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2009年4月1日

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2008.12.15
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こころがよくわかる「スピリチュアル臨床心理学」<1>
石川勇一 2005/11 クレイヴ  単行本  271p
 
Vol.2 No.473 ★★★★☆

 著者は文面から類推するに、岡野守也、安藤治などの日本的優等生的トランスパーソナル心理学を受け継ぐ、アカデミズムの中の人間だろうか。臨床心理士などの養成にも関わっていそうな、先生、という感じがする。

 87年にでた「カウンセラーのための104冊」という本にやや雰囲気が似ているので比較してみると、日本の心理学の世界が、この20年の間にどれだけ進んだのかが、わかる。あるいは、これだけしか進んでいなかった、ということも分かる。「104冊」の方は欧米の紹介ということに汲々としているのに対し、こちらのほうは、かなり日本的に着地した日本のスピリチュアル臨床心理の現状をよく紹介している。この分野を専攻する学生なら、すでにみんなこの本を読んでいるに違いない。

 この本は、決して本の紹介ではないが、108の項目を立てて、見開きページにわかりやすく、しかし「単純化しすぎて質を落とさないように学問的な水準を維持」(p2)しながら紹介している。108話、というところがうれしい(^0^)/

 第4話の「関連の資格」というところを見ると、26ほどの資格のリストがあり、それぞれがありがたそうな名前ではあるが、結局は「臨床心理士」が◎、「産業カウンセラー」が〇、というだけで、あとは名前のみ紹介というところ。私はすでに臨床心理士の資格をとる基準まで自分を作っていくことに関心を失っているが、産業カウンセラーとしては、今から16年前、当時の労働省認定関連資格になる第一回のときに取得し、協会から国の機関にカウンセラーとして5年間派遣されたりしていたのだから、まぁまぁ、まずは〇というところか。

 資格や役割としては、小沢牧子 「『心の専門家』はいらない」などの指摘をまつまでもなく、絶対的に必要なものではなく、論議の別れるところだが、まぁ、あればあったなりに、議論に対する関わり方も違ってくる。キャリアとしても、まぁまぁ豊富とは言い難いが、あることはありますよ、と言える程度か。

 その後はずっと、80話ほど、心理学の教科書として落してはならないところが説明され、84話になってトランスパーソナル心理学がでてくる。この本がでたのは2005年だから、当然といえば当然、しかし、他の流れに比して大きく紹介されているわけでもなく、まぁ、このような取組みなのだろうな、という感想。

 ケン・ウィルバーやアサジョーリのサイコシンセシス、フランクルなどの紹介はともかくとして、江原啓之あたりまで紹介されているところが、2005年的と言えば言えないこともない。

 最近、テレビや書籍で、スピリチュアルカウンセラーと称する江原啓之師が大活躍しています。彼の方法は、まず来談者がなにも話さないうちに、相談者しか知らないはずの情報を一方的に伝え、霊能力の確かさを示して信頼関係を形成します。たとえば、家族の口癖や家にある特別な物、過去の個人的な出来事などをいい当てます(これはシッティングと呼ばれる霊能力者の技術です)。そして、来談者の話を聞きながら、オーラの状態を見たり、守護霊と対話したり、前世を見たりして、独自のメッセージを伝達します。p210

 当ブログにおいても、江原の本を話題にするとアクセス数がアップするという現象があるから、一般的に関心が高いのだろうとは思うが、当ブログが読んだ「ワースト10」の1位と2位は、江原がらみだった。一慨に一笑に付すことはできないが、現在の江原はすでに個人セッションは行っておらず、テレビなどでのパフォーマンスだけに特化している、ということだから、「スピリチュアル臨床心理学」の中でとらえることは、この本の対象から大きく外れてしまっているのではなかろうか。

 「前世イメージ療法」としてワイスなども紹介されているのだが、この本の翻訳者夫婦が、私は苦手なので、まだこの本を読んでいなかった。そのうち読んでみよう。キューブラ・ロスについても紹介されているが、こちらも、そのうちまとめて読んでみる予定。

 「瞑想の心理学」として、TMのマハリシ・マヘッシ・ヨーギが写真いりで紹介されているのは、お笑い。彼らの「科学的」データなどの提供がアメリカで大いに盛んであることはわかるが、「瞑想」としては、ごくごく初歩的、あるいはまがいものである、という評価も根強い。「瞑想の可能性」あたりでは、道元の「正法眼蔵」などもきちんと紹介されている。

