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鉄道ジャーナリスト加藤好啓のblog 国会審議集

2017.08.18
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カテゴリ:衆議院
皆さまこんばんは、本日も引続き衆議院 第068回国会 運輸委員会第16号の議事録からお伝えしたいと思います。
今回も、日本社会党衆議院議員 金丸徳重氏の質問からご覧いただこうと思います。
最初に、金丸議員から、戦前の納付額が現在の貨幣価値でいくらくらいになるのかという質問をしていますが、磯崎総裁は、その辺の数字に関しては敢えて明言を避けているように見受けられますが、概ね1兆2千億円くらいになるのではないかと回答しています。


○磯崎説明員 
終戦後の、いま申しました一兆二千億のものは、最近のものは最近の物価でございますけれども、昭和二十四年くらいのものを何倍にするか。これは全体としてマクロで見た場合に一兆二千億のものが、大体まあ昭和二十年代のものを相当割り増しいたしますれば一兆四、五千億になるんじゃないかというふうに計算いたします。しかしこれも、物価の倍率をどう見るかといういろいろ見方の問題はございます。

また、これを受けて金丸議員の運輸大臣に対する反撃が始まるのですが、これが中々手厳しい。戦前も、戦後もあらゆる理由で国鉄は政府に貢献してきたのに、今回約600億の利子補給をすることに対して額が少ないのではないですかと切り込んでいきます。

○金丸(徳)委員 大臣、いまお聞きのように、まあおよそ戦前において安く見積もっても四千億、もしくはもっときびしくといいますか、計算しますと、あるいは五、六千億にも達するほどの財政援助を、いまの時代からは逆に、国鉄のほうから国に入れておるというのであります。そうして終戦後も、またことし現在までもやっておるようでありますけれども、いろいろな事情からいたしまして、国鉄は国に貢献しているのであります。ですから、私は国がいま、ことし六百何十億の利子補給といいますか、あるいは投資ですか、そういうようなことをやられる。たいへん思い切った財政の投入であるというように言われるのでありますが、この過去における国鉄が国原財政に貢献したものに比べますと、あまりにも思い切らないものであるように思われるのであります。この点、大臣はいかがお考えでありますか。

それを受けて、丹羽運輸大臣は、「国鉄は公共企業体であり、国民の財産である。」
故に、「その目的からしても、国家財政に寄与するのは当然である」という発言をされています。
もちろん、これは丹羽大臣だけの感覚というよりも当時の国鉄に対する国民の感情と言えましょう。
「国鉄は、国民の足である」
そして、この考え方は、国民だけでなく、組合にもお内容に浸透していました。

さらに、この発言に対して、金丸議員が切り返すのですが、これによりますと。
国鉄から利益を受けたというが、この利益は元は国鉄に対して納税者が払ったお金で有るわけですから、言ってみれば国鉄から総額2兆円近いお金を戦前から今日まで受け取ったということは元は納税者から受け取ったものではないのですかと鋭い指摘が入ります。

○金丸(徳)委員 納税者が負担するからこの辺がよかろうというふうな基本的なお考えのようであります。しかし国鉄から受けた利益も、実は納税者だったんですね。過去の総額二兆円近いものを納税者が国鉄から受けておったということになろうと思うのです。

さらに、今国鉄の財政が規模しいと言っている時に思い切った舵取りをされてはどうか、国鉄が本来投資すべきことが結果的に出来なくなったのではないかという、非常に正論を述べられています。

そうとすれば、いまの段階で思い切って出すとするならば、これではあまりに――ゆっくり出してもいいという、ゆっくり方針がとれるならいいのです。けれども三十九年以来急激に落ちてきた。これからもなお何年かはこの状態から浮かび上がることは困難だと私には思われるものですから、思い切ってやるのならば、この際思い切らなければ、思い切るときはなかろうではないか、こう思ったのであります。
国鉄はこのように国の財政に貢献しておったがゆえに、その間やるべき減価償却をあるいは怠っておったかもしれないと私には心配されます。またなせばよかったであろうところの改良工事、あるいは新設などもそうであろうと思うのですけれども、これが財政的にできなかった。借金をしてくるというのもいかがかというようなことでできなかったということが積もり積もりまして、そして三十九年以来、あるいは保全対策、これは世間がやかましくなってきたものですから、それまではがまんしておった。世間が急にそれをやかましく言ってきたということで、国鉄も急にこれに力を入れなければならなくなり、したがって、またその他の面についても金がかかることになって、そして急に公債といいますか、債務をもってやらなければならなくなってきた。言うなれば、国鉄がいま一番悩んでおるところの利子の支払いのもとであった借金は、実は国がしぼり上げたというとことばはよくないかもしれませんが、国の財政に貢献したがゆえである、こう見てはいけないでしょうか。

さすがに、この指摘に関しましては、丹羽運輸大臣も脱帽と言いますか、国鉄の収入で国の財政も潤ったと認めています。
ただ、ここから少し余談なのですが。国鉄時代の減価償却は機関車20年、客車30年等と非常に長く設定されており、いわば償却期間が長いので減価償却費用も少なくて済んだのですが、昭和39年減価償却に関する法令が改正されて車両では13年(電車の場合)に短縮される等の要因もあったと考えています。

○丹羽国務大臣 確かに過去におきましては、そういったような国鉄の増収によりまして、国の財政に寄与したことは事実でございます。そう考えてもいいと私は思っている次第でございます。

