2004/08/06(金)17:08
フランス自転車旅行8/8 (112km)
8日間など短いものだ。フライトは明朝だが、実質の最終日は今日である。そして私はまだCasteljaloux、ボルドーMeribnac空港までの道のりは遠い。なんとしても夕方迄には、空港そばのホテルにたどり着いていなければならない。満室などで、空港で野宿するのは嫌である。プレッシャーがかかり、さすがに焦っていた為か、この日の記憶に残っている事は多くない。
ひたすらD10を北西へ、Grignols、Aurosを通りLangon。この8日間で一番暑い日ではなかっただろうか、水の減りがとても早かったように思う。
少し早い昼食はカマンベールのサンドウィッチ、無理矢理引き裂いたバゲットに、ちぎったカマンベールを押し込んで作った、乱暴なサンドウィッチである。生ぬるいオレンジジュースで喉を潤し、再出発。
午後3時、「ボルドー迄10km」のサインを見つけ、ほっと一息、ガソリンスタンドでポークパテのサンドウィッチ。パテは瓶詰め、固くてパンをちぎってもすくえない。結局、歯ブラシの柄を無理矢理差し込み、いくつかに分けてバゲットに押し込む。一軒落着♪。冷たいオレンジジュースを飲み、あと一息で空港だ。
しかし、そうはうまく事は運ばなかった。ボルドーまでの自転車専用道路は5km程行くと突然終ってしまい、フランス特有の(?)わかりづらい道路標識は私を高速道路へと導いた。いくらフランスでも、自転車で高速は走れない。パニックに陥り、高速入口を左側通行で逆走する私。フランスの皆さん、御免なさい。
なんとかボルドー市内に入ったが、空港への標識は出たり消えたりと混乱するばかり。道路の混雑が疲労をよりつのらせ、たどり着けないのではないかと弱気になってきた。
困った時のサイクリスト。彼は英語は話せなかったが、手招きして、空港迄の道を一緒に走って教えてくれた。大きな交差点で、「ここをずーっと真っ直ぐだからね」と別れ、本当にひたすら真っ直ぐ走って空港に着く。「あと10km」から25kmは走っていたが、距離というより、忙しい市内でうけたストレスが疲れを倍にしたようだ。
くうこうそばのホテル、3件目でやっと空きを見つけ、シャワーを浴びさっぱりしてからホテル内で夕食。デザートのクリームブリュレが美味しくて、作り方を尋ねる。
フランス最後の夜は、妙な疲れで、何だか気が抜けてしまった夜だった。
走行距離、112km。
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