【医学生(著:南木佳士)】主人公が4人
第100回芥川賞「ダイヤモンドダスト」で受賞した南木佳士さんの作品、医学生この作品には、4人の主人公がいます。タイトル通り、医学部で学ぶ学生が主人公です。東北の秋田大学がロケーション(田舎)。40年以上前なので、インターネットなんてない。著者が4人すべてが、自分であり、主人公と語っております。車谷和丸東京で医者を営んでいる両親の息子。医学部に進んだ優秀な弟がいる。小宮雄二新潟県で旅館を経営している両親の息子。医学生の時に子供が出来てしまう。桑田京子信州の野菜農家の娘。貧しい家庭だったが、優秀な京子は、村の補助を受けて医者を目指す。今野修三28歳の高校教師だった修三。二人の生徒が急に亡くなり、医者を目指す。医学生が、他の大学生と圧倒的に違う点がある。「死体を解剖する」ということ。これを行った前と後で、完全に価値観が変わってしまう4人医者を目指すための通過点であるが、一般人と圧倒的に線引きされる儀式田舎町の寂しい秋田で、医学を学ぶ4人15年後の成長した姿を本誌には描かれています。