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カテゴリ:agarta-david
この本、出版当時に買い求め、長く手元にあったはずなのだが、今回探してみても、見つからなかった。何度かの引っ越しの中で散逸してしまったのか、あるいは、ある時、なんらかの理由があって、手放したのか、今となっては記憶にない。 そこで図書館ルートで探してみると、意外と地元の図書館ネットワークでは見つからない。大学にも、古書店にもない。へぇ、これだけの記念碑的な一冊なのに割とみんなクールだなぁ、と思った。ちなみに巻末の「参考文献」を見てみると、外国語本は数十冊挙げられているのだが、当時すでに邦訳されていたのは、ウスペンスキーの「奇跡を求めて」と、グルジェフの主著「森羅万象」三冊組の二番目「注目すべき人々との出会い」の二冊のみ。出版された1982年当時の日本の出版界の状況が彷彿としてくる。 さて、図書館にないからと言って、すでに絶版になっているのかと思えば、出版元を通じてまだ入手可能であり、長い人気を誇っている本でもある。今回、私は古書を求めたのだが、なんと翻訳者のサイン本だった。当時、著名な某・神秘学の権威に贈呈されたものだが、その本が今となって、こうして末端の一読者にわたってくることに、それなりの時代の流れを感じてしまうことになった。このサインが本物なら、相当なプレミアム本となるに違いない(笑)。 さて、グルジェフ。当ブログにおける関連読書もかなり進んだが、読書可能な範囲でのグルジェフ本は、おおよそ手配した。もともとグルジェフ・ワークに参加するなら、読書で終わることはあり得ないのであり、そこから一歩前に歩むことになるが、当ブログにおける公開メモとしては、そこまで進むことはあるまい。従って、すでに読書から得られるもののアウトラインは、すでにトレース済みである。そこから派生したものや、リライト物など、さまざまなヴァージョンはあるが、あとは、自らがそのワークをどのように取り入れ、どのように醸成していくかにかかってくるだろう。 一部の人々は、グルジェフが期待されるような理解力をもつ弟子を一人も育てなかったことは失敗だったという。別の人々は、グルジェフの伝統は、ワークとその意義を理解する人々によって巧みに育まれながら今なお生き生きと命脈を保つ、ぶどうの木のようであるという。いずれにせよ数多くのグルジェフ・グループが現に存在しており、各々が育てたぶどうの実を本当に味わいたいと願うなら、誰でもそれを味わうことができるのである。 p209 流派やスクールの違いはあれど、グルジェフ・ワークに触れることは、現在においてはそれほど難しくはない。接触し得るグループやスクールは、決して秘密にされているわけではない。しかしながら、それらは生前のグルジェフが想定していたようなエナジーの磁場を持ちえているのかどうかは、定かではない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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