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独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)によると、低温やけどに関する製品事故情報が、ここ数年増加傾向にあります、2006年度までは1けたでしたが、2007年度は10件、2008年度は30件、2009年度は13件寄せられています、11~3月に多発して、ゆたんぽや電気あんかなど暖房器具によるものが多いそうです。
独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)によると、愛知県の20代男性は、ゆたんぽに湯を入れて、付属の袋や別に買った袋で二重に包んだ状態で足元に置いて就寝したところ、ふくらはぎに重傷の低温やけどを負いました、就寝中に無意識に長時間接触して、やけどしたとみられています。 福岡県の40代女性は、就寝時に電気あんかを「強」に設定して、両足に触れないように置いていました、睡眠薬の服用で熟睡して、目覚めると両ふくらはぎの下に電気あんかがあり、重傷の低温やけどを起こしていました。 ゆたんぽや電気あんかは、タオルや専用カバーで包んでも、低温やけどする恐れがあり、独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)は「就寝前に布団に入れて温め、寝るときは布団から出したり、スイッチを切って」と呼び掛けています。 このほか、ノートパソコンや携帯電話の上に顔を載せて寝てしまったり、アダプターが足に接触して低温やけどした事例も、数は多くないが報告されていて、暖房器具ではない電気製品でも起こる可能性があるそうです。 低温やけどは、短時間の接触では問題にならない程度の温度でも、長時間同じ場所に接触することで起こるやけどを指し、医学的には「低温熱傷」と呼ばれていまする。 普通のやけどは、火や熱湯、油など高温のものが原因で、皮膚の表層で起こる。一方、低温やけどは、熱いという自覚がないまま長時間接触するため、皮膚の深部まで損傷することが多く、あまり痛みを伴わないことが多いため、軽傷と思いがちで早期に受診する人は少ないそうです。 しかし、皮膚や脂肪などの皮下組織で壊死(えし)した部分が次第にはっきりして、黒いかさぶたになったり、白っぽく変化します、壊死(えし)した部分が筋肉や骨に達することもあるそうです。 一般的には、温かいと感じる44度で3~4時間以上、46度で30分~1時間程度触れていると低温やけどを起こすとされています。 治療には塗り薬による処置と手術の二つの方法がありますが、塗り薬だと周辺の皮膚が伸びて治るまでに1~3カ月、中には半年かかる人もおられます、面積が小さければ、やけどした場所を縫い縮めた方が早く治りやすいです。 伊藤正俊・東邦大名誉教授(皮膚科学)は「熱源との接触時間だけでなく、圧迫しているかどうかも関係する」と指摘されています、通常は低温の熱源に触れても、皮膚の血流によって熱が放散されますが、圧迫されて接触部分の血流が悪くなると熱がこもり、蓄積された熱で低温やけどになるそうです。 また、東京女子医大東医療センターの井砂司准教授(形成外科)によると、やけどの範囲が広いと皮膚移植することもあります、塗り薬で治すより傷跡も残りにくいらしいです、井砂さんは「糖尿病の末梢(まっしょう)神経障害や下肢の血行障害のある人は、健康な人より低温やけどをしやすいので、特に注意してほしい」と指摘しています。 低温やけどというのは使い捨てカイロで起こりやすいんだなと思っていたら、暖房器具やそれ以外の電気製品でも、起こる危険があるみたいですね。 これほど広い範囲の製品で起こるとなったら、これからは低温やけどに対して十分な注意をはらっていかないといけないなと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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