お肌の基本 ケミカルピーリング皮膚構造皮膚は体の表面を包み込んでいる薄い膜状の器官で、体の中で唯一直接外界に接している場所です。紫外線やホコリ、細菌をはじめとする化学的な刺激や、さまざまな物理的刺激から私達の体を守るためにとても緻密に設計された人体最大の臓器なのです。皮膚は大きく分けると、表皮、真皮、皮下組織という3つの層から構成されていて、それぞれ独立した役割をもっています。同時に、互いに連携して皮膚全体の機能維持に寄与します。肌トラブルを根本から解決するためには、まず各層の役割を良く理解し、次に肌トラブルの原因を考え、その原因に対して適切なスキンケアを実施することが大切です。 「角質層」:細胞は死に、硬くて薄い板状になり (角化)、ついに剥がれ落ち、垢やフケになり ます。 「顆粒層」:細胞内に顆粒があらわれ、細胞は 次第に扁平化します。 「有棘層」:表皮の中で大半を占める層。細胞 は棘(とげ)で結ばれています。 「基底層」:新しく作られた細胞の層で一層から なります。 色素生産細胞=メラノサイトが作られます。 「基底層」で新しい細胞が作られ、それが皮膚表面に向かって少しずつ変化しながら押し上げられ、最後にはフケや垢となって剥がれ落ちます。こうして新しい細胞と古くなった細胞が入れ替わるターンオーバー(新陳代謝)が健康な肌の場合約28日周期で行われま す。 一月ごとにこのターンオーバーを繰り返すことで、肌はみずみずしさを保っています。中でも角質層は、健康な状態なら15~20%の水分を含んでいます。肌の潤いを保つ大切な組織なのです。 スキンケアは主にこの角質層へ働きかけることで、その保湿を助けています。 肌を痛める原因となることに、次のようなものがあります。 ◎ストレスや生活の乱れ・環境の変化 ◎睡眠不足や便秘・ホルモンのバランスの乱れ ◎肌の水分不足による、角質層のバリア機能の低下。 ◎脂っぽいものや甘い物・アルコールなど糖分の多い食事、 又は辛い物など刺激の多い食事。 ◎鉱物油や刺激性の強い成分を含む化粧品・ヘアリキッドの使用 ◎洗顔にカルキ(塩素)や化学物質を多く含む水道水を使うことによる 肌への刺激。 ◎運動不足・筋力の低下による、血行不良・新陳代謝の悪さ。 ◎婦人病(多嚢胞性卵巣など) 以上のようなこと原因があるとさまざまなお肌のトラブルが発生します。 いろんなトラブルはありますが、多くは角質層での角質の排泄がうまくいかなくなります。 角質の排泄がうまくいかなくなると、角質層のたまりができて、ターンオーバーがどんどん伸びていきます。 ターンオーバー(表皮の生まれ変わり周期) 10代 約20日 20代 約28日 30代 約40日 40代 約55日 50代 約75日 が1つの一般的な目安ですが、ターンオーバーが伸びるということは肌年齢がふけるということです。実際大切なのは実年齢より肌年齢なのです。 しみ、くすみ 先ほどの皮膚構造の図の基底層の下にメラノサイトというメラニン色素を作る細胞がいます。皮膚に刺激(紫外線、外傷、にきびなど)が加わるとメラニン色素が作られます。お肌のターンオーバーが正常ならこの色素はお肌のターンオーバーとともに色素も排泄されます。このとき角質層が厚い(ターンオーバーが長い)と、メラニン色素がうまく排泄されず、たまりができます。これが部分的に蓄積したのがしみ、全体的に蓄積したのがくすみなのです。 実際わかりやすい例で説明すると、小学生のころ怪我をしてかさぶたが取れたら、きれいに治りましたね?これが20歳過ぎたくらいからかさぶたが取れても傷跡が、しみのようになってなかなか治りません。これが、ターンオーバーが伸びている証拠です。 以上のように、1次的原因は非常にさまざまあり、これによりニキビ、しみ、くすみなどの原因になるのですが、これらを取り除くことは現代生活をしている以上不可能です。 では、治療はどうすればよいでしょうか・ 今までの話でお分かりいただけたと思いますが、2次的な原因はすべて角質のトラブルなのです。角質のトラブル=ターンオーバーの乱れを改善すると、お肌のトラブルの多くは改善します。 この治療としては、ピーリング、トレチノイン療法など様々ありますので症状に合わせた治療法を選択することが大切です。 ピーリング ピーリングとは皮膚の表面を一回取り除き、再生する段階で正常な角質層をつくり、正常なターンオーバーに戻す治療です。 機械でするピーリングとお薬を使うピーリングの2種類があります。 機械でするピーリングは、ダイヤモンドトーンと言い、皮膚のごく表面のピーリングと毛穴に詰まった汚れなどをとりのぞきます。 ケミカルピーリングは、怖がる方もおられますが、実は日本人にはなじみの深いもので誰もが行ったことのあるものです。みなさんは温泉に入ったことがありますね?入った後お肌はどうでしたか?ツルツルになっていませんでしたか?実は温泉は自然のケミカルピーリングなのです。効能効果を思い出してください。そこに、弱酸性とか弱アルカリ性とか書いてありましたよね。ですから、牛乳風呂、ワイン風呂もケミカルピーリングです。 これを医学的に行うのが、ケミカルピーリングです。 ケミカルピーリングに使用する薬剤はいろいろありますが、当医院はグリコール酸と乳酸を使用します。グリコール酸は角質を取る力が強く、乳酸は美白効果が強いです。 ですから、ダイヤモンドトーン、グリコール酸、乳酸の3種類のピーリングを組み合わせることにより、副作用が少なく、高い効果を出すことができるのです。 普通肌 オイリー しみ、くすみ ローション ジャンル別一覧
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