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カテゴリ:マーケットプレイス
でも、読んでみて、やっぱり面白かった。この面白さはなんなのだろうと、思って想いをめぐらしてみると、プロレスを想い出した。立花隆は、決して看板プロレスラーでもないし、もちろん、悪役ヒールでもない。しかし、自分の弱点もさらけだし、相手のきめ技もしっかり受け止めながら、最終的には三本勝負一勝一敗、一引き分け、で、キチンと放送時間内に勝負を終わらせる技術を持っている。 力道山やジャイアント馬場型ではないが、ラッシャー木村や大木金太郎みたいに、キチンと脇役を勤め上げる業師の趣がある。初代タイガーマスクみたいな熱狂的なブームを巻き起こすわけではないが、吉村道明みないなセミ・ファイナルをきっちり固める実力者、という位置づけだろうか(さいきんのプロセスはわからないので割愛)。 「千夜千冊」の松岡正剛には、私はなぜか、「オヤブン」という、やや揶揄した呼び名を贈りたいのだが、立花隆は、同級生の感じがする。いや同級生というより、同学年生。となりのクラスのちょっと目立つ奴、という役どころか。島田裕己ならクラスのいじめられっ子、というイメージが湧くのだが、立花をいじめるのは、なかなかてこずりそうだ。 となりのクラスの同学年生、と思わせるところが、立花隆=知的プロレスラーとしてのショーマンシップのなせるわざなのだろう。ジャーナリスト的スタイルや、週刊誌的感覚、あるいはごく親しみの湧く風貌がそう思わせる要因のひとつであるだろうが、総体的にはそれらすべてが彼の技であって、彼は現代日本を代表する知的巨人のひとりであることに変わりはない。 この本、抜粋したいところは山ほどあるが、しない。彼の仕事観、読書観には割目すべき点が多くある。妹尾河童の「ネコビル」レポートp176など、この地下一階、地上三階の立花の仕事場が彷彿としてリアリティが湧く。秘書の佐々木千賀子さんの仕事場の見取り図もある。95年の本だからこんなところまで書いているが、2008年の今日なら、怖くてこんな図解を公開できないのではないかな。 立花隆の世界は面白い。しかし、あまり深入りしないことにする。当ブログには当ブログが成立してきたプロセスがある。そういった面からは、立花の世界とクロスすることはあっても、長時間の同行はできないだろう。立花には、立花の世界がある。これはこれで相当に面白い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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