帰る場所----------。
長くも短い夏目と、その友人達のお話もいよいよ最終回。
毎回毎回あったかくてほっこりさせてもらったこの作品。
最終回は心を込めてしっかり視聴しなきゃ!!
遠くでニャンコ先生が自分を呼ぶ声がする。
「帰らなくちゃ」
そう思うけれど、どこへ帰るのかがよく想い出せない。
低級の妖怪に身体に入り込まれてしまった夏目。
ニャンコ先生曰く、下手にすると、心を壊されかねないらしく、迂闊に手が出せないよう。
そんな中、夏目はこの街へ来た当初の夢を見る。
通学路に溢れる妖怪たち。
それが怖くて回り道するしかなかった。
だが、同じクラスの子供たちは、家までの道が分からないのではないかと笑うばかり。
彼らには本当にあの妖怪たちが見えないのか?
怖くなって思わず走り出す夏目。
闇雲に走った結果、森の中で迷子に(><)
だが、そこに、小さな古びた神社が。
今度から何かあればここに逃げ込んで、秘密基地にしようと、ようやく安堵できる場所を見つけた夏目。
だが・・・家に戻ると、三世子が食事を残したりして、遠慮してしまう夏目。
うどんのいい匂いのする道。
いつか食べてみたいと思う夏目。
おなかはすいていたけれど・・・クラスの男子が三世子に夏目と同棲してるんだってと、いやらしいとからかわれる姿を見て、申し訳なく思ってしまう。
自分がこの家に来たせいで迷惑をかけてしまう-------。
三世子は何も悪くないのに・・・。
謝らなければと思うのだが、三世子の食はどんどん細くなるばかり。
そして、何故あの子はこの家に来たのとぐずってしまったのだ。
結局三世子は父親と一緒に寝ることになり、ひとりぼっちになってしまった夏目。
こんな夜は・・・両親を思い出し、本の間に大切に挟んでいた両親の写真を見て寂しさを紛らわせる事に。
ほっと安心すると同時に、見ちゃいけないと思う夏目。
「大丈夫、寂しくない。
もういないけど、ちゃんと僕を・・・」
翌朝、三世子に両親の事を尋ねられ、よく覚えていないと答える夏目。
だが、父の優しかった手だけは覚えている。
それを、よく覚えていないのに優しいなど変だと罵る三世子。
その日。
いつものようにあの神社で考える夏目。
「本当の家」
そこへ戻れば、お父さんの事を想い出せるかもしれない。
その思いつきに喜ぶ夏目。
だが・・・。
「思い出して、たくさん痛くなったら・・・?」
・・・まだ小学生の夏目が、両親を思い出すことで、寂しさや悲しみ、胸の痛みを思い出したくないから、必死に思い出さないようにセーブしてる姿がけなげで可哀想すぎる。
それが痛々しいほど伝わる台詞と演出に、それだけで涙が出てくるよ。
そこで、夏目は三世子の父に実家の住所を聞くことに。
それをお守りにしたいというけど・・・。
その日もまた「食べてやる」と現れた虫食い。
あっちへ行けと話をしている夏目の姿を奇怪な目で見つめる三世子。
翌日、その住所の紙を握り締め、想いをはせながら神社で眠りについてしまった夏目。
すると、雲行きが怪しくなり、雨が。
激しい雷雨になり、ようやく目を覚ました夏目。
「帰らないと迷惑をかけてしまう」
雷なんて大丈夫だと言い聞かせるも、怯えて動けなくなる。
そして・・・雨がやんで捜索に来てくれた街の者に発見されたのだ。
迷惑をかけたと、探してくれた人たちに謝罪する三世子の両親。
今から謝罪に行くから家で待っていろといわれるも・・・。
何故両親が謝らなければならないのか?
おかしいのはあんたの方だと、夏目にくってかかる三世子。
「出て行け!!お前なんか出てけ!!
出てってよぉ!!」
泣きながら何度も夏目を殴りつける三世子の気持ちも痛いほど分かる。
それに耐え切れなくなった夏目は、ついに走り出してしまう。
「帰ろう、帰ろう、僕の本当の家。
もう、空っぽの家に-------!!」
お父さん、お父さん!!
何度も声に出して呼んだけれど・・・答えてくれる者はもういない。
涙が溢れて止まらなかった。
結局、家にはたどり着けず、疲れて道に倒れてしまった夏目。
「そして、呼んでも答えてくれないものを呼ぶのはやめると決めたんだ--------」
「悲しい忘れたい記憶、食べてあげる、口書いて」
夏目を絡め取る虫食い。
だが、それも今の自分を創る欠片なのだ!!
失くしていいものではない。
声が聞こえる。
何度も自分の名前を呼ぶニャンコ先生の声。
そして、塔子さんの。
「いってらっしゃい貴志くん」
送り出してくれた塔子さん。
そう、今夏目が帰るべき場所は----------!!
