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活き活きPC&園芸三昧

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December 24, 2024
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カテゴリ:天文
 1.スパゲッティ星雲のHa, OIIIフィルター撮影 

  天文の趣味に入門して驚いたもののひとつは、この超新星が爆発して残された残骸の姿でした。いつかは撮影してみたいと、3年前からトライし続けて来た対象です。残骸が鳥の巣やスパゲッティに似ていることからスパゲッティ星雲とも呼ばれています。

  撮影の困難さの一つは淡さです。10分以上の露光が必要のようです。二つめは星雲の大きさです。全体像を撮るにはフルサイズのカメラが求められます。一応、EOS6Dを持ってはいますが、何度挑戦してもショボく撮れて撃沈の連続でした。古いせいか感度と解像度が足りないのです。フルサイズでなければAPS-Cカメラでと思いますが、そうなると焦点距離が200mm以下の鏡筒あるいはレンズが必要になります。200mm以下の鏡筒となると、口径が小さくなり集光力が不足して、淡さを克服できません。

  試行錯誤の結果、APS-Cで星雲がはみ出てしまうならばモザイクでゆこう。集光力が足りないのであれば口径の大きいカメラレンズとモノクロCMOSカメラの組み合わせでゆこうと決めました。今回は、後者の明るいカメラレンズとモノクロカメラとの組み合わせでのスパゲッティ星雲撮影のレポートです。


  撮影の様子や画像処理は、下の動画にもまとめています。


            HOO合成によるスパゲッティ星雲(写真をクリックすると動画へ飛びます)




 1-1)Haフィルターでの撮影

 鏡筒は口径18㎝、使用した機材や、撮影条件は次の通りです。

  ・撮影日時:2024/11/30, 12/2
  ・撮影場所:南関東市街地・自宅庭
  ・鏡筒:Askar FRA400 + 専用レデューサー(f=280mm)
  ・カメラ:ASi294MM Pro (Gain: 250, 冷却:-15℃)
  ・露光時間:600秒
  ・赤道儀:ZWO AM5
  ・フィルター:2" Ha, または OIIIフィルター(SVBony 5nm)
  ・ガイドスコープ:SVBony SV165 (f=160mm)
  ・ガイドカメラ:ASi120MM Mini
  ・ガイドおよびマウント制御:ASiair Plus




  露光時間:10分で撮影した16フレームをスタックした画像は下のとおりです。


                      Sh2-240 の Ha 撮影画像
  撮影日:2024/11/30。 撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 + 専用レデューサー(f=280mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MM Pro (Bin2, Gain: 250、冷却:-15℃)。フィルター:2" Ha (SVBony 5nm)。ガイドスコープ:SVBony SV165 (f=160mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。600秒露光で合計16コマ(2時間40分)撮影。ダーク:5コマ、フラット:20コマ、バイアス:50コマ。画像処理:16コマのライトフレームをPixInsightで処理(FBPP, ABE, DBE, HT, NXT)。



 1-2)OIIIフィルター撮影

  フィルターをOIIIフィルターに交換して、露光時間:10分で撮影した24フレームをスタックし、画像処理したカラー画像は下のとおりです。


                      Sh2-240 の OIII 撮影画像
  撮影日:2024/12/2。 撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 + 専用レデューサー(f=280mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MM Pro (Bin2, Gain: 250、冷却:-15℃)。フィルター:2" OIII (SVBony 5nm)。ガイドスコープ:SVBony SV165 (f=160mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。600秒露光で合計24コマ(4時間00分)撮影。ダーク:5コマ、フラット:20コマ、バイアス:50コマ。画像処理:24コマのライトフレームをPixInsightで処理(FBPP, ABE, DBE, HT, NXT)。



  
 2.HOO合成したスパゲッティ星雲 

  Ha画像とOIII画像から PixInsightのChannelCombinationを使ってHOO合成を行いました。


                    HOO合成した Sh2-240
  撮影日:2024/11/30, 12/2。 撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 + 専用レデューサー(f=280mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MM Pro (Bin2, Gain: 250、冷却:-15℃)。フィルター:2" Ha, OIII (SVBony 5nm)。ガイドスコープ:SVBony SV165 (f=160mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。600秒露光でHaフィルターで合計16コマ、OIIIフィルターで24コマ(総露光時間:6時間40分)撮影。画像処理:PixInsightでHOO合成処理(ChannelCombination)、StarReduction, PhotoshopElement。


  撮影に時間を使いましたが、無事スパゲッティ星の全景を撮ることができました。



 3.あとがき 

1.ASiairバージョン2.3は、アンドロイド8では動作しない。

  前回のブログにもアンドロイドタブレットにインストールしているASiairアプリが不安定であったことを記しました。2024/12/22 にバージョンが 2.2 から 2.3 へアップデートしました。いつもの通りアップデートを実行をしたらば、ASiairアプリがプツンプッツンと切れてしまい、使い物にならなくなりました。スマホやもう一つのタブレットは何ら影響はありません。常用している好みのタブレットのアンドロイドバージョンは8です。バージョンの問題であることは、この常用タブレットにASiairのバージョン2.1をインストールしてみると、快適に作動したころから証明できました。ZWO社には、アップデートする際は動作情報を周知するようにしていただきたい。

  思い返せば、ASiairアプリが不安定になったのはバージョンが2.2からでした。「Enter device」をタップしても応答がにぶかった現象、それはタブレットのアンドロイドバージョンの問題だったわけです。



2.画像処理PCの中にはスパゲッティ星雲を撮影したファイルの残骸がいっぱい

  スパゲッティ星雲に挑戦しはじめたのは3年前くらいからでした。その間、この星雲を撮るためにレンズやカメラをとっかえひっかえ、散々散財してしまいました。撮れてしまえば何でもなかったのように平常に戻るこの世界ですが、画像処理PCの中には200GB以上の撮影Fitファイルの残骸が残っています。いつかは日の目を見ると思って残していたのです。





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Last updated  December 24, 2024 04:25:06 PM
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