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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


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2008.07.03
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「レクサス」完璧主義者たちがつくったプレミアムブランド
チェスター・C.ドーソン /鬼澤忍 2005/06 東洋経済新報社 単行本 335p
Vol.2 No.0157★★★☆☆

 
Q:私は日本製のトヨタ・カローラの所有者として、とても幸せです。今、私はそれも二台所有していて、一台は予備としてしていますが、私には三台のトヨタを所有することさえイメージできません。それなのに、私が正しければ、あなたの車庫には75台のロールスロイスがあります。それらは・・・・。

 A:いや、あなたは正しくない。ちょうどもう一台到着したところだ。なんの問題もない。そこには90台のロールス・ロイスがあるが、それは特に問題ではない。でも、あなたにとってはたった3台だけでも問題だって? 貧しい人だな。トヨタ、三流の車だ。しかも、たった3台、おもちゃじゃないか。たった3台だけで、あなたは・・・・・。OSHO 「The Last Testament」Vol.1 p706 参照

 1985年8月3日、Oshoは若いジャーナリストとの一対一の質問にこう答えている。通常の人間の心情としては、このアメリカの若いジャーナリストの感覚のほうに親近感を覚えるはずだ。今の私なら、2台のカローラさえ使いきれない。一台で十分だ。もちろん高級車ではないし、見栄を張れる車ではない。誰も私をカローラの所有者として称賛はしてくれないだろう。でも、だれもカローラにしか乗れない奴などとも侮蔑もしまい。

 かつての車なら、そして、すべてが自家用車に頼っているような、アメリカの社会なら、緊急な故障のために、もう一台予備でおいておくのもよかっただろう。しかし、いまや、車は故障しなくなった。故障したとしても、その修理工場のネットワークも発達している。私なら、カローラ一台あればたくさんだ。いや、実は、私はトヨタ・ヒエラルキーにおいて、カローラよりさらに下位に属する車を一台だけこの10年ほど所有使用しているが、困ったことは一度もない。

 困ったことがあったとすれば、見栄を張れなかったことだけか。同じ車種の車が通り過ぎる時に、運転しているドライバーを見てみると、頭にカーラーをつけたままの主婦が女子高校生を駅まで送っていたり、入れ歯をはずした老人が頬のこけた顔で運転していたりする。時には、まさに実用的に使っているのか、前回洗車したのは何年前ですか、と聞きたくなるような同車種もないではない。

 でも、ピチッとしたビジネスマン風情が運転していると、そこそこ知性が感じられるし、色違いで、ほとんど真紅の同車種をピカピカに磨いて乗っているビジネス・ウーマンを見かけたりすると、おお、手の入れ方でこれだけ違うか、と驚かされる。

 明らかに運転免許取り立ての若いカップルなどが、デートでもしているのだろうか、幸せいっぱいの顔で運転席と助手席にいたりすると、こちらまで幸せになる。ましてやカローラ2だったりしたら、それで十分じゃぁないか・・?(笑) 

 
 トヨタは、このカローラで日本の自動車マーケットを支配し、世界のトップ企業の一つにのし上がった。だが、「見栄」を張れないことを十分ご存じだった。自らが3rdレート・カーであることを明確に自覚していたのである。

 1985年の秋、内田は予備審査のために三台の研究用模型を日本に送った。これらの試作車は強靭でスポーティな雰囲気をたたえ、細長いノーズと地を這うようなシルエットを持っていた。p88

 Oshoがジャーナリストと問答している時期、すでにアメリカ・トヨタはコード名「F1」と称された、超高級車つくりに秘密裏に着手していた。創業者のいとこでありトヨタ経営陣のひとり豊田英二の頭に、そのアイディアがひらめいたのは、さらにさかのぼること1983年の夏のことである。そして、その車は1989年にレクサスLS400セダン(日本名セルシオ)としてアメリカ社会にデビューし、絶賛を浴びることになる。

 この本は2004年英語版で出版され、レクサス・ブランドが日本で展開されることになる2005年の夏というタイミングに合わせて、いかにも提灯記事のように翻訳され出版されている。だから、「レクサス=アメリカの成功譚」としてしか書かれておらず、欧州での苦戦や、今後の日本での挑戦については、詳しくは書かれていない。レクサス・ブランドは、「ブランド」として、確実に北米では成功したのだが・・・。

 BMWが「ミニ」」や「ロールスロイス」というブランドを必要とし、あの「ベンツ」でさえ「マイバッハ」というブランドを必要したように、トヨタは「レクサス」という新しいブランドが必要だった。トヨタ・ブランドでは実現できないことがあった。松下電器もまたドメスティックな「ナショナル」ブランドを捨てて、「パナソニック」に統一するという。思えば、「バグワン・シュリ・ラジニーシ」も、自ら「OSHO」と変更することによって、ブランド戦略を取ったと言えなくもない。

 インドで「セックス・グル」と言われ、アメリカで「リッチマンズ・グル」と称されたOshoは、インドに再び戻ることによって、その方向を変えた。キャッチフレーズは「20世紀最大の神秘家」あるいは「21世紀のための神秘家」あたりではなかっただろうか。それが成功したかどうかは、もうすこし時間が必要だろう。

 人間の営みにはさまざまな意図と偶然とが重なりあって、さまざまな模様を生み出し続けている。日本におけるレクサス戦略は、現在のところ、私の目には「大成功」しているとは見えない。私の視野に見えるのはせいぜい、そのレクサス・ヒエラルキーの入門ベーシック・モデルIS250程度のことだが、それでも4~600万円もする。この前まで、トヨタ・アルテッツァとして、せいぜい220万円程度で販売されていた車が、レクサスのブランドになるだけで(実は、「だけ」ではないが)、そんなに「高級車」になるものか。

 日本に限らず、世界の動向は、原油高の兆候の中で、必ずしも、高級車の展開に追い風ではない。むしろ、ここでレクサス・ブランドがついえてしまう可能性だって、なくはない。だからこそ、ここから今後どのように「レクサス」が成長し続けていくのか、注目の価値はある。







Last updated  2009.02.08 08:48:05
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