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ビビり屋古書堂の冒険

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函館本線@ Re:日10☆演芸パレード エンパレ☆真夏のネタ祭り(08/04) はじめまして、この記事にコメントさせて…
2013.06.18
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カテゴリ:TVドラマ

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公式サイト

大手企業・エムシステムズの社長・真柴義之

(堀部圭亮)が亡くなった。

死因は、真柴が飲んでいたコーヒーに仕込まれたヒ素。

毒殺だと推察される。

事件が起きた時、北海道の父親を見舞うために家を留守

にしていた綾音は悲しみに暮れている。

いつものように岸谷が帝都大の湯川准教授の元を訪ねる。

「実は殺人事件がありました。」

その話に無理やり割って入る岸谷。

「真柴義之さんという43歳の会社社長がコーヒーに仕込まれた

毒物を飲んで殺されたんです。」

「えっ!?毒物?。」

「正式名称は亜ヒ酸ナトリウム。通称「ヒ素」と呼ばれる

猛毒です。警察は、これを計画殺人だと断定して捜査を始めた

という。なぜ計画殺人なのか?それはヒ素が用意周到に仕掛け

られた可能性が高いからです。」

「君はどさくさに紛れて事件の話をしようとしているようだが、

おそらく物理とは全く関係のない話だ。」

全く無視して話を続ける岸谷。

「事件当日 奥さんは北海道にいて 真柴さんは一人で

 家にいたんです。朝10時までは真柴さんは元気だったんです。

その姿を真柴さんの会社の人がテレビ会議で見ています。

真柴さんがコーヒーを飲んでいるところを。

鑑識で検査した結果、床にこぼれていたコーヒーからはヒ素

が検出されました。

もちろん、コーヒーカップからも。

さらにシンクの横にあったコーヒーフィルター。

そして、やかんからもヒ素が検出されました。

検出されなかったのは三角コーナーに 捨てられていた紙フィルター

とごみ箱にあったミネラルウオーターのペットボトルです。」

「えっ?どういうこと?」といちいち反応する栗林さん。

「おそらく、真柴さんは午前中に飲んだコーヒーはこの捨てられた

紙フィルターで入れて、午後に飲んで亡くなったコーヒーはこっち

を使って入れたんでしょう。

つまり1杯目と2杯目の間に毒が仕込まれた。

おそらくやかんの中に。」

「何でやかんなんだよ?」これも栗林さん

「ペットボトルからも水道水からもヒ素は検出されなかったから。

コーヒーを入れる過程を考えたら、やかんを疑うのは当然でしょう?

