自宅と家庭菜園の放射線量を測定してみた。年間1mSvを軽く越す結果となる。
我が家と家庭菜園は、福島第一原発から180kmの距離にある。水素爆発により飛散した放射性物質の量は、県発表値は0.250μSv/hとなっている。文科省発表値は原子力関連施設付近のみしか測定されておらず、近辺の値は0.15μSv/hのみである。市での測定はなされておらず担当部署に直接聞いても、県で測定しているので市では測定していないとの返事の一点ばりである。いかに市民の目線に立った行政が行われていないかが良く判る。今回、放射線量測定器を借用できたので、自宅、自宅周辺、家庭菜園の放射線量を測ってみた。 測定器は、HORIBA(堀場製作所)のRadi Model PA-1000である。測定法は、スイッチONから35秒後に1回目の数値を読み、10秒ごとに4回測定する。合計5回の数値を平均する。住居および住居周辺の測定値(単位:nSv/h) ●は、地上1mでの線量、他は地面ないし0mでの線量。 ●住居内の居間は、絨毯の上が99nSv/hであった。その1m上での値は110と上昇した。あきらかに四方からガンマー線が来ていることを示している。 居間での測定写真 ●住居内の最高値は、キッチン東北の隅っこの143nSv/hであった。 ●2階のベランダでは東南側が208nSv/hと高い値を示した。 ●住居周辺では、玄関が地面で147nSv/h、1mの高さで203を示した。 ●玄関前に貝塚息吹が植わっているが、その根元では、549nSv/hと高値であった。 ●雨樋から流れる雨水を受ける配管にあるマンホールの上では884nSv/hと最高値を示した。 ●門の外側は道路であり、道路に雨水の溝がある。コンクリートのフタが敷き詰められているが、その上では、それぞれ464、456、798nSv/hであった。 ●住居内の単純平均値は141nSv/h、住居外周辺の単純平均値は400nSv/hとなった。 最高値を示したマンホールの写真家庭菜園A,B地の放射線量(単位:nSv/h) 家庭菜園(A,B)は我が家から約4km離れているところにある。 ●は、地上1mでの線量、他は地面ないし0mでの線量。 ●最高値は、隣の人の物置がある近くの390nSv/hであった。 ●草置場は288nSv/hと想像していたよりも低い値であった。 ●このA,B値の平均線量は、245nSv/hである。 ●この菜園に沿って小学生の通学路がある。その線量は地上1mで201nSv/hであった。家庭菜園E地の放射線量(単位:nSv/h) ●は、地上1mでの線量、他は地面ないし0mでの線量。 ●ここの菜園はA,B地より山側にある。単純平均値は、217nSv/hであった。 ●草置場の線量は、272、307、276nSv/hと高めの値を示した。 ●偶然に、お隣りさんが自然薯(ヤマイモ)を掘っていたので、その穴の下(約1mの深さ)で線量測定をすると61nSv/hであった。この値がバックグラウンド(自然の放射線量)と思われる。放射線量測定しての感想 各所の放射線量を測定してみて、改めて東電、政府の無責任さを感じるとともに、こんなにも簡単に飛散する放射性物質を使って発電する日本に憤りを感じざるを得ない。まさに猛毒のサリンを使って発電しているようなものである。また、もんじゅに代表される高速増殖炉は、爆発性のあるナトリウムを冷却材に使う。この計画などは、無謀というより無責任と言わざるを得ない。とにかく、原子力の平和利用などはあり得ないことを認識して、即刻、無条件で全廃すべきと確信を新たにしました。