第024回国会 国土総合開発特別委員会 第22号 第九話
気がつけば2ヶ月ほど放置状態になっておりました、鉄道に関する記事は殆どありませんので、省略しても良かったんですけど、中途半端で終わるのも嫌なので、最後まで一気に書き上げてしまおうと思います。最初に、幹線道路の整備として下記の区間と上げているのですが、これは必ずしも高速道路ではなく、いわゆる高規格道路を想定しているようですが、まともに、宗谷本線や、釧網本線などと絡むわけで、現状であれば確実に線路の方が撤去されてしまいそうです。まぁ、当時は北海道全体が赤字というわけではなく、線区ごとに見た場合、根木線のように大幅な赤字を計上していた路線もある反面、室蘭本線や、函館本線などは石炭輸送で黒字を計上しており、そうした意味では鉄道輸送は貨物中心と考えていたのかもしれません。次に幹線自動車道路でございます。北海道の幹線自動車道路としましてはここに七つ路線が出ておりますが、函館―札幌、札幌―旭川、札幌―釧路、旭川―稚内、旭川―網走、岩見沢―室蘭、滝川―芦別というふうな線が、一応幹線道路として考えられるのであります。さらに、この計画では、公共事業として道路を整備するとともに、道路公団(現在のNEXCO)更に、今回の構想の北海道開発会社の3者で建設すべきだと言うことを発言しています。ここまでくると、ちょっと妄想が過ぎるのではと思ってしまいそうです。そしてその次の二の、「整備の方法」としまして、どういうふうにやっていくかといいますと、これは決してその会社だけで自動車幹線道路をみんなやるという意味でなくて、一番大きいのは、何と申しましても一般の公共事業費によって整備をはからなければならない。また一面、今回成立いたしました日本道路公団の経営によるものも期待されなければならない。そしてこの会社もやる。この三本立で北海道の道路整備をはかっていくのだということであります。さらに、採算については今後考えていきたいということであり、これはちょっと問題ではないかと思ってしまう、大言壮語と言いますか、現実から大きく乖離しているように思えてなりません。目下採算等につきまして検討をいたしております。質問では、自由党川村善八郎が、下記のように質問していますが、北海道開発庁が計画を立てて予算をとって、道庁に補助として流してやった場合に、道庁に預けっぱなしでなく、やはり指導監督を十分にして、北海道開発庁が立案された計画に基いて、いわゆる総合的な開発の一環として道庁にやらせるというお考えなのか、それとも、今度実施官庁にして、すべてのものを取り上げて、全部開発庁でやっていかれるのか、こうしたようなことについて、御意見を承わりたいと存じます。これに対しては、北海道庁に与えてある権限までは引き上げるつもりはないとしていますが、概括してみますと、都合の良い部分だけを継ぎ合わせた、そんな感じを受けてしまいます。ということで、どこまで本気だったのか、実際にそうした組織体が出来なかったことを見れば、余りにも実態とかけ離れた内容であったのではないでしょうか。北海道庁に与えておる権限は、実施機関でありますから、これは取り上げない、それには干渉しません。ただ、こちらの開発庁の権限のところだけであります。いずれにしても、どこまで実現させる気があったのか、いささか疑問に思うものであります。にほんブログ村にほんブログ村******************************************************** 取材・記事の執筆等、お問い合わせはお気軽に blackcat.kat@gmail.comにメール またはメッセージ、コメントにて お待ちしております。 国鉄があった時代 JNR-era ******************************************************** **********************以下は、国会審議本文になります。******************次に幹線自動車道路でございます。北海道の幹線自動車道路としましてはここに七つ路線が出ておりますが、函館―札幌、札幌―旭川、札幌―釧路、旭川―稚内、旭川―網走、岩見沢―室蘭、滝川―芦別というふうな線が、一応幹線道路として考えられるのであります。そしてその次の二の、「整備の方法」としまして、どういうふうにやっていくかといいますと、これは決してその会社だけで自動車幹線道路をみんなやるという意味でなくて、一番大きいのは、何と申しましても一般の公共事業費によって整備をはからなければならない。また一面、今回成立いたしました日本道路公団の経営によるものも期待されなければならない。そしてこの会社もやる。この三本立で北海道の道路整備をはかっていくのだということであります。この調査計画がまだ未整備でありますが、さしあたり第一にこの会社が着手をいたそうというのは、札幌―岩見沢でありまして、これは三十キロでございます。現在迂回をいたしまして四十キロのものを、三十キロの直線コースで最良の道路を敷こう。それによって半分以下の時間で行けるようにしたい。自動車の損傷も少くなるし、能率も大いにこれによって向上しよう。