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ビジネス便利屋兼ライター 永嶋信晴のブログ

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2020年06月27日
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カテゴリ:国内旅行365

こんにちは。

 

今回も、4月発売の最新刊 「​​おもしろ歴史ウォーキング 最新関東編​​​」からのネタです。



 ご紹介するのは、第5章の『
観光スポットとしての期待が高まる戦国の城のツートップ・津辺城と成東城 千葉県山武市

 

諸事情があって、冒頭の部分だけですが…。

 

すべての記事は、​こちら​ですよ。

 

是非、本書もご覧いただければ幸いです。

 

ちなみに記事は、20201月に行った時のもの。取材した頃のように、何の心配もなく出歩ける日が返ってくることを祈っています。 

 

1.山武市の呼び方を知っていますか?

 

 今回は、千葉県の山武市の歴史スポットを歩きます。

 

ここへ行くのは10年ぶり2回目ですが、前回は、恥ずかしながら、山武市を「やまたけし」と読んでいたことを思い出しました。

 

駅近くの観光案内所で観光マップを手に入れたとき、「 Nostalgia Land Sammu City 」と書いてあるのを発見したのです。すんでのところで、恥をかくのを免れた、と…。

 

512文字略)

 

 それに比べたら、山武市の由来は郡名の山武郡(さんぶぐん)からだそうなのでわかりやすいですね。

 

山武郡は、上総の国と呼ばれたこの辺りに、奈良時代から山辺郡と武射郡があったらしい。それが、1897年に合併して山武郡になったのですか。合併して山武市となった名前のルーツも、合併によってできたものだとは知りませんでした。

 

2.駅から歩いて行ける戦国時代の魅力的な城が2つも

 

 山武市にまつわる前振りが長くなってしまいました。1月の風が強い日の朝、JR総武本線成東駅へ降り立ちました。


 

 10年前に来たときとあまり変わらない駅前の風景が、なんとなくうれしい。前回は、駅前のロータリーから成東城へ向かったのですが、今回は新たに開拓した観光スポットをまず目指します。

 

 それは、ネット検索で見つけた津辺城。城跡を紹介するさまざまなサイトによれば、戦国時代の息吹が感じられる遺構が残っているらしい。しかも、成東駅から徒歩20分もかからないとか。

 

 これは、行くしか選択肢はないですね。

 

 野趣あふれる写真や縄張り図によると、観光化されていない分、当時の雰囲気が味わえそうだと感じました。

 

 前回、訪問した成東城も、土塁や空堀などが良く残っていた記憶があります。しかも、どちらの城も駅から歩いて行けるのがうれしい。

 

 駅近の戦国の城跡が2つもある町として、山武市はこれから城ファンの注目を集めるかも、と考えたのでした。

 

3.台風15号の被害で、さらに難攻不落になった津辺城

 

 駅前の観光案内所で、市内観光のパンフレットをゲットしてから、早速城攻めを開始します。

 

 地図によると、津辺城は、ロータリーの方向から線路を挟んだ反対側にあるのですな。静かな住宅街を歩き、津辺城近くの日吉神社に到着。

 

 津辺城への案内板はなく、城跡の近くにあるという神社を目印に歩いてきたのです。着いたときは、ここで間違いないと少しほっとしました。



 地図を眺めながら、津辺城の位置は、木に覆われた近くの丘だと特定します。日吉神社の境内は高台になっていて、当時はここも城の一部だったのでしょう。

 

まわりには土塁が巡らされていますが、当時のものかどうかはわかりませぬ。


  
 日吉神社に城攻めの無事をお祈りしたあと、いよいよ津辺城に突撃開始です。ネットの写真では木や草が生い茂り、かなり過酷な行軍を覚悟していましたが、その壮絶さは予想を超えていました。



 
 途中まで舗装された道があったのでほっとしたのも束の間、城内への唯一の入り口が倒木で塞がれている。




  そこを何とかくぐって、広い郭へ足を踏み入れると、至るところで巨木がなぎ倒されているのが目に入りました。根っこがスッポリ掘り返されて、大きな穴も至るところに開いている。



 そういえば、20199月に巨大な台風が千葉県を襲い、大きな被害をもたらしたニュースがありました。ただ、テレビで見るのと、実際、この目で見るのとでは大違い。

 

 どんな吹き方をすれば、こんな巨木が何本も、しかも根こそぎ倒すことができるのか、当時の光景を思い浮かべて鳥肌が立つのでした。



 

  そのような場所を5分も歩いていると、方向がすっかりわからなくなってしまいました。




 来る前に、城の縄張り図をブリントアウトして持ってきたのですが、それを見ると、150メートル×100メートル程度の広さなのに…。

 

4.倒木と複雑な縄張りに阻まれ、攻城戦に敗北

 

