2020/11/28(土)11:04
娘のトリセツ
娘との関係に、何とも言えないもどかしさを感じている父親は多い。
そんな父親たちが、思わず手を伸ばしたくなるようなタイトルを冠したのが本著。
「娘との関係を、少しでも改善するための糸口を見つけることが出来れば……」
期待を込めて、父親たちはページを捲り始める。
しかし、第1章で展開されるのは、今や売れっ子となった著者の体験談。
それは、羨ましいばかりの父と娘の関係。
「残念ながら、そんなんじゃないんだよなぁ、ウチは……」
新しい展開を期待しつつ、父親たちは第2章のページを捲る。
そこでみつけたのが『5W1Hは、脳を迎撃モードに入れる』(p.45)。
男にとって当たり前の『問題解決の対話』が、女性のご機嫌を損ねるらしい。
女性が求めているのは『心の対話』で、これは妻も娘も同じとのこと。
「なるほど、これは思い当たる節がアリアリすぎる」
目の前が少し開けてきたような気がしながらページを捲り続けると、
『心の対話』をするための指南が次々になされていく。
『相手の変化に気づいてことばをかけよう』『自分の話をプレゼントする』
『頼りにする』『弱音を吐こう』『オタクになろう』等々。
そして辿り着いたのが『生殖ホルモンのいたずら』。
まず、「思春期とは、そういうもの」とまるっきり呑み込もう。
尖った目で、うんざりした顔をされたら、「きたきたーっ」と思えばいい。
悲しむことはない。(p.83)
娘とは、そういう風に出来ているものだと分かれば、いちいち気をもまずにすむ。
そして、『「お父さんは臭い」は、後継者の証』には感動。
『お父さんにとっても、娘にとってもツライこの時期は、いつか必ず終わる。』(p.87)
目の前に、明るい未来が一気に広がった気がした。
そして、第3章。
世の父親たちよ、期待して読み進められよ。