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カテゴリ:環境心理学
当ブログの初期的新書、胎蔵界マンダラに置いて、その中心に座したのが「吉祥秘密集会成就法清浄瑜伽次第」にふれていた、ツルティム・ケサンと正木晃の「チベット密教」だったとすれば、金剛界マンダラの中心に座ったのは、アンべードカルの「ブッダとそのダンマ」と「アンベードカルの生涯」ではなかっただろうか。それだけ魅力にあふれた新書たちであった。 この本もまた、一度開いたら閉じることができずに一気に読んでしまうような内容だ。本のタイトルには「佐々井秀嶺」の文字が大きく書いてあったので、本人が書いたものかと思ったが、実は、彼をテーマとしてドキュメンタリー番組を作った独立プロ系列のディレクターの、その取材ストーリーを一冊にしたものだった。 「男一代菩薩道」というテレビ番組を私もみた記憶がある。初回放送は2004年の12月28日、深夜の3時10分だった。そしてその後、何度も再放送されている。 「ちょうど夜中の2時頃だったと思います。突然、何かでガーンと頭を叩かれた。すると私の後ろに額をピカピカに光らせた鋭い眼光の老人が、目をカッと見開いて立っておったんですわ。白髪が肩まで流れていて、眉毛も真っ白、口ひげも足の方までザーッと流れている。右手には剣とも杖ともおぼつかない持って、それで私の肩をパッと押さえつけているんです。そして左手には巻物を持っていました。 本書の最も劇的な場面であり、佐々井秀嶺上人、波乱の人生の中においても、もっとも転換点となった出来事であろう。1968年8月8日、上人33歳の時とされる。このエピソードを語る場面はかのテレビ番組においても、きわめて印象的に映し取られていた。 さてその南天竜宮城たるナグプールにおける竜樹ゆかりの寺院を発掘するにいたり、アンベートカルの後継者たる佐々井秀嶺の人生は固まった。 さて、男一代菩薩道=佐々井秀嶺は、波乱の人生を送ってきているので、突っ込みどころがたくさんあり、どこからでも突っ込みどころがある。だが、その突っ込みは、彼の行動や人生を超えた形で、こちら側の生きざまとしてしか存在しえないだろう。彼の人生を考えることは、即自分の人生を考えることにつながる。 しかしまた、冷静に考えれば、いろいろな問題点を克服しないことには、この新仏教徒運動も未来の地球人スピリットにつながっていかないことも確かだ。Oshoは1988年の段階でこのような発言をしている。 アンベドカル博士は、自分の影響下にあるこれらの人々を、まずキリスト教に改宗させようとした。だが考え直した。キリスト教に改宗したら、人々はキリスト教会に吸収されてしまい、自分は指導者の地位を失ってしまう。そこで考えを改めた。彼にとっては、イエスやキリスト教などどうでもいい。一番大事だったのは、自分の影響力を保つことだった。 私はこの辺の経緯について整理する立場にない。ことの経緯、ことの善悪を判断することは不可能だ。しかし、この段にあたって、竜樹=ナーガルジュナが登場することには感動せざるを得ない。チベット密教におけるナーガルジュナの影響も計り知れない。 ゲルク派の宗祖であり、ブッダ以来、2500年におよぶ仏教の歴史における最後の巨人であったツォンカパ(1357~1419)は、「秘密集会タントラ」が究極の仏教なのだと主張した。特に、ナーガルジュナ(龍樹)とアーリヤデーヴァ(聖天)という二人の人物がこのタントラにほどこした解釈と、そこからみちびきだされた実践法こそ、悟りへの最も優れた修行法であるとみなした。これを「聖者流(聖父子流)」という。「増補チベット密教」p114 佐々井秀嶺本人が、自分自身の少年期から青年期までにおこった語りきれないほどのさまざまな出来事を「めちゃくちゃ」であった、と表現している(p157)。 ------ほかにもいろいろご苦労されたと聞いていますが・・・・・・。 ここで上人は、色情因縁と言ってしまっているが、この辺にまた、タントラ密教へとつながる因と果があるはずだ。 佐々井さんは突然、歌をそらんじはじめた。伝記映画「力道山物語・怒涛の男」(1955年、日活)、美空ひばりが歌った主題歌だ。p282 いやはや、ここで力道山がでてくるとは思わなかった。私もこの前「力道山と日本人」をよみながら、Youtubeの「力道山物語、怒涛の男」を見ていたのだった。 男一途にやるぞと決めて 切った意気地の 佐々井秀嶺を扱った本には、山際素男著「破天 一億の魂を掴んだ男」(南風社2000)などがある。
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以前神戸の神戸青年仏教徒会(神戸JB)の主催する、仏教塾に通わせていただいていました。非常に有意義な貴重な時間を過ごさせていただきました。そのときの釈迦の生涯を教えていただいた、
冨士玄峰先生の授業で佐々井秀嶺さんのお話もうかがい、先生の語る情熱のこもったインドのお話に 感動いたしました。でも先生の授業もあっけなく終わってしまいました。それは先生が自分の言葉、自分で作ったと語っていた言葉が、他の仏教者が作った言葉だったからです。それを受講している生徒に糾弾され、先生はやめられてしまったということです。わたしもその詳細を聞いたとき非常に残念な気持ちになりました。 (2008.11.07 07:32:59)
>インドさん
日達上人はじめ、日本山のお坊さんたちにはお世話になったので、彼らと縁のある佐々井さんの活躍は、わがことのように嬉しい気分になります。人間味のあるキャラクターが、インドの人々のハートをつかんでいることも間違いないでしょう。 日本事務局の方々や、実際のインドでの活動がどのような展開をしているのかわかりませんが、今後も注目していきたいと思います。 (2008.11.07 08:34:55)
いよいよ8月13日深夜に男一代菩薩道2が放送ですね。一時帰国した佐々井師が、40年ぶりに見た日本に何を感じたのか、その辺の感想をぜひ聴きたいものです。かなり辛辣な内容を覚悟してますが。
(2009.08.08 16:42:00)
米太郎さん
放送楽しみですね。放送エリアの関係で今回は見れないようですが、そのうち再放送とかあるでしょう。 大きな話題になりそうな気がしますね。 (2009.08.08 18:16:46) |
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