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鉄道ジャーナリスト加藤好啓のblog 国会審議集

2017.05.29
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カテゴリ:衆議院
皆さまこんばんは、久々に更新させていただきます。
今回、各委員が「国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案」の審査に資するため、福岡に委員を派遣して、現地において、それぞれ各界の意見を聞いてきたことの概略がが報告されています。
なお、この時の議事録は後程公開されることになると思いますが、ここで、株式会社後藤組会長後藤肇氏から、国鉄運賃は諸外国と比べて高いとは言えず、値上げはやむを得ないが借入金が3兆円ほどあり、それが国鉄の借金というのは不可解であり公共性のための投資であるならば政府が肩代わりするなどすべきではないかという意見並びに、「市町村納付金の撤廃」について述べられています。

既にご存知の方もあるかと思いますが、市町村納付金と言うのは公社などの施設に対して固定資産税相当額を市町村に納付する仕組みで昭和30年代、地方交付税の不足に頭を悩ませていた大蔵省が当時の公社に対して、固定資産税相当額を納付するようにしたもので、電電公社の電話局局舎や電柱なども当然のことながら対象となりました。
国鉄の場合駅舎は当然として線路も対象になるため、地方にしてみれば鉄道が走っているだけで毎年一定額の納付金が入ってくるわけですから本当に打ち出の小づちみたいなものでした。
鉄道を沿線住民が利用するか否かは別問題ですから。
地元の自治体は多くがローカル線の廃止に反対したのはこうした事情があったからです。

さらに、飯塚地区住民の足を守る会会長 野元氏からは、国鉄の抜本的再建計画、国鉄経営の民主化、旅客運賃値上げ分の国庫負担、政府の思い切った財政援助が必要であると述べられました。
特に地方閑散線が廃止されることでさらに地方が疲弊すると語っていますが、こればかりは廃止=過疎化が進んだと一概に言えないようにも思います。

公認会計士松岡氏からは、私鉄運賃との格差の拡大、国民への還元が何もない点に不満を述べられており。
赤字解消の基本方策としてはは、国鉄の企業努力、不用地及び未利用地の処分による赤字補てん、国の助成等が必要であろうと述べています。

九州山口経済連合会企画部長前田氏からは、赤字線廃止に対する政治の介入等の姿勢を改めることが再建の道であるとこれまた非常に正論であります。

福岡地方同盟書記長黒田氏からは、公共料金は場合によって「三方一両損」的な解決も必要ではないかと述べています。さらに、重症的な国鉄の実情は、小手先の助成では不足であり、思い切った国の助成策が必要であろうという意見を述べています。