なお全道にわたっての構想もあるわけでありますが、将来は、ただいま申したように、公共事業の仕事と、道路公団の仕事と、この会社の仕事とをよく調整をはかりまして、全道の道路を急速に整備して、産業開発の基本に大いに貢献しようという考えでおるのであります。さしあたりの計画だけを一応調査しておりますが、時期的にどうやるかということにつきましては、目下採算等につきまして検討をいたしております。 はなはだ不完全ではありますが、概要を御説明した次第であります。 ○小平(忠)委員 本日は正力長官に、いろいろ北海道開発の基本的構想について承わりたいと思って、御質問申し上げたわけでありますが、大臣から、就任早々、特に熱意を持っておられる北海道交通開発株式会社案につきまして、いろいろ御説明をいただきました。案の内容のよしあしは別といたしまして、大臣の抱いておられる熱意のほどがうかがわれるように思うのです。そこで昨日も委員長から御約束されましたように、この委員会に議題となっておりまする北海道開発庁設置法案につきましては、本日も引き続いて総括質問として、主管大臣のほかに経済企画庁長官、行政管理庁長官のおいでを願うということになっておりますが、もう質疑に入りましてから一時間半以上になりますのに、まだお見えになりません。従いまして、この問題につきましては、やはり基本的な関連のあることでありますから、私は両大臣がお見えになりましてからさらにお伺いいたしたいと思いますので、質問を留保いたしておきたいと思います。 さらにまた、先ほどの大臣の御答弁の中では、この法案は自分としてもきわめて不満足である、注釈としては、実施官庁という見地から、この法案は不満足だという説明もつけ加えられております。また、きわめて重要な発言は、大臣は現在北海道開発庁長官であります。その長官であられる正力さんが、現在の開発庁はきわめてヌエ的なものだ、また開発庁長官というものも何だかこれは変なものだ、これはきわめて聞き捨てならないことでありますから、この問題については、法案あるいは開発庁、あるいは開発庁長官というような問題につきましては、一つ最高責任者である鳩山総理の御出席をここにわずらわしまして、鳩山総理に総理大臣の真意のほども、またあらためて承わりたい、こう考えておるわけであります。従いまして、本日のところ、私はこの程度において質問を保留して、私の質問は終りたいと思います。 ○川村(善)委員 ちょっと質問になりますが、北海道開発庁設置法案提出に対する理由を述べられ、かつ昨日総体的な質問が行われたのでございます。そこで大臣に一点だけお伺いしておきますが、大臣は野党の諸君の質問に対して、法案はりっぱなものであるけれども、内容については私はまだ不満足だ、しかしながら、現在よりは一歩前進をしておるから、私はこれを国会に提出をして御審議を願っておるのだ、それだからぜひともこれを通してくれ、といったような御意見もございました。そこで大臣の発言の中に、重要な問題が二つほど私は考えられるのであります。大臣が不満足だということは、これはどうしても実施官庁にして、いわゆる計画から実施まで、一貫した行政事業をやっていかなければならぬというお考えのようでありますが、私らも、そのお考えには賛成をするものであります。ただ野党の諸君が御質問をしておる中に、それでは、北海道の知事が行政を行なっていかれることを剥奪するようなおそれがないかといったようなことに対しては、いや、そんなことは一向ないのだ、一つも考えていないのだ、ころいう御答弁をされております。そこで、きょうは実施官庁として、計画もさらには実施も一貫していく、また指導監督も十分にしていくという考えだ、こういうような御答弁をされておるのでございますが、そこで今まで北海道の開発につきましては、大臣が言われたように、計画と予算はとっておるけれども、各省にこれが分けられて、各省はめいめいの感覚でやっておられるということも、これははっきりしております。従いまして、道庁もそのようにやっておられるように、私たちははっきり見ております。その場合に、北海道開発庁が計画を立てて予算をとって、道庁に補助として流してやった場合に、道庁に預けっぱなしでなく、やはり指導監督を十分にして、北海道開発庁が立案された計画に基いて、いわゆる総合的な開発の一環として道庁にやらせるというお考えなのか、それとも、今度実施官庁にして、すべてのものを取り上げて、全部開発庁でやっていかれるのか、こうしたようなことについて、御意見を承わりたいと存じます。 ○正力国務大臣 先ほど申し上げましたごとく、北海道開発庁の今日の状態は、私はこれは成績を上げるにはよくない、どうしても実施機関にしたいと思っております。しかし北海道庁に与えておる権限は、実施機関でありますから、これは取り上げない、それには干渉しません。ただ、こちらの開発庁の権限のところだけであります。 ○廣川委員長 小平君の発言もありましたので、きょうは高碕、倉石両君とも、所用のため出席いたしておりません。そこで本日はこの程度で散会いたしまして、明日定刻より質疑を継続いたしたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十七分散会