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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2007.10.14
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カテゴリ:レムリア


「庭仕事の愉しみ」 <1>
ヘルマン・ヘッセ /フォルカー・ミヒェルス 1996/06 草思社 322p 原書HERMANN HESSE FREUDE AM GARTEN 1992
No.822★★★★★

 年寄りの介護で病院通いが続いている。1000病床くらいある大きな病院なので、いろいろなサービスがあり、特に旧国立病院の民営化の波の中で、さまざまなサービスの見直しが続いているようだ。

 以前からあったのかもしれないが、入院患者向けの図書貸し出しサービスがある。毎週土曜日4時間だけだが、ボランティアの人々によって、にわか図書コーナーが出来る。およそ数千冊あるだろうが、入院患者と介護者向けに一週間を期限に何冊でも貸してくれる。

 面白いサービスだなと思ったので、私も何冊か借りてみた。この本もその中の一冊。だが、一週間の貸し出しサイクルだと、なかなか他の本との兼ね合いもあり、読みきれないこともある。

 病院のほうから借りた本書は一旦返したものの、読みかけたところ、とても面白そうだったので、地域の図書館の在庫をネットで調べてみた。すると、たくさんの図書館にこの「庭仕事の楽しみ」が入っていた。これにはびっくりした。それだけ、一般の人々に読まれている本である、ということだろう。

 ヘルマン・ヘッセについては、中学生時代に「車輪の下」を読んで以来、インドに行く前は
「シッダールタ」も読んだ。このブログでも「ガラス玉演戯」も読んだし、「ヘッセの故郷とファンタスティック街道の旅」見てきた。小説が苦手な私だけど、彼の小説は、いわゆる物語という感じがしないのはどうしてだろう。

 そして、これは形としては日記なのだけど、私には他の彼の「小説」というスタイルと、この「日記」というスタイルの境目がよく分らない。おとぎ話のようでもあり、ノンフィクションのようでもある。不思議な作家だ。

 ほんのときおり、種を蒔いたり、収穫をしたりするときに、心の中で、数瞬間、この地上のあらゆる生き物の中でひとり私たち人間だけが、この事物の循環に不服を言い、万物が不滅であるということだけでは満足できず、自分たちのために、個人の、自分だけの、特別なものをもちたがるというのはなんと不思議なことであろうか、と思うことがある。p16

 これは1908年、今から100年前、ヘッセ31歳の時の述懐である。その後、折にふれてヘッセが書いたのであろう庭仕事にかかわる日記やエッセイがフォルカー・ミヒェルスの編集にで一冊にまとまっている。シリーズとして、この本に先立つこと
「人は成熟するにつれて若くなる」がでている。

 この本にはデッサンや水彩画もたくさん挿入されているが、日本語訳が出版されることを機会に、日本初公開の詩なども加えられており、次の「庭でのひととき」もその一文。

私も何年も前から専心している思考の遊戯が始まる。
それは ガラス玉演戯と名づけた ひとつのすばらしい想像の産物で
その骨組みは音楽で その根底は瞑想である。
ヨーゼフ・クネヒトが名人で 私はその人のお蔭で
この美しい空想をめぐる着想を得た。よろこびのときには それは私にとって
遊戯であり幸福であり 悩みと困惑のときには慰めであり瞑想である。
そしてここで焚き火をし 篩を使いながら、私は とうにもう
クネヒトのようにはできないけれど このガラス玉遊戯をしばしば楽しむ。
p155

 この本を読みながら、ヘッセが自分の庭で植物たちと話しながら、一年をすごす姿を想像していた。私もひさしぶりに、我が家の小さな庭で延びきってしまったビワの木の剪定をした。

<2>につづく 








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Last updated  2014.10.02 20:48:48
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