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カテゴリ:環境心理学
原典訳「チベットの死者の書」 <1> 正木晃は「さらに深くチベットの歴史を知るための読書案内」の中で、「チベットの死者の書」を二種推奨している。ひとつは、こちらの「ニンマ派をよく知るために」としての一冊であり、もうひとつは「ゲルク派をよく知るために」としての別な一冊である。この二冊を読み比べてみる価値はあるだろうと思うけれども、その前に、もうすこし「チベット死者の書」をとりまくさまざまなことを再認識する必要があるだろう。 「チベットの死者の書」と来たら、私の世代、あるいは私の友人たちなら、まずはおおえまさのり版であろう。私の手元にはその1973年版千部限定版私家版のうちの一冊がある。よく読んだわけではないが、記念碑的にこの書の持っている存在感は大きい。
ユングやLSD旋風をきっかけとして西洋文化の中に登場した「チベットの死者の書」は、ますます先鋭化して、「チベット」と言えば、まずはこの書が紹介されることになった。さまざまなヴァージョンがあり、チベット「通」になって、そのヴァージョンの違いを語れるくらいになってみるのもいいだろう。でも、今の私にはできない。その前にロバート・A.F.サーマンの「現代人のための『チベット死者の書』」でも再読する必要がありそうだ。 1935年生まれの訳者・川崎が書いたと思われるこの「解説」には、いささか誇張と偏見が入り混じっているように思え、ちょっと目をそむけてしまう。風呂にはいらないチベット人も多いし、よれよれの長い髪と着たきりのままの衣服の人々も多くいる。川崎から見た場合の「ヒッピー」となろう、おおえまさのりの先駆的な訳業のほうにこそ共感してしまう私としては、ちょっと距離感をもってしまう。 現在アメリカの国会図書館には全部で7本の「チベットの死者の書」が公法第480条にもとづく収集計画によってインドで集められている。そのうちの5本は「ナーローパの六法」を基盤としたカーギュッ派系のもので、内容的には5本の間では一致する。他の2本はニムマ派系のものであるがそれぞれ異なる構成内容をもっている。209 さまざまな異本のあることがわかったが、当ブログにおいては、その違いを精緻にたどっていくことは、力量上出来ない。いずれは、そのような相違点も気になってくるかもしれない。この書については、かなりのエネルギーをつかいそうなので、後回しにしたい。あとで何度もこの地点に連れ戻されそうな気がする。なにはともあれ、この「原典訳」はチベット原典から直接日本語へ翻訳されている、という意味で、貴重な一冊といえる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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