「『書ける人』になるブログ文章教室」
山川健一 2006/11 ソフトバンククリエイティブ 新書 246p
★★★★☆
この人、1953年生まれで77年の「群像」新人賞をとっている。前年76年の「群像」新人賞は、「限りなく透明に近いブルー」の村上龍。山川健一という人も若くしてその頭角を現して、現在に到っているわけだから、立派な文学者・作家・「書ける人」ということになる。
この方に文章教室を開いてもらえるのだから、ありがたい。と、思うのだが、ブログについての感想や体験談は、各人が持っているイメージとそうかけ離れているわけではない。
「あなたのブログが続かない三つの理由」を挙げている。
1)飽きる
2)やる気を失う
3)ブログ炎上
1)の飽きる、ということはあるだろうと思う。書くネタがなくなる。他にもっと面白いものと出会う。他の表現形態に切り替える。いろいろな理由があるだろうが、私の知り合いのブログも突然休止してしまっているものがたくさんある。かくいうこのブログもいつストップするかわかったものではない。今のところは1000冊の本を読む、という目標を立てているので、そこまであと100冊ほど、ジグソーパズルのパーツ集めをすることになるだろう。しかし、そこからは突然「飽きる」ことはあるだろう。
2)やる気を失う、ということだが、私の場合は人生のやる気を失うことはあるだろうが、ブログをやる気力を失うことは当然ありえるだろう。ただ私の場合は、他の表現形態を多くもっているわけではないので、当面は、ここからつながる何かを見つけながら生きていくことになる。ただブログという形態に限っていえば、やる気を失うことは当然ありうるだろう。
3)ブログ炎上 ブログが活況を呈するのはいいが、バトルや炎上は、できれば避けたいというのが本音。駄文悪文であったにせよ、できれば罵詈雑言に満ち満ちた表現になったり、逆にそれを浴びたりという立場にはなりたくない。でも、おとなしすぎて波風のないのも面白くない。「河豚は食いたし命は惜しし」というところか。ブログの醍醐味の部分ではある。
なかなか平易で奇をてらっておらず、分りやすい。いろいろな角度から、一般の人々がブログをどう書き続けていけばいいか、自らの体験をもとに、実践的に指南している。