どこまでも続く森に迷い込んだような感覚。風が強く、スギの木がザーッと鳴るたびに、戦国の武者が雄叫びをあげながら突進してくる光景がフラッシュバックしました。

 

 戦闘のプロフェッショナルに出くわしたらまず助からないと思いつつ、なおも前進すると、深い空堀が目の前に現れます。



 

現在いる場所が、恐らく2郭だから、この先は1郭ですかね。縄張り図を手に、1郭への虎口を探しても、なかなか見つからない。

 

 空堀に囲まれた桝形があり、馬出郭から土橋を渡ると1郭に入れるみたいなのですが…。

 

 深い空堀の端を移動して、出入り口を探そうとしても、行く先々で倒木が行く手をシャットアウト。土橋の存在が確認できないので、そもそも空堀の向こうが1郭かどうか確信できなくなってきました。 

488文字略)

 

 成東城は観光スポットとして整備されているので、津辺城も整備されたら、山武市の観光のツートップになるのは間違いありませぬ。

 

 難しい理由があるのかもしれませんが、お城ファンの一人として切に願うのでした。

 

5.訪れるたびに新たな発見がある成東城

 

 境川近くの道を歩き、成東駅に戻ります。途中、左手に見える小高い丘にも、かつて富田城という戦国の城があったらしい。



 今回は時間がないのでパスしましたが、戦国時代はこの辺りが重要な場所だったというのがわかります。

 

 これから向かう成東城も戦国時代に活躍し、江戸時代の初期まで存続したのですね。徳川家康が関東へ入封されたときには、2万石の城となったらしい。ところが1620年に、城主だった青山氏が武蔵国岩槻城転封に伴い廃城となったのですか。

 

 成東駅からしばらく歩いて作田川を越えると、目の前に緑豊かな丘が目に入ります。



 広い舗装道路を歩いて、その丘を登って行きました。

 

 結構、坂が急で、成東城の要害さが体感できます。モナコグランプリに登場するようなヘアピンカーブも、なかなか壮観です。



 

 丘の上に立つと、目の前に城の遺構はなく、一戸建ての住宅が建ち並んでいる。そういえば、成東城は、住宅街から奥まった城跡公園に遺構が残っているのでした。

 

 前回来た時、城の規模はたいしたことないと、少し軽んじてしまったことを思い出しました。もちろん、現在の住宅街も当時は城の一部だったのですが、当時は、戦国時代の城に対する認識が浅かったわけで。

 

 最近は、以前、訪れたときにたいした遺構が残っていないと気落ちした城が、再び訪れると、何でこんなすごい部分に気付かなかったのだろうと思うことがよくあります。

 

 この成東城は、まさに二度目がおいしい、の典型のような城でした。

 

 住宅街の端に広がる森が、成東城跡公園。



 当時の空堀跡に作られた歩道を歩き、まずは右手にある広い曲輪から攻めます。
 

 

(以下、「​おもしろ歴史ウォーキング 最新関東編​」に続く)

 

 このあと、成東城の二の丸と本丸を歩きまくります。

 

 標高は45メートルくらいだそうで、二の丸からは山武市の市街を見渡すことができました。下を見ると切り立った崖で、高い防御機能を持っていたことがわかります。


 

 推定本丸と推定二の丸との間に、空堀が二つもあるのは珍しい。二つの空堀の間には高い土塁があり、上は曲輪のように平面になっているのも印象的でした。

 

 気になったのは、なぜ 推定本丸と推定二の丸と言われているのか、という点です。


 

 本書の「6.推定本丸と推定二の丸の謎」の中で、自分なりに、その謎の解明に取り組んでみました。

 

 ほとんど明らかにされている近世の城に比べて、中世の城は、素人でもフリーハンドで考えられる部分が残されているのが魅力のひとつですね。 

 

関東の歴史ウォーキングの醍醐味が味わえる続きは、是非、​​こちら​​をご覧いただければ幸いです。

 

​​おもしろ歴史ウォーキング 最新関東編​​」



 

(参考)

目次より

第1章 絶景とスリルに満ちた駅伝歴史ハイクで、エメラルドの伝説に挑む 埼玉県小川町
 1.新春恒例の駅伝ハイクin埼玉県小川町 
 2.第1中継所は、名前負けしない眺望の金勝山
 3.第2中継所は、エメラルドグリーンの天王沼
 4.過去を思い出す薄暗い杉林を貫く九十九折りの山道
 5.第3中継所は、360度の大パノラマの官ノ倉山と石尊山
 6.フィールドアスレチック好きにはたまらない鎖場がある
 7.第4中継所は、埼玉県最大級の方墳・穴八幡古墳
 8.駅伝ハイクのゴールは、住宅地に奇跡的に残る中城跡

