風が吹いているではないか。4000メートルを超える北米二番目の高さを誇るシャスタ山。そこを訪ねる旅は楽しい。写真も綺麗だ。突き抜けている。アメリカ人気質が、写真のあちらこちらと繋がっている。ボールダーと、このシャスタ山はどのような位置関係にあるのか、地図さえ見ないで書いている自分があまりになさけないが、チベットで語られるチベットと、もしチュギャム・トゥルンパがいる(いた)ボールダーの北米で語られたチベットと、どちらがどちらか・・・。どちらも楽しいが、もしチョギャム・トゥルンパのシャンバラ・トレーニングに関心あるなら、このシャスタ山の突き抜けた白さと青い空を背景に聞いておく必要があるのだろう。
マウントシャスタは失われた大陸、レムリアからの生存者が最後にたどり着いた場所であったという伝説がある。そして、ここには多くのスピリチュアルな遭遇話が存在する。その中でも最も興味深いのは、1934年にスピリチュアルグループ、IAM Foundationを設立したエンジニア、ガイ・バラード氏が1930年にパンサーメドウズで体験した話だろう。p13
男は自分がマスター、セント・ジャーメインであると告げた。セント・ジャーメインはいくつもの異なった時代に姿を現し、人類愛を説く不死の存在として知られている。p14
ぜひあなたもマウントシャスタを訪れて、自己の最も深い部分と繋がり、魔法に触れ、パワフルでスピリチュアルな、この山の魅力を味わっていただきたい。p15
たしかに、レムリアを想うことは、自己の最も深い部分と繋がる体験、ということは共感できる。それにしても、魔法、という言葉は、まだ私は使い慣れていないが、ふと、自分の食卓に「魔法瓶」があることに気がついた。まぁ、生活に馴染んでしまえば、魔法という言葉にも、それほどの違和感を感じることはなくなるかな。トゥルンパの愛弟子であるぺマ・チョドロンの著者にも、さらっと「魔法」という言葉がでていた。北米じゃ、「魔法」はそれほど特異な単語ではないのかも知れない。
かつてマウントシャスタ周辺は、シャスタ族、カルク族、ウィンツ族等、複数のネイティブ・アメリカンの生活の場所だった。いまでも毎年初夏、シャスタ山中腹のパンサーメドウズでネイティブ・アメリカンによる山明けの儀式が行なわれる。この山は彼らにとって教会であり、寺院であり、聖なる祈りの場としていまも存在し続けている。p30
シャスタ山を訪ねるのは、このブログにとっては、現代チェロキー青年・多火手を訪ねる旅でもある。この紹介の中にはチェロキーはでてこないが、まぁあせらず旅を続けよう。
ネイティブ・アメリカンにとってビジョンと瞑想の場、バーニーフォールズは全長約40m、水量の多いダイナミックな滝です。夏でも滝つぼ周辺は、舞い上がる水しぶきで涼しく、マイナスイオンに満ち溢れています。この場所では何回も、滝に住む女神や竜神が目撃されているという話もあります。p54
キャッスル・クラックスは、周りの景観と趣きを異にする不思議な空間です。この岩山の一帯は、別名「ワイズ・ピープル(Wise People)=賢者達」、あるいは「賢者達の岩」と呼ばれています。シャスタ山よりはるか昔から存在い、地球の歴史、地球の智慧をすべて抱腹しているかのようです。キャッスル・クラックスとシャスタ山は、遠くレムリア大陸の一部とも信じられています。この岩山を眺めながらの瞑想は、私達の魂に太古の叡智を蘇らせてくれることでしょう。p60
スチュワート・ミネラル・スプリングス。ネイティブ・アメリカンによって発見され、世界有数の癒しの温泉として通年多くの人々が訪れます。温泉は個室のバスタブ形式となっていて、温泉の他、ドライサウナ、マッサージ等のスパリゾート、宿泊施設等も整っています。温泉、サウナで体を温めた後、野外のクリークに飛び込み、体中の毒素が抜けて細胞が生まれ変わったような爽快感は最高。p62
うーむ。観光案内ですか。
シャスタ山には遠い昔滅亡したレムリアの人々がいまもなお、山深く住んでいるというレムリア伝説がある。宇宙船の基地になっているとか、富士山と地底で深く結ばれ、この地球を守っているなど、不思議な話が溢れている。シャスタ山はツイン・ピークスで、南側の高い山がシャスタ、北側の低い山がシャスティーナと呼ばれている。シャスタは男性エネルギー、シャスティーナは女性エネルギーを象徴していると言われ、この山全体は陰陽バランスの取れた山といえる。p67
「シャスタ山に行きたい」という思いが強まったら、ぜひ頑張ってレンタカーを自分の手で走らせてください。この山に再び戻ってくるために、日本で初めて運転免許を取ったという人もいます。目的があればなんでも頑張れるものです。
冬は純白に光輝き、夏は紫の光線を放ち、秋はピンクに染まっていくシャスタ山。1年中を通して、美しく光を放つこの山は「自然界のディズニーランド」です。どの季節に訪れても山のエネルギーを十分に浴びて、心も体も魂もリフレッシュすることでしょう。p90
そういえば、現代チェロキー青年・多火手は、21歳の時、車の運転中に事故に会い、冥府をさ迷ったのだった。ひょっとすると、彼はこのシャスタ山に向かって飛ばしていたのかも知れない。あれは春だった。春のシャスタ山はどんなだろう。1953年の春、シャスタはどんなだったのだろう。
私たちがシャスタ山を見つけるのではなく、きっとシャスタが私達に呼びかけて「魂のふるさと」に呼び戻すのかもしれません。遠くレムリアの時代に「また時が来たらきっと再会しよう」と約束した魂達の出合い。21世紀を迎えて、きっといまそんな時代が訪れたのでしょう。p92
うん、たしかにそんな感じがする。この話に一口乗ろう。
いま世界中からシャスタ山に、理由もなく自然に、意識変革の起きた人々が集って来ています。チベットの高僧達は、シャスタ東山麓にサンクチャリーを創り始めています。そんな素敵なシャスタの魅力をひとりでも多くの皆様にお伝えし、より楽しく旅ができるようにとの想いからこの本は制作されました。ぜひシャスタ・ワールドを皆様ご自身で体験・体感してください。p99