「11人のカウボーイ」
主演: ジョン・ウェイン 監督: マーク・ライデル 143分 The Cowboys (1972)
★★★☆☆
1972年製作作品であり、子供達が主人公の映画だ。まさにカウ”ボーイ”映画。いままで見てきた「西部劇」は、当然ながら、すべて決闘や打ち合い、殺し合い。でもこの映画は途中まで、まるで「ハリーポッター」のような雰囲気で、ポエジーのように進行する。牛達を移動させる仕事のなかで少年達が成長していく。
最後までこのまま終わってほしかった。異色西部劇、という触れ込みなのだから、まるで童話のようなファンタジーのような西部劇が、あってもいいじゃないか。なんとかこちらの気持ちが伝わっているかな、と思うのも中ごろまで。ひとりの少年が事故で死亡する。そのあたりから、不吉な予感がし始める。
大体において、殺し合いとかピストル合戦やチャンバラが嫌いな人間が、なにも無理して西部劇を見なくていいのではないか。そう言われてしまえばそれまでのことなのだが、なぜか見ている。最後の最後の意外な展開。フィクションでしょう、物語でしょう、エンターテイメンでしょう、と言われればそれまでのことなのだが、割り切れないまま、見ている。