第2章 美しい花々と緑にあふれる智光山公園と日本三大夜戦にも関わった柏原城を歩く 埼玉県狭山市
 1.広大な芝生広場とさまざまな花に出会える狭山稲荷山公園
 2.大河ドラマの名シーンを今に伝える影隠地蔵
 3.53.8ヘクタールの敷地に、動物園や植物園などの施設が点在する智光山公園
 4.花菖蒲園と都市緑化植物園は、美しい花々と緑がいっぱい
 5.関東管領・上杉憲政が半年間も陣を敷いた柏原城
 6.北条氏飛躍のターニングポイントになった三ツ木原古戦場跡

第3章 航空の町・所沢は、飛行機やヘリコプターだけでなく、伝説や歴史スポットもいっぱい 埼玉県所沢市
 1.日本の航空発祥の地・所沢
 2.南北朝時代の武将の伝説が残る薬王寺
 3.春には見事な桜並木が楽しめる東川沿いの遊歩道
 4.関東一の木造閻魔像がある長栄寺
 5.日本初の航空機専用飛行場の跡に作られた所沢航空公園
 6.50ヘクタールの広さの園内に、航空関連のアイテムがいっぱい
 7.歴史的な飛行機やヘリコプターが満載の所沢航空発祥記念館
 8.戦後初であるとともに、唯一の国産旅客機YS-11

第4章 鎌倉時代から続く栃木の名門・小山氏ゆかりの城跡、神社仏閣を歩く 栃木県小山市
 1.都心からのアクセスが良く、魅力的な歴史スポットが満載の小山
 2.小山氏の菩提寺であり、境内に残る土塁や空堀が見事な天翁院
 3.藤原秀郷の子孫といわれる名門小山氏の居城・小山城
 4.戦国オールスターキャストの小山評定所跡と将軍家の宿泊所であった小山御殿
 5.須賀神社と思川沿いの散歩道
 6.小山氏の本拠地になったこともある国の史跡・鷲城
 7.今も土塁が残る小山氏の城館・神鳥谷曲輪跡

第5章 観光スポットとしての期待が高まる戦国の城のツートップ・津辺城と成東城 千葉県山武市
 1.山武市の呼び方を知っていますか?
 2.駅から歩いて行ける戦国時代の魅力的な城が2つも
 3.台風15号の被害で、さらに難攻不落になった津辺城
 4.倒木と複雑な縄張りに阻まれ、攻城戦に敗北
 5.訪れるたびに新たな発見がある成東城
 6.推定本丸と推定二の丸の謎

第6章 眺望バツグンの波切不動尊と「野菊の墓」の作者ゆかりの土地を歩く 千葉県山武市
 1.清水の舞台のような建物が目を引く波切不動尊
 2.天平、平安時代のもっとも有名な僧ゆかりの寺院 
 3.お参りするのを忘れるほどの見事な眺望
 4.日本初の天然記念物に指定された食虫植物群落がある
 5.名作の主人公の銅像が印象的な伊藤左千夫記念公園
 6.野菊の墓の雰囲気を今に残す伊藤左千夫の生家
 7.野菊の墓の作者の意外な前職に驚く山武市歴史民族資料館

第7章 東京近郊のラビリンス、北総線沿線の歴史・絶景スポットを歩く 千葉県松戸市・市川市
 1.住みやすさで人気上昇中の北総線沿線
 2.迷宮の地図のようなウォーキングガイド
 3.川が流れていない場所にある橋をさがせ
 4.広島の厳島神社のミニ鳥居が印象的な神社がある
 5.単独の貝塚としては日本で一番規模が大きいと言われる曽谷貝塚
 6.畑や原っぱに、縄文時代の白い貝殻が散らばる

第8章 平将門伝説に彩られた土地と尾瀬の湿原をイメージできる大町公園を歩く 千葉県市川市 
 1.平将門にまつわる伝承とゆかりのお寺
 2.万葉集にちなむ植物が楽しめる市川市万葉植物園
 3.さまざまな古刹にみられる現代との接点
 4.平将門築城伝説もある戦国の城・大野城
 5.ダウンタウンの「笑ってはいけない」に似た伝統行事がある駒形大神社
 6.動植物園、アスレチックなど魅力満載の大町公園
 7.尾瀬の湿地帯の木道を歩く気分が味わえる

第9章 クレヨンしんちゃんだけじゃない! 歴史スポット満載の宿場町・粕壁を歩く 埼玉県春日部市
 1.日光道中四番目の宿場町・粕壁
 2.江戸時代の粕壁宿にタイムスリップできる春日部市郷土資料館
 3.歴史アイテムを堪能できる宿場町そぞろ歩き
 4.巨大なモニュメントとライトアップが楽しい古利根公園橋
 5.南北朝時代の非業の武将、春日部重行の墳丘が残る最勝院
 6.春日部氏の居館跡に建つ春日部の総鎮守・八幡神社

 






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最終更新日  2020年06月27日 13時50分39秒
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