 筆者は、正統的でアカデミックな心理療法の訓練も受けてきましたが、それだけでは飽き足らず、より実践的なものや、霊性を求めて精神世界あるいはニューエイジと呼ばれる領域にも実際に足を踏み入れ、さまざまな経験をしました。そこでわかったことは、精神世界のなかには、アカデミックな臨床心理学界よりも、10年も20年も進んでいると思われるクリエイティブな技法や考え方がたくさんあり、本当にすぐれた人たちもいるということです。しかし一方では、非現実的なことばかりを追いかけて一つも実を結ばない、基礎のない根無し草のような人たちにも数多く出会いました。p271

 きのうは「魂のプロセス」を読みながら、カウンセラー、であることと、転生輪廻のことについて考えていた。たとえば江原のように、個人の臨床から離れてしまう立場を「カウンセラー」と呼んでいいのだろうか、という疑問が湧いてくる。そして、もし、個人に対して、「密室」のなかであのようなカウンセリングを行っているとしたら、私は、多いに疑義をもつものである。

 なぜなら、前世などは、ひとからいきなり指摘されるものではなく、自らの中に自らが見つけるものであり、そのこと自体が、人生の大きな意味を示している場合があるからだ。それを、カウンセラーがいきなり指摘してしまい、そして、その場かぎりの「信頼」はともかく、その後、また再び関係が切れてしまうなら、あるいは一方的なものになるとするなら、私は百害あって一利なし、という立場をとる。もっとも私と江原の接点はテレビで二・三回見た以上のなにもないので、議論もしようがないが。

 前世記憶の客観性が保証されないことと、前世療法の臨床的効果とは別に考えなければいけません。少なくとも、催眠によって前世のイメージが浮かび、そして治療的な効果が見られる事例があることは事実です。そこで筆者は、前世記憶が客観的であるか否かは、心理療法家の仕事の範疇外であるために判断を棚上げし、前世を題材にしとしたイメージ療法としての「前世イメージ療法」を学術論文において提唱しました(2004年)。輪廻転生などの世界観にまつわる判断は、心理療法家が決めることではなく、最終的にはクライエンに委ねられるべきことなのです。p241

 ここで著者の石川勇一が言っていることは正論だと思う。輪廻転生については、取扱いが容易ではないし、無邪気な扱いは危険だ。しかしまた、この扱いが、この程度であるのが2005年当時の「スピリチュアル臨床心理学」の現状なのであり、限界なのである。未来の「ブッダ達の心理学」においては、さらにこの領域に大きな変化があるだろうことは予想できる。

 過去世を思い出すことによって、人生の意義を再発見したり、お互いの魂のレベルでの交流に、あらたな意味づけをすることができるとしたら、過去の人生がどうだったということより、現在の人生がより意義ある喜びに満ちたものになる可能性がある。そのような形でもっと「科学的」に研究がすすむことだろう。

 こんなに多くの心理療法がひしめきあっているのですが、本当のところ、どれがもっとも効果的なのでしょうか? アメリカのある研究グループは、膨大な数に上る最近40年間のさまざまな心理療法の論文を調査し、どの心理療法がもっとも効果的なのかを分析しました。その結果、非常に興味深い結論に到達したのです。統計的なデータで見る限り、「治療モデルは、治療結果にさほどちがいをもたらさない」というのです。学界では、特定の心理療法の有効性が盛んに主張され、多くの心理学の教科書にその主張がそのまま記載されています。しかし、この大規模な調査結果は、それらの宣伝文句をすべて真っ向から否定する結果になったのです。p260

 1997年に行われたというこの研究は興味深いことではあるが、当然と言えば、当然の帰結ということだろう。家を建てたり、レストランでメニューを選んだり、楽器をならったりするのと同じように、サイコセラピーもこれが最高という技能があるはずがない。まずはクライエント、あるいは探究者、あるいは本質としてのその人間が、まずはどのようなもの求めているかが、まず最初に問われるべきで、なんでもかんでも過呼吸だ、とか、なんでもかんでもマントラだ、という紋切型の解決法はないはずだ。あとは時代のはやりすたりもあるだろう。

 この本、「こころがよくわかる」というところまではいかないが、2005年当時の日本的「スピリチュアル臨床心理学」理解は、よくわかる。

<2>につづく







Last updated  2010.03.22 10:40:43
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