「そうだ、俺は、帰るんだ!!」
その強い思いが、ついに虫食いを心の中から弾き飛ばしたのだ!!
黒い禍々しいものが胸から出て行く。
「でかした!!」
そしてすぐさま斑へと変貌したニャンコ先生は、あっという間に虫食いを喰らい、その力を分散。
もう虫のような妖力しかのこされていないのだと、まずいものを食べたといわんばかりにぺっぺとはき捨てる斑。
夏目の記憶を見たのか?
だが、それを鼻で笑う斑。
「お前の記憶になど興味はない。
所詮友人帳を頂くまでのつきあいさ」
そんな風に誤魔化して、でも助けてくれる斑が頼もしい。
そして、なんとか住所を頼りに進んだ道。
覚えていた記憶の向こうにあったその家。
雑草が生えてボロい小さな家だけれど・・・。
思わず「夏目」という表札に感慨深く触れる夏目。
玄関の扉を開けて「ただいま」と言うけれど・・・答えはない。
雨戸を開けて空気を入れ替え、家を見回すと・・・(視点がちゃんと動くあたりの演出が細かい!!)
そこには小さなラクガキがたくさん遺されていたのだ。
夏目が書いたものなのだろう。
それを消さずに置いていてくれた父。
だが・・・やはりほとんどここでの生活の事は想い出せない夏目。
「いっぱい、大事なこと、すっかり忘れてしまったんだろうな」
この庭のどこかに花を植えたという母。
その時、父が夏目の頭をなでて、今年も咲くといいなと言ってくれたことを思い出す。
「ずっと、ずっと咲くといいな」
だが・・・その花はもう、どこに咲いているのかも分からないほど雑草に覆われた庭。
月日の無情さ。
声を押し殺して涙を流す夏目。
・・・うう、もらい泣きだ。
何も言わずに傍にいてくれるニャンコ先生。
そして、鍵を閉め、もう一度家を見上げ、つぶやく。
「行ってきます、父さん」
さようなら、僕の家。
さぁ、帰ろう------。
鍵を三世子に渡し、彼女とも笑顔で別れられた夏目。
結局あのうどんは食べられなかったけれど、珍しくニャンコ先生も文句を言わなかったようで。
そして-------戻って来た藤原家では、夏目を笑顔で温かく迎えてくれる塔子さんや滋さんの姿が。
「おかえりなさい」
それに、夏目も笑顔で「ただいま」と答える。
そして・・・今日はみんなで、先日のラムネ水を探す探検にリベンジ。
でも、そこに先回りで多軌と笹田の姿が!!
ニャンコ先生は早速餌食になってるし(^^;)
でもそのラムネ水って、確かに泡は出てるけど、サビが出てて真っ赤なんだとか。
結局西村が毒味(?)することになり、みんな大笑い。
それを見守るあやかしの仲間たち。
悲しい日も、辛い日もあった。
そして、これからもそんな日はやってくるかもしれない。
今日は、ようやく修理に出していた滋のカメラが戻って来たよう。
そこで、3人で一緒に写真を撮ることに!!
笑顔って言われて焦る夏目。
だがそこへ
「今夜は~コロッケのブルースよ~♪」って、ニャンコ先生が!!(←これは絶対和彦さんのアドリブに違いないっ!!)
そこで夏目はもう1枚いいかと尋ねる。
そして今度はニャンコ先生も含めて4人で写真を撮ることに。
それでも、忘れられない宝物の日々----------!!
あぁぁぁぁぁ!!
終わってしまったじゃないかぁぁぁぁぁ(><)
毎週の心の癒しがあぁぁぁ!!
安定した作画と内容で、毎週ほっこりを届けてくれたこの作品もついに最終回かぁ。
寂しい。
最終回にこのお話を持ってくるあたりはうまいなぁ。
やっぱ涙だったし。
でも、きっと必ずまた会えると信じてるよ夏目、ニャンコ先生!!
今では考えられない4クール目の長寿作品。
それでも質を落とさず、毎回何かしら訴えるものがあった。
原作がしっかりしてるのと、その役に合ったキャストのみなさんの熱演によるものだと想います。
それにスタッフの方の夏目愛。
本当に監督はじめ、みなさん関係者の方がこの作品を大切に作ろうとしているのが伝わるんですよね。
原作はまだまだ続いています。
またどこかで会えるはず・・・と信じてます。
というか、今では原作を読むと、ちゃんとキャストさんの声が聞こえてくるんですよね(^^)
それっていかに作品と声が合ってたかって話ですよ。
こんな素晴らしい作品が終わるはずがない!!
これからもまだまだ夏目たちとの物語を、そして再会を楽しみにしてます!!
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