こっから先で毒物が発見されたんだから。」

「なるほど。やはり、物理とは何の関係もない。」

全く興味無さそうな湯川先生。

「犯人は被害者が自宅にいるのにキッチンにあるやかんに毒物

を混入したんです。物理的に不可能です。」

「家に誰かがいても空き巣は入る。僕なんかアパートで寝てる間

にテレビ盗まれたからね。」

「そんなセコい話は真柴さんの家ではあり得ないのよ。

警備会社のホームセキュリティー。

いわゆる在宅警備システムがセットされていたからです。」

「なるほどね。しかし、やはり物理とは何の関係もない。」

かまわず、なおも話を続ける岸谷。

「本題はここから。インターホンの記録から、被害者が

テレビ会議に出た朝10時から、テレビ会議に出なかった

夕方4時までの間に一人の訪問者があったこと

が分かっています。」

「訪問者?」「インターホンモニターの画像です。」

岸谷が差し出した画像には、おそらく細身の女性が写っていて

当日は雨で、女は紫の傘をさしており、映像には胸から下しか

映っていない。岸谷はこう切り出した。

「訪問時間は午後2時4分。真柴が警備システムの解除を忘れた

ままドアを開けてしまったので、警備会社に

しっかり時間まで記憶されている。

警備システムを切らずにドアを開けてしまうことはよくあるそうで

警備会社は出動しませんでした。

つまり、この紫の傘の人物が家ん中に入ったかどうかまでは

分からないと。

そして夕方4時のテレビ会議。

真柴さんと連絡が取れなかったので社員が北海道に里帰りしている

奥さんに連絡をし、奥さんが自宅の鍵を預けている警備会社に連絡

をし駆け付けた警備員が亡くなっている被害者を発見したんです。

死亡推定時刻は午後2時から3時。

つまり、その女性が訪問してきた時刻と一致しています。」

「なるほど。こいつが限りなく怪しいってわけか。」

「実に面白い。」 笑う湯川先生そして、続けてこう言う。

「そして実に素晴らしいプレゼンテーションだ。

最初から物理とは関係ないと指摘されながら諦めることなく

データを並べ、物理とは関係ないまま仮説を展開し

そして とうとう物理とは関係ないまま結論へと導く。

これぞ まさにスーパープレゼンテーション。」

あきれ顔で「まったく興味がない。」

冷たくあしらう湯川先生。

「紫の傘の女を探せばいいんじゃないか」と栗林さんも同様に。

「物理には関係なくても湯川先生には関係あるんです。」

「先生に?」「この人を見てください。」

と、1枚の写真を取り出して見せる岸谷。

殺された真柴義之さんと一緒に写ってる女性です。

「美人だ。」「美人ですね。」

「真柴さんの奥さんです。それと湯川先生の同級生。」

「えっ?」

「今は真柴綾音さんという名前ですが、旧姓は「三田綾音」さん。

北海道で湯川先生のクラスメートだったでしょ。中学生んとき。」

「マジで?。」

ここで真柴(旧姓三田)綾音の人物像をまとめてみました。

・「ひまわり会」という幼児教室を運営していたが、

 結婚を機に職場から離れていた。

・とにかく美人だ。栗林さんも太田川も綾音に夢中。

・同級生なので湯川先生を「湯川くん」と呼ぶ。

・庭もベランダも薔薇だらけ。夫が好きだったもの

を綾音が手入れして育てている。

・湯川先生いわく、中学生の頃は薔薇が大嫌いだった。

 とげがあるから。

・結婚の切っ掛けは妊娠したから。しかし事故で流産しており、

 以降は妊娠していない。

・流産の切っ掛けとなった「事故」は女性が自転車

でぶつかってきたというもの。

・「ひまわり会」の先生は、嫉妬による故意の事故ではないか

 と想像している。

・綾音の妊娠が解るまで真柴が付き合っていた女性が発覚し、

紫の傘の女かと思われたが、彼女はすでに亡くなっていた。

子どもと接すると蕁麻疹が出てしまう湯川先生だが、綾音に

頼まれて「ひまわり会」で物理の実験をして見せること

になった。

湯川先生は、ここで、厚さの違う2種類のゼラチンを使って、

それが次第に溶けていき、中の色水が姿を現す実験

をして見せた。

君たちにも分かるように説明しよう。

このように最初に沸騰させたときはゼラチンが溶けずに透明

のお湯が出てきた。

2回目のときは赤い絵の具を覆っていたゼラチンが溶けて

赤いお湯が出た。

そして3回目は青い絵の具を覆っていた厚いゼラチンが溶けて、

赤と青の絵の具が混ざり合って紫のお湯が出たんだ。

「へえー。不思議ね。」

「全然わかんない。ゼラチンって何?ゼラチンって何?」

「ゼラチンというのは...。」

「紫色のお湯が出たの?ねえ? 手品みたいよね。」

「おじさん手品の人!?」子どもが寄ってきた。

「近づくな。」「ハトとか 出して。」

「ハトとか 出して。」子どもが口々に言ってきた。

子どもがワイワイ騒ぐたびに湯川先生が突然キレ出すんじゃない

だろうかとドキドキの実験だった...。

実験が終わり湯川と綾音は教会で話す。

「中学生の頃、綾音は湯川先生が好きだったのだ」と言う。

「教会へ誘うというアプローチをして見せたのに断られたと。」

「あのとき湯川君こう言ったのよ。

『ガリレオ・ガリレイが唱えた地動説をいまだに認めていない

宗教を僕は受け入れるわけにはいかない。』

びっくりしちゃった。」

「それは正しい理屈だ。

ローマカトリック教会がガリレオに謝罪したのは1992年。

そして地動説を公式に認めたのは何と2008年だ。」

「ガリレオが死んでから350年もの時間がかかってしまった。

でもガリレオは救済されたわ。時間はかかったけど。

救済には時間がかかるの。」

「救済?。」

それには答えずに、微笑む綾音。

「どうして子供たちにあの実験を見せたの?。」

「僕が今、最も興味のあることを題材にしただけだ。」

「それは私の夫が亡くなった事件?。」「ああ。」

「あの電気ポットの実験は、事前に仕込まれていた絵の具が

時間がたって水に溶けだしたってことよね?。」

「そのとおり。」

「つまり、絵の具を夫を殺した毒物と置き換えると。」

「犯人がやかんにヒ素を仕込んだのは君のご主人がテレビ会議

で元気な姿を見せていた。午前10時すぎから、連絡が取れなく

なった午後4時すぎまでの間。警察はそう考えている。

しかし本当にそう決め付けていいのだろうか?

ヒ素がそれ以前に仕込まれていた可能性はないのか?

僕が最初に立てた仮説は、あのゼラチンを使ったトリックだ。

しかし犯人はあの方法を使ってはいない。

なぜなら、ゼラチンの成分が必ずやかんに残ってしまうからだ。

ではどうしたら2杯目のコーヒーだけにヒ素が溶けだす仕掛け

ができるのか?。」

「私がそんな仕掛けをしたって?...私を疑ってるの?

私が夫を殺す理由がないわ。」

そう言いながら、綾音は思いだす。

夫は言った。「綾音。覚えてるよね? あの約束」

「1年以内に子供ができなかったら別れるって約束...」

「僕は犯人にも犯行動機にもまったく興味はない。ただ...。」

「ただ?。」

「あれは確か中学3年のクリスマス直前だった。

君が僕を日曜礼拝に誘ったとき、こんな話をしたんだ。

『私はバラの花が嫌いだ。』

どんなに奇麗な花でもとげがある花は好きにはなれないと。

そう言ったんだ。ところが、今は君の家にはたくさんのバラ

が咲いている。」

「今は好きになったのよ。」「とげだらけの花を?。」

「それが私を疑う理由になるの?。」「ならない。」

「バラは嫌いだったが、夫が好きだから今は自分も好き

になった。」「そういうこともあるだろう。」

綾音は、顔色も変えずに湯川先生を見ている。

それは、とても冷静だった。

湯川先生も冷静に話す。

「だが、僕たち科学者は目の前で起こっている事象に違和感

を感じたら、その違和感の正体を突き止めたくなる。

その根本を疑ってみたくなるんだ。

妻が愛する夫を殺されて悲しみに暮れている。

その構図さえも。根本から。

美しい。

この十字架の縦横の比率はほぼ黄金比に等しい。

もし、美しい完全犯罪というものが存在するのなら、

その美しさはこの十字架に近いのかもしれない。」

って事で後編へ続く。






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Last updated  2013.06.18 15:08:17
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