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テーマ:読書(8205)
カテゴリ:【読書Memo】
「逆説の日本史 1 古代黎明編」
1998年1月1日 初版発行 著者 井沢元彦 判型 文庫版 488p 発行所 (株)小学館 日本の歴史学の三大欠陥 1、日本史の呪術的側面の無視ないし軽視、2、史料至上主義、3、権威主義。現代の問題と古代の事例の対比。世界の歴史学と日本の対比。史料に残されない時代の推理。「古事記」「日本書紀」などの神話の裏にある真実を読み解く力は梅原猛氏を彷彿とさせてくれる。 倭の国、和の国、「わ」の国の解読。 怨霊思想、御霊信仰。 言霊信仰。 オオクニヌシの国譲りの神話はなかった。征服されて殺され祟り神になることを恐れ出雲大社に祀って封印した。日本一の社殿、逆注連縄、横向きのご神体、5体の見張り神、「二礼、四拍手、一拝」 邪馬台国の卑弥呼は狗奴国との戦争に敗れ、敗北責任を取らされて殺害された。その日は紀元248年9月5日皆既日食に関係する。卑弥呼=ひみこ~日の巫女~アマテラス=天照大神。天の岩戸隠れの神話と符合する。 邪馬台国はどこ? 卑弥呼の墓はどこにある? 神功皇后の「三韓征伐」は作り話だが、大和朝廷と朝鮮半島の関係は深い。 「神」の名を与えられた3人の天皇、神武・崇神・応神。皇后でありながら神の名を与えられた神功皇后。神功皇后の子、応神天皇は仲哀天皇の子ではなく父親の名は史書の上から抹殺された? 宇佐神宮に祀られた「日売大神(ひめおおかみ)」=卑弥呼。宇佐神宮は伊勢神宮と同格以上に大和朝廷はお告げを受けていた。宇佐神宮も四拍手。 白村江(はくすきのえ)の戦いで、唐・新羅連合軍に大和朝廷と仲の良かった百済が滅ぼされ、祖国回復のため群を起こした百済軍に天智天皇は大規模な援軍を送った。なぜ?・・・百済には日本の飛び地領「内官家(うちつみやけ)」=任那日本府があった。これを新羅に奪われたということだ。 北畠親房の「神皇正統記」に「昔、日本と三韓は同種族という言い伝えがあったが、それを書いた本はすべて桓武天皇の時代に焼却された」 日本の皇室の先祖は朝鮮半島からの渡来人、百済系の先祖であったので大和朝廷は朝鮮出兵を行った。 神話による脚色はあったがその元々の事実はあった。明治以降、その脚色部分を利用して皇国史観をもとに戦争をしてしまった事実は消せないし反省すべきだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.02.10 15:21:43
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