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2020.10.31
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カテゴリ:文芸
​ またしても、お久しぶりの伊坂作品
 それでも、やはり流石の筆力と安定感。
 『グラスホッパー』の槿(あさがお)やスズメバチ、
 『マリアビートル』の蜜柑&檸檬の名前が登場するのも嬉しいですね。

 さて、この作品の主人公・兜は、恐妻家でありながら、腕利きの殺し屋です。
 その息子・克己は、そんな父の姿を冷静に見つめ、時に気の利いた言葉を投げかけます。
 そして、父である兜が同業者によって命を奪われた後は、主人公の座を引き継ぐことに。
 ただし、克己は父が殺し屋ではあるとはつゆ知らず、自身も殺し屋ではありません。

本作は殺し屋たちが繰り広げる、生きるか死ぬかのお話でありながら、
実は、夫婦や親子といった家族について、とても考えさせられる作品になっています。
殺し屋にも家族がいるのですね。
では最後に、私がこの作品で最も印象に残った箇所をご紹介します。

  「中学生か?」まずはそう訊ねた。
  兜の言い方にどこか温情的な響きを感じたのだろうか、少年は肩を抑えながら、
  「ふざけるなよ。すげえ痛いじゃねぇか。暴力振るうなよ」と若干、強気の、
  媚びるか強硬かの二択で後者を選んだのだろう、そういった態度に出た。
  「痛かったか」
  「超痛いっての、これはひどいって」
  このような猿芝居で学校の教師はうろたえたりするのか、
  これが普段は通用するのか、と兜は感心した。
  少年の肩に手をやり、今度は先ほどよりも強く力を込めた。
  少年は悲鳴を上げ、その場にしゃがみ込む。(p.200)





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Last updated  2020.10.31 20:17:25
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