タピオカ屋はどこへいったのか?
副題は「商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのからくり」。 著者は、SMG税理士事務所・代表税理士の菅原佑由一さん。 とても売れていますが、カスタマーレビューの中には微妙なものも。 私もタイトルに強く惹かれ、今回読んでみることにしました。 ***まず、タイトルに関する記述は、「1-1 タピオカ屋はなぜ流行ったのか?」で早々に登場します。その中に「タピオカ屋はどこへいったのか?」という節があり、次のように書かれています。 消えたタピオカ屋がどこに行ったかというと、 ある店は唐揚げ店になり、ある店はマリトッツォの店に変わり、 ある店は焼き芋の店になりました。 イニシャルコストを徹底的に抑えることで短期で利益を回収し、 ブームが去ったらすぐに見切りを付けて撤退する。 この変わり身の早さを活かして、消えたタピオカ屋は次のブームに乗り換え、 新たな収益を生み出しているのです。(p.21)この部分は「イニシャルコスト(開業にかかるコスト)」が、キーワードだと思いますが、そこに関してはあっさりと記述されているだけで、深掘りされることはありませんでした。これは、本書が40ものテーマをわずか191頁の中で扱っていることに起因しているのでしょう。数多くの図やグラフ等の資料が掲載されていますが、それらへの言及もほぼありません。また、「4-8 容姿端麗とは言えないアイドルがなぜ売れるのか?」というテーマについては、「熱心なファンが収益を生む」「応援する喜びを実感」の2節に分け記述していますが、「容姿端麗とは言えない」という部分に関する直接的な回答は見当たりません。まぁ、この部分を深掘りすると、このご時世、色々と問題が発生しそうではありますが。かつて『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』を読んだ時のような、ワクワク感や満足感は、あまり感じることが無いまま、読了してしまいました。