第068回国会 運輸委員会 第16号

昭和四十七年四月二十五日(火曜日)
    午前十時三十八分開議
 出席委員
   委員長 小峯 柳多君
   理事 宇田 國榮君 理事 加藤 六月君
   理事 徳安 實藏君 理事 細田 吉藏君
   理事 箕輪  登君 理事 内藤 良平君
   理事 田中 昭二君 理事 河村  勝君
      石井  一君    江藤 隆美君
     小此木彦三郎君    唐沢俊二郎君
      佐藤 守良君    塩川正十郎君
      關谷 勝利君    羽田  孜君
      福井  勇君    古屋  亨君
      山村新治郎君    井岡 大治君
      勝澤 芳雄君    金丸 徳重君
      久保 三郎君    斉藤 正男君
      松本 忠助君    宮井 泰良君
      内海  清君    田代 文久君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 丹羽喬四郎君
 出席政府委員
        運輸政務次官     佐藤 孝行君
        運輸大臣官房長    高林 康一君
        運輸大臣官房審議官  見坊 力男君
        運輸省海運局長    鈴木 珊吉君
        運輸省鉄道監督局長  山口 真弘君
        運輸省鉄道監督
        局国有鉄道部長    秋富 公正君
        運輸省自動車局長   野村 一彦君
        運輸省航空局長    内村 信行君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道総裁   磯崎  叡君
        日本国有鉄道常務理事 長浜 正雄君
        日本国有鉄道常務理事 小林 正知君
        日本国有鉄道常務理事 原岡 幸吉君
        日本国有鉄道常務理事 原田 種達君
        運輸委員会調査室長  鎌瀬 正巳君
    ―――――――――――――
委員の移動
四月二十日
 辞任         補欠選任
  井岡 大治君     華山 親義君
  井野 正揮君     勝澤 芳雄君
同日
 辞任         補欠選任
  華山 親義君     井岡 大治君
    ―――――――――――――
四月二十日
 関西新国際空港の建設反対に関する請願(土井たか子君紹介)(第二七八八号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
四月十九日
 国鉄の合理化案に関する陳情書外一件(青森市長島一の二の二青森県農業会議会長川村喜一外一名)(第二〇〇号)
 国鉄運賃の値上げ反対に関する陳情書(清瀬市議会議長増田直夫)(第二〇二号)
 潮岬測候所の業務縮小反対等に関する陳情書(和歌山県議会議長妙中正一)(第二〇三号)
 調布基地返還跡地に飛行場設置反対に関する陳情書(調布市長本多嘉一郎外二名)(第二〇四号)
 船舶の原油流出事故対策等に関する陳情書外二件(関東一都九県議会議長会常任幹事東京都議会議長春日井秀雄外二十四名)(第二一二号)
 国鉄阿佐東線の早期完成に関する陳情書(徳島市幸町三の一徳島県町村議会議長会長橋口弟三)(第二二九号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件 国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進 特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)
 派遣委員からの報告聴取
     ――――◇―――――
○小峯委員長 これより会議を開きます。
 去る二十三日、二十四日の両日、国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案審査のため、第一班を福岡県に、第二班を北海道に派遣いたしました。
 この際、派遣委員からの報告を求めます。宇田國榮君。
○宇田委員 第一班、福岡班の派遣委員を代表して、委員派遣の報告を申し上げます。
 本委員派遣は、国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案の審査に資するため、福岡に委員を派遣して、現地において、それぞれ各界の意見を徴しました。
 派遣委員としては、団長であります私のほか、江藤隆美君、加藤六月君、細田吉藏君、久保三郎君、内海清君、現地参加として田中昭二君、田代文久君で参加されました。
 福岡班は、四月二十三日日曜日、空路にて福岡空港に到着後、直ちに勝田線を視察し、途中無人駅の下宇美駅及び終着駅の筑前勝田駅にて現況を、続いて吉塚駅ホームにて新幹線建設状況、勝田線と篠栗線の高架化工事、博多港箱崎地区の埋め立て地にて国鉄の貨物輸送の近代化計画を聴取、天神地区の西日本鉄道の連続立体高架化工事、博多駅の新幹線工事の視察を行ない、翌二十四日月曜日、午前十時から午後三時まで福岡合同庁舎において、株式会社後藤組会長後藤肇君、飯塚地区住民の足を守る会会長野元勇吉君、西南学院大学名誉教授八田薫君、公認会計士松岡正一君、九州山口経済連合会企画部長前田研一君、福岡地方同盟書記長黒田澄人君、以上六名の方から参考意見を聴取いたしました。
 まず、後藤君から、国鉄の実情は借り入れ金の増加による経営悪化、赤字を生ずる新線建設の負担増、経常合理化に伴なう労使間の紛争等が大きな問題である。貸物運賃の値上げは物価への影響もあるが、諸外国の実態を見ても高くなく今回の運賃改定はやむを得ない。借り入れ金の政府肩がわり、国鉄全職員の心の通う経営への協力、市町村納付金の撤廃など述べられました。
 次に、野元君から、三月十五日のダイヤ改正による地域住民への不便、地方閑散線の廃止計画、無人化及び貨物駅集約等による過疎地域住民への影響、これらに対する大衆公共輸送機関としての国鉄のあり方、今回の運賃値上げ、さらに今後三回の値上げ計画が与えるすべての交通機関への影響と諸物価の高騰となり国民の一人として賛成しない。抜本的な再建計画、国鉄経営の民主化、旅客運賃値上げ分の国庫負担、政府の思い切った財政援助が必要であると述べられました。
 次に、八田君から、利用する国民の立場から国鉄の努力が必要、国が適当な財政援助、近代化や合理化の促進、赤字の解消には収入の増加と経費の節約以外に方法はない。新財政再建計画にどのような具体的な経費節約の努力がなされるか、人件費の増加、十二万人の縮減計画、急激な利子負担増、地方閑散線の撤去計画に対する措置、新再建計画の完全遂行を期待し改定案に賛成の意見を述べられました。
 次に、松岡君から、国鉄経営を分析すると高賃金と低能率がもたらす赤字、地方交通線の赤字、モータリゼーションの発達による輸送分野の変遷、借り入れ金の利子増大等であり、運賃値上げの反対理由は、物価と他の交通料金への影響、私鉄運賃との格差の拡大、国民への還元が何もない。赤字解消の基本方策については、国鉄の企業努力、不用地及び未利用地の処分による赤字補てん、国の助成の拡大等について述べられました。
 次に、前田君から、国鉄赤字の実態は毎年度の監査報告書等でりっぱな意見は出尽くした。注目の新財政再建計画も従来にない積極性が認められ、国の大幅な援助、合理化近代化計画、人員削減等目的達成のために全力をあげるべきであり、放浪経営への国民の不信感、赤字線廃止に対する政治の介入、政治の姿勢、国鉄の姿勢を改めることから再建への道が始まると述べられました。
 次に、黒田君から、一般的に公共料金はただ単に押えるのみでは今日の経済社会において必ずしも当を得たものでない。場合によれば三方一両損的な解決も必要、重症的な国鉄の実情は本年度の助成ではいまだ不足、思い切った国の助成策が必要であり、今回の改正案は受益者負担を安易に考えているので反対する。新規工事の金利負担の軽減、政治路線の廃止、値上げによる他の輸送部門及び物価に対する影響、最後に国鉄の労使関係の正常化について述べられました。
 以上の意見が述べられた後、各委員から公共負担の是正、地方閑散線の廃止問題、国の財政援助の必要の程度、借り入れ金の国の肩がわり、貨物輸送の確立、市町村納付金の問題、運賃と料金の意義、人件費の問題等の質疑がきわめて熱心に行なわれたのでありますが、その詳細につきましては、会議の内容を速記により記録をとりましたので、それによって御承知願いたいと存じます。
 簡単ではございますが、以上をもって第一班の報告を終わります。
 なお、会議の記録ができましたならば、本委員会議録に参照として掲載されるようお取り計らい願います。(拍手)
○小峯委員長 徳安實藏君。
続く



石見川本駅に到着する三江線列車






最終更新日  2017.06.23 22:59:26
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