カテゴリ:天文
1.幻の銀河と呼ばれたM74銀河
フランスの天文学者ピエール・メシャンにより発見された天体であり、メシエ天体の中では当時かなり淡かったようで「幻の銀河」ファントム銀河とも称されている。現在の機材ではそんなに淡い方ではないと思われます。 凡そ1年前、このM74をカラーカメラで撮影していました。10分露光で小さな銀河を撮影できたが、いまいち迫力のない銀河だったのでお蔵に入れていました。画像処理を勉強していると、モノクロ画像とカラー画像とをコンポジットすることが可能であることを知りました。このコンポジットがLRGB合成と同じ処理になると考え、モノクロカメラでのM74撮影を実行に移しました。 撮影の様子や画像処理などを下の動画にもまとめています。 ![]() 2.M74銀河のカラー撮影 カラー撮影は、2023/12/2. 12/4の2日間に行っていた。 ![]() 撮影日:2023/12/2, 12/4。 撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:SkyWatcher SkyMAX180 (f=2,700mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MC Pro (Bin1, Gain: 200、冷却:-10℃)。フィルター:2" Kenko ASTRO LPR Type2。ガイド:AstroStreet オフアキシスガイダーによるオートガイド:ASiair Plusを使用。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。600秒露光で合計17コマ撮影(総露光時間:2時間50分)。ダーク:5コマ、フラット:20コマ、バイアス:50コマ。画像処理:17コマのライトフレームをPixInsightで処理(FBPP, ABE, DBE, SPCC, HT, NXT)。 3.M74銀河のモノクロ撮影 今回、銀河を盛るためにモノクロ画像を撮りました。露光時間はカラー撮影の半分の5分で行った。 ![]() 撮影日:2024/11/29。 撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:SkyWatcher SkyMAX180 (f=2,700mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MM Pro (Bin2, Gain: 200、冷却:-15℃)。フィルター:2" Kenko ASTRO LPR Type2。ガイド:AstroStreet オフアキシスガイダーによるオートガイド:ASiair Plusを使用。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。300秒露光で合計36コマ撮影。ダーク:5コマ、フラット:20コマ、バイアス:50コマ。画像処理:36コマのライトフレームをPixInsightで処理(FBPP, ABE, DBE, HT, BXT, NXT)。 4.カラーとモノクロ画像のコンポジット カラーとモノクロ画像とのコンポジットは、PixInsight の LRGB Combination を使って実行しました。 ![]() 撮影日:モノクロ 2024/11/29、カラー 2023/11。 撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:SkyWatcher SkyMAX180 (f=2,700mm)。マウント:ZWO AM5。フィルター:2" Kenko ASTRO LPR Type2。ガイド:AstroStreet オフアキシスガイダーによるオートガイド:ASiair Plusを使用。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。画像処理:PixInsightで処理(StarAlignment, LRGB Combinationにてカラーとモノクロ画像をコンポジット)。 無事、貧弱なカラー銀河が盛られた銀河に変貌しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 9, 2025 11:18:03 AM
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