【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

地球人スピリット・ジャーナル1.0

地球人スピリット・ジャーナル1.0

Keyword Search

▼キーワード検索

Recent Posts

Calendar

Free Space

2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2008.08.22
XML
テーマ:中国&台湾(3292)
カテゴリ:アンソロポロジー


「変わる中国 変わるメディア」
渡辺浩平 2008/07 講談社 新書 234p
Vol.2 No.0245 ★★★☆☆

 「中国社会に起きている静かな革命の真相」
 「プチブル向け新聞、衛星テレビ、ITメディア」
 「13億人は何を見て、どう感じているのか」
 表紙帯

 なんとも勇ましくも禍々しささえ連想させるコピーだ。特に北京オリンピックが間もなく閉幕しようという時、決勝リーグで韓国戦に敗れて星野ジャパンの金メダルへの道が断たれた瞬間にこのような本を読んでいると、ますます腹の虫の収まり具合がよくない、というものだ。

 しかしちょっと検索してみると、「変わる中国ビジネス環境」、「SARSで変わる、中国インターネット事情」、「中国特需----脅威から救世主へと変わる中国」、「五輪で中国はどう変わるのか」などといった情報が盛んに飛び交っており、「変わる中国 変わるメディア」というセンセーショナルなタイトルのこの本についても、これらのあふれる情報の不安定な文脈の中でのワンフレーズとして冷静に受け取っておきたい。

 日本の書店には、中国のおおろおどろしい姿を伝える本ばかりがならぶようになった。将来、中国は国際社会の大きな脅威となるのではないか。中国の指導層が統治を誤ると大混乱が起こり、日本に難民が押し寄せるのではないか・・・・。中国をスタートとする連想は、悪いほう悪いほうにすすんでしまう。p5

 メディア・コミュニケーション研究者であり、中国メディアのウォッチャーである著者が書いている本なので、インターネットやテレビを含む様々なメディアの昨今が活写されている。特に三年前から企画されてまもなく出版という今年春に起きた、チベット問題や四川大地震、北京オリンピックの準備などの情報についても緊急的に触れられており、目を通しておく必要は感じる。

 ただ、中国共産党の強圧的な姿勢や偏向報道などは、具体的な個別事例については知らないことばかりだが、まぁ、ありえることだろうと、推定の範囲内に収まっているのではないだろうか。中国製ギョウザ事件にしても、あれだけ中国国内に原因はないとしておいて、簡単に翻す。まぁ、ありえることだ。

  このありえることだ、という感覚は、別に中国共産党だけについてだけ言えるものではない。常に権力者たちはこのような姿勢を持って民衆に対峙してきた。9.11直後のアメリカだって、コイズミ旋風をバックにした日本からの自衛隊派遣だって、白を黒とまで言いかえたとしても、権力者たちはその権力を強権的に押し通してきた。

 言論統制された戦時中だけではなく、戦後の復興期においても、マスメディアの偏向報道などは、なにもいまさら外国のことを笑っている場合じゃぁない。日本国内でだって、ごくごく最近でさえ行われているではないか。マスメディアの自律性なんて高い思想は、豚に真珠、あまりに情けないことも多すぎる。

 しかしまぁ、だからと言ってマスメディアが全部だめなこともなく、中国だけを許していいわけでもない。このような書が著わされ、世に流通するなら、ひととおり目を通しておくことは、全体的な風通してをよくするためにも、必要なことだと思う。具体的な中国についての情報は、いますぐに必要となることはないし、個別的な反論すべき個所も見つけることはできない。だが、これらの情報に触れる時は、私は常にステレオ効果を狙って、複数の表現、場合によっては、反対に位置する異論もきっちりおさえておかれるべきだろう。

 真ん中に位置する「中国」は、西の蔵である「西蔵チベット」を支配下において、東の蔵と見立てた日本を中国の「東蔵」として支配権を拡大してくるかもしれない。その可能性はゼロではない。そのような可能性を踏まえながらも、いずれにしても日本の10倍の人口が住んでいる中国という国家が、隣にあることは忘れることはできない。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.08.22 16:06:04
コメント(0) | コメントを書く
[アンソロポロジー] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
別の画像を表示
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


PR

Freepage List

Profile

Bhavesh

Bhavesh

Archives

2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09
2023.08
2023.07
2023.06

Category

Comments

BHavesh@ Re[1]:アガルタの凱旋(12/15) subaru2012さんへ ああ、久しぶりにこの…
subaru2012@ Re:アガルタの凱旋(12/15) Miles Davis / Agharta 1 <small> <a hre…
Bhavesh@ Re:禅と戦争 禅仏教は戦争に協力したか(11/16) 現在、日曜早朝座禅会に参加している禅寺…
Bhavesh@ Re:セックスから超意識へ<1>(11/13) Oshoの記念碑的1968年のレクチャー。当時…
把不住y@ Re:編集雑記(07/25) 新ブログはここです。 <small> <a href="…
Bhavesh@ Re:グルジェフ・ワーク 生涯と思想(01/12) 武邑光裕、の名前を検索していて我が読書…
abhi@ Re:編集雑記(07/25) お疲れ様。 新ブログ立ち上げたら教えてく…
Bhavesh@ Re:極秘捜査 警察・自衛隊の「対オウム事件ファイル」(03/03) 私は、最近になって 、そう2015年頃になっ…
Bhavesh@ Re:オウムからの帰還(03/01) この記事は我ながら、切れ味が悪い。大嫌…

© Rakuten Group, Inc.