*******************以下は、国会審議の議事内容です。********************

○金丸(徳)委員 いまの戦前の財政の投入額七億六千四百万円、これは現代の金に直してでありますか、当時の金でありますか。できれば現代の金で計算して、現段階の金に換算したもので教えていただくとありがたい。同じように、この一兆一千九百何がしというものもそういうふうな形で出していただくとわかりやすいのであります。
○磯崎説明員 これは非常に計算のしかたがむずかしゅうございますが、かりに――かりにでございますね、戦前のものを、五百倍といたしますれば約四千億でございます。いまの七億が、約五百倍といたしますれば、端数その他は別といたしまして、約四千億でございます。しかしこれは五百倍がいいのか、千倍がいいのか、あるいは三百倍がいいのか、これはもう先生方の御判断だと思いますが、かりに五百倍だといたしますれば四千億でございます。
 それから、終戦後の、いま申しました一兆二千億のものは、最近のものは最近の物価でございますけれども、昭和二十四年くらいのものを何倍にするか。これは全体としてマクロで見た場合に一兆二千億のものが、大体まあ昭和二十年代のものを相当割り増しいたしますれば一兆四、五千億になるんじゃないかというふうに計算いたします。しかしこれも、物価の倍率をどう見るかといういろいろ見方の問題はございます。
○金丸(徳)委員 大臣、いまお聞きのように、まあおよそ戦前において安く見積もっても四千億、もしくはもっときびしくといいますか、計算しますと、あるいは五、六千億にも達するほどの財政援助を、いまの時代からは逆に、国鉄のほうから国に入れておるというのであります。そうして終戦後も、またことし現在までもやっておるようでありますけれども、いろいろな事情からいたしまして、国鉄は国に貢献しているのであります。ですから、私は国がいま、ことし六百何十億の利子補給といいますか、あるいは投資ですか、そういうようなことをやられる。たいへん思い切った財政の投入であるというように言われるのでありますが、この過去における国鉄が国原財政に貢献したものに比べますと、あまりにも思い切らないものであるように思われるのであります。この点、大臣はいかがお考えでありますか。
○丹羽国務大臣 国鉄は公共企業体でございます。国民の財産でございまして、またその目的からいたしまして、できれば国家財政に寄与するのは、これは私は当然である、こういうふうに思っている次第でございます。また、あまりそういうことを数字的にやりますと水かけ論でございますが、大体二十年間でそれだけの寄与を財政的にしたということでございます。私どもも、先ほども申しましたとおり、国鉄のいまの困窮の状態からいたしまして、できればできるだけ国家の助成によりまして早く立て直したいということにつきましては人後に落ちない次第でございますが、しかしいまの財政規模の限界がございます。それとまた、一般の負担論といたしまして、利用者――大体におきまして公共サービス、財またはサービスの提供につきましては、大体におきましてその特殊のそれによりまして利益を受ける人が負担をするということが原則ではないか。それがやはり社会生活上、あまり高くなってくる、また利用される人が、その負担能力が足りないというようなときに、やはり考えるべきでないか、こういう問題もございます。また一面、ただいま国が負担をするといいますか、国の財政というものは、もちろん国民の皆さまからの血税でやっておる次第でございます。利用者がどのくらい負担するか、一般の納税者がどのくらい負担するかという問題にやはりなってくる。現時点におきまして、私は、今回の、いま政府が予定しております、また御審議を願っておりますところが、いまそういうような比較をいたしまして、やはりいまが限界ではないか、こういうふうに思っている次第でございます。
○金丸(徳)委員 納税者が負担するからこの辺がよかろうというふうな基本的なお考えのようであります。しかし国鉄から受けた利益も、実は納税者だったんですね。過去の総額二兆円近いものを納税者が国鉄から受けておったということになろうと思うのです。そうとすれば、いまの段階で思い切って出すとするならば、これではあまりに――ゆっくり出してもいいという、ゆっくり方針がとれるならいいのです。けれども三十九年以来急激に落ちてきた。これからもなお何年かはこの状態から浮かび上がることは困難だと私には思われるものですから、思い切ってやるのならば、この際思い切らなければ、思い切るときはなかろうではないか、こう思ったのであります。しかしこれは押し問答になりますから、時間を空費してはいけませんので、この辺にいたします。
 ただ、国鉄はこのように国の財政に貢献しておったがゆえに、その間やるべき減価償却をあるいは怠っておったかもしれないと私には心配されます。またなせばよかったであろうところの改良工事、あるいは新設などもそうであろうと思うのですけれども、これが財政的にできなかった。借金をしてくるというのもいかがかというようなことでできなかったということが積もり積もりまして、そして三十九年以来、あるいは保全対策、これは世間がやかましくなってきたものですから、それまではがまんしておった。世間が急にそれをやかましく言ってきたということで、国鉄も急にこれに力を入れなければならなくなり、したがって、またその他の面についても金がかかることになって、そして急に公債といいますか、債務をもってやらなければならなくなってきた。言うなれば、国鉄がいま一番悩んでおるところの利子の支払いのもとであった借金は、実は国がしぼり上げたというとことばはよくないかもしれませんが、国の財政に貢献したがゆえである、こう見てはいけないでしょうか。そう見ることが、むしろ私には正しいように思われるのでありますが、大臣、いかがですか。
○丹羽国務大臣 確かに過去におきましては、そういったような国鉄の増収によりまして、国の財政に寄与したことは事実でございます。そう考えてもいいと私は思っている次第でございます。






最終更新日  2017.08.18 00:51:52
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