いざこざの外

2005/09/01(木)01:36

ネットへの書込み

松文館わいせつコミック裁判(113)

顧問弁護士の代表を務める若い弁護士は、ある団体の顧問もしていました。 そちらの掲示板で、支援を要請する書き込みをしていたのです。 私は、その掲示板は知っていたので、書込みを見て腹を立てます。 「家族の荷物も届けないで、何の為の支援活動なのか」 しかも間の悪い事に、丁度その前後に 「家族に色々と知らせたところで、何が出来る訳でも無いから 一々報告をする必要も無い」 そんな内容の書込みも、別の人がしていたのです。 私はこの団体に対して、ひどく悪い印象を抱いてしまいました。 後に団体に関係されていて、同じ雑誌に連載をされている漫画家の先生が わざわざメールで謝罪をして下さり、本当に恐縮したのですが 弁護士に対しては相変わらず、恨みがましく思いました。 あっちこっちで色々な運動をする位なら、短いメールの一つでも よこせばいい事なのですから。 所詮、お金にならない仕事はしないという事なのでしょうか。 若い方は割り切っているのかもしれません。 私は旦那のHPで、誰にともなく、きっと何人か来てくれているだろう人に 書込みで泣き言を書き続け、せめてものストレス解消をしていました。 この頃、2ちゃんねるの中で関連スレッドが立っていました。 松文館についてのスレッドと、もう一つ旦那個人を応援するスレッドです。 その旦那を応援するスレッドで、私の泣き言を読んだ人が弁護士を非難して 「もっと家族の事を考えてやってはどうか」と書込んでくれていたのです。 私自身は2ちゃんねるに対して、様々な事件絡みのマイナスイメージしか 持っていなかった為、全く読んだ事もなく、スレッドの存在は知らなかった のですが、ある日、友人から 「しぇりさんの事が書かれてたよ、奥さんも大変そうだって同情されてた」 と突然聞かされて、初めてそのスレッドを見に行きました。 その応援スレッドの中には、勿論、奇妙な書込みをする人もいましたし 独特の言い回しがあって、最初はとても読みにくかったのですが 大方の人が旦那を支援しようとしてくれていた様に思えました。 旦那自身の本名や別ペンネームが全て書かれてはいたのですが 私達が開設していたHPについてはアドレスを曝さず、変な書き込みを しない様に、そっとしておいて上げようと言ってくれていました。 多くの方が紳士的対応をしてくれていたのです。そして2ちゃんねるで 「奥さんも頑張っているから、応援してあげたい」 「美髪は良い奥さんを持った」 そんな言葉も見られました。関係者や近しい人達以外は、自業自得と ばかりに冷たい対応が多かったので、本当に励みになったのです。 ちなみに美髪は、ビューティ・ヘアを略して使われた旦那の呼称です。 この2ちゃんねるの言葉のセンスと言うのは、面白いものでした。 旦那が逮捕されてからHP閉鎖に至るまでの2週間程度で、アクセス数が 2万近く。それなのに掲示板は大きな混乱も無く、私が1人黙々と 誰かに向けての言葉を吐き続けていました。 そんな中、忘れられない事があります。 旦那の職歴を書いて、弁護士に渡さなければいけない事がありました。 雑誌の表紙を描き始めたのが何時なのか分らず、ファイルしてある過去の 作品を全部さらわなければならないと愚痴を書込んだら、レスがすぐに 書込まれたのです。遠方にいる方でしたが、時々HP上で書込みをしあい 細いお付合いが続いていた方からでした。 「こんな形でしか協力出来ないけれど、お役に立てれば」 私は初めて、みんなが気に掛けてくれている事を実感しました。 例え愚痴がメインになるとしても、旦那の経過を極力書いて行こう 自分が今日も、愚痴を書込み出来るくらい元気である事を、伝えて行こう。 そう思ったのでした。

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