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カテゴリ:国内旅行365
こんにちは。
本日は、「おもしろ歴史ウォーキング 関東編」からのネタです。
これまで、「関東編」の再放送をお送りしていましたが、ツイッターやブログで、まだご紹介していない章がいくつかあることに気付きました。
…ということで、今回は、その第7章『 ハイカラな街の歴史的住宅と路面電車、昔あった競馬場をめぐる横浜・根岸散歩 横浜市中区 』をアップさせていただきます。
諸事情があって、冒頭の部分だけですが…。
すべての記事は、こちらですよ。
是非、本書もご覧いただければ幸いです。
ちなみに記事は、少し前に訪れたときのものです。取材した頃のように、何の心配もなく出歩ける日が返ってくることを祈っています。
1.洋画のワンシーンのような根岸外人墓地
今回行ったのは、横浜の根岸のあたり。横浜の繁華街から近いのですが、山手や根岸のあたりは古くから住宅街として栄えたらしい。緑あふれる人気スポットもあるそうですね。
…ということで、JR根岸線山手駅からウォーキングを開始します。
山手というくらいなので、駅周辺は結構、起伏があります。駅から少し坂をのぼってゆくと、根岸外人墓地がありました。 外人墓地といえば、港の見える丘公園の近くにある山手の横浜外人墓地が有名ですが、ここにも外人墓地があるのですな。
根岸の外人墓地は、山手の墓地が狭くなったため、新たに作られたらしい。 今は有名な観光スポットになっている山手の外人墓地と比べ、こちらは訪れる人も少ないようで静寂に包まれていました。
現在、墓標が160ほどで、ここに約1200人が眠っているそうです。当時、経済的理由から石碑を建てられなかった人も多かったらしいですね。 自分が入るとしたら、お墓はやっぱり、こんな静かな場所にあったほうがいいかも。
昔見た洋画にも、こんな風景があったのを思い出しました。どの映画だったかなと、その後しばらく悩むことになるのですが。
2.昔は競馬場だった根岸森林公園
映画の名前を思い出そうと、沈思黙考しつつ、次の目的地・根岸森林公園へと向かいます。 根岸森林公園は、面積18万平方メートルにおよぶ広大な公園。私がまず向かったのは、道一本隔てたところにある芝生広場です。 この場所に、公園の歴史を物語る貴重な遺構が残されているのですよ。
ここへ来たのは二度目ですが、最初に見たとき、この建物は一体何のために使われたのだろうと首をひねってしまったのを覚えています。 実はこれは、旧一等馬見所といって、競馬場の観覧席の一部だった建物らしい。
建てられたのは、1930年というから昭和初期。紀元前のローマの遺跡みたいな印象ですが、私と同じ昭和生まれですか。
意外とお若いようで…。
J.H.モーガンというアメリカの建築家が設計したのだとか。
なぜ、競馬場の観覧席がこんなところに、と思ったら、根岸森林公園そのものが、かつて横浜競馬場だったらしい。
しかも、日本初の洋式競馬が行われた場所でもあるらしいのですよ。ガイドブックではなく、地図だけを手にそぞろに歩くと、こんな驚きと感動が味わえるのだと思いました。 競馬場だった頃には、ほかにも、下見所、二等馬見所という建物があったそうですね。
こういう古い建物を見てしまうと、中に入って見学したくなるのが人情ですが、フェンスに囲まれて一般公開はしていないのでした。
観覧席の跡を眺めたところで、かつての競馬場だったという森林公園のほうへ向かいます。
芝生の起伏も結構あり、競馬場の跡というよりゴルフコースをイメージしてしまいました。
太平洋戦争の激化とともに、競馬の開催を中止してこの場所は日本海軍に接収されたそうですね。 終戦後、アメリカ軍の管理下に置かれ、そのときここは、米軍専用のゴルフ場となっていたらしい。
なるほど、かつてゴルフ場だったからそう見えるのですな。
3.馬に興味がなくても意外と面白い、馬の博物館
根岸森林公園に隣接してあるのが、根岸競馬記念公苑。 その中に、「ポニーセンター」と「馬の博物館」があります。ポニーセンターでは、サラブレッドやポニーなどさまざまな種類の馬と直接触れ合えるのだとか。
馬場の施設もあって、乗馬の訓練が行われているのを見ることができるのですね。
そして、馬の博物館では、馬と人との交流によって生まれた文物を幅広い分野からテーマを定めて紹介しているらしい。 正直、馬自体はあまり興味がなかったのですが、大人100円なので入ってみたのです。
それが、意外と面白くて、入場して良かったと思いましたね。
これは戦国時代の騎馬武者の等身大のレプリカ。 写真ではわかりづらいですが、武者も馬も小さくてかわいい。
大河ドラマで見るように、戦国時代の武者は、現代のサラブレッドのような馬に乗って戦っているイメージですよね。
実際は、子供が甲冑を身に着け、ポニーに乗っている感じでしょうか。昔の男性は背が150センチくらいで、当時の馬も小さかったのですな。
戦国最強と言われた「武田騎馬隊」は、実際、どんな感じだったのだろうと妄想が膨らみます。
そしてこれは、馬力測定器。 自分の馬力を測定できるそうなのでやってみたら、私は0.6馬力でした。
どれくらいの力持ちの評価なのでしょうね。ちなみに、鉄腕アトムは10万馬力。
ほかにも、馬文化の伝来や日本の馬文化など、興味深い展示品が目白押しですよ。 4.起伏ある土地に建つ白滝不動尊と根岸八幡神社
根岸森林公園をあとにし、次に向かったのは白滝不動尊。 写真ではわかりませんが、このお堂の下は急勾配の石段が続いておりまする。
高台にあるので、昔は境内から根岸湾の眺望が見事だったとか。
白滝不動と呼ばれるように、昔は水量の豊かな滝があったそうですね。境内の横には、その滝の水源のひとつともなっている小さな滝がありました。
白滝不動から住宅が建ち並ぶ尾根伝いに歩き、九十九折になっている崖の道をくだって根岸八幡神社へ。
深い森を背景にした拝殿や境内のイチョウの古木など、歴史を感じさせる神社ですね。
5.港が見えた大正時代の名建築・柳下邸
しっかりお参りしたあと向かったのは、今日のウォーキングの目玉ともいうべき旧柳下邸。 大正時代に建てられた柳下家の邸宅を、平成8年に横浜市が譲り受け、根岸なつかし公園として一般公開されているのですな。
(以下、「おもしろ歴史ウォーキング 関東編」に続く)
このあと、旧柳下邸をくまなく見学します。
横浜でも有数の「銅鉄引取商」だったという柳下家の邸宅は、純日本風の家屋に洋館がコラボされた和洋折衷の建物。
どこも興味深かったのですが、中でも立派な五右衛門風呂は、一見の価値ありでした。個人宅なのに、脱衣室が四畳半もあるのはすごいですな。
最後に向かったのが、横浜市電保存館。 1972年に廃止されたモノホンの横浜の市電が展示されているのですよ。
なんと、初期の500系から、1000系、1100系、1300系、1600系そして、市電の決定版といわれた1500型などの当時の車両がそのままの形で。
鉄道好きな人は、一日いても飽きないかもしれません。
関東の歴史ウォーキングの醍醐味が味わえる続きは、是非、こちらをご覧いただければ幸いです。
「おもしろ歴史ウォーキング 関東編」
(参考) 目次より 第1章 ユネスコの無形文化遺産・和紙の里だけではない、攻め手を惑わせる山城散歩 埼玉県小川町・東秩父村
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最終更新日
2020年09月19日 13時26分55秒
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