いつか、兄弟のありがたさをかみしめる日が来る------!!
今回のアバンは彩花。
啓介が向き合った家族の問題。
ようやく遠藤家には復調の糸口のようなものは見えたよう。
対して、外見は問題なさそうなしあわせそうな家庭だった高橋家の方が、実は暗い問題を抱えていたよう。
家族とは表面上からは見えないもの。
それが浮き彫りになった回だったなぁ。
ひばりケ丘の坂が大嫌いだった彩花。
「坂の上の学校に通ってる人達とすれ違うんです。
私は坂が嫌で たまんないのに、
あの人達は楽しそうに坂を上ってくんです。
なんかもう全然別世界って感じで・・・
私はあの中に、絶対に入れないんですよね」
自分のいう事を全く聞いてくれない彩花を黙らせようとして、からあげを押し込み、口を塞いだ真弓。
そこへ騒ぎを聞いて駆けつけた小島が止めるも・・・全く声が聞こえていないよう。
そこで防犯ブザーを鳴らしたところ、ようやく正気を取り戻した真弓。
「あなた、お嬢さんを殺そうとしていたのよ」
そういう風にしか見えなかったという小島。
ようやく落ち着いたものの、そのまま放っては置けなかった小島は、この街は高橋家のせいで殺伐としてしまったと思うと腹がたったと、高橋家の窓ガラスを割ったのは自分だと認める。
「彩花さんも、いつまでも被害者ぶらないでほしいわね。
親に「この人」とか「あんた」とか「クソババア」とか言えるほど、あなたは偉いの?
あんなに連呼されたら親もやめたくもなるわよ。
ママを追い詰めたのはあなたじゃないの?
家族だからって甘えていると、今に取り返しのつかないことになるわよ」
・・・うわ。
珍しく小島が正論言ってる(><)
小島はマー君にはそんな事言われた事はないんだけど、逆に構いすぎて失敗した形だもんね。
小島が帰り、真弓はなんとか彩花と話をしようとしたのだが・・・怯えて部屋へ逃げられてしまう。
「ごめんね」
部屋の前で謝罪し続ける真弓。
彩花の気持ちが聞きたい。
ここへ越して来て、欲しかったものを手に入れたような気がした。
それに夢中になりすぎて、彩花や啓介の事が見えなくなってしまったと告白する真弓。
「言ったって分かんない。
誰にも分かんない」
自分は病気だという彩花。
まっすぐ立っていられない。
歪んで見える景色。
誰かに背中を押されたら転がり落ちる。
「病気だよ。
坂道病っていう病気。
誰か止めて。
助けてよ---------!!」
それが彩花の本心。
何があったのか話して欲しいという真弓に、もう聞きたくないと言葉を遮る彩花。
「私の事なんか、殺しちゃえばよかったのに」
その言葉に絶望した真弓は、娘にかける言葉もない。
途方に暮れて、どうすればいいか分からず、帰ってこない啓介を訪ね、会社まで会いに行く事に。
最近は帰宅恐怖症が強くなり、会社で寝泊りしていたよう。
やってきた真弓の途方に暮れたような姿に、流石に危機感を抱いた啓介。
「私...彩花を殺そうとしたんだよ。
それなのに、何でお父さんこんなところにいるの?
彩花と元どおりになりたい。
私...彩花が生まれてからよく笑うようになった。
大きくなって嬉しくて笑って、彩花とつまらないおしゃべりして笑って、毎日何度も何度も笑うようになった。
また 彩花と笑いたい。
どうしたら元に戻れるの?
私一人じゃダメ。
お父さんにいてほしい。
助けて。
帰ってきて。
ねえお父さん、お願い。
私、今まで、人を殺すか殺さないかなんて、理性があるかないかだと思ってた。
でもホントは、止めてくれる人がいるかいないかの方が大きいんだねえ」
疲れたように家に向かう車の中で呟く真弓の話を半分信じられない啓介。
娘を殺そうと思うなど、考えられない。
今度同じ様なことがあっても、自分を止める自信がないという真弓にかける言葉が出ない。
その頃、慎司に会いに行こうと、家に戻った良幸と比奈子
だが、そこにいたのは・・・慎司!!
いつのまに家に戻っていたのか。
電話でうちに帰りたいといっていた慎司。
だから、良幸は慎司が戻って来てくれると思っていたよう。
再会を喜ぶ兄弟。
だがこうなると気になるのは事件の夜、何があったのかという事。
自分が勉強が出来ないという事を自覚していた慎司。
なんとか清修には受かったけれど、勉強についていけなかった。
そんな慎司に対し、父は比奈子にも良幸にも見せない態度を取っていたよう。
「お前は俺の恥だ」
そう言って、慎司を責めていたという父。
高橋は、淳子と慎司に暴力をふるっていたというのだ!!
信じられない。
父がそんな事をするはずない。
否定する比奈子。
良幸だって信じたくない。
だが・・・何故父は殺されたのか?
それを知る必要があると、最後まで慎司の話を聞くことにした良幸。
事件の夜。
父は慎司を殴ったという。
その証拠に・・・上着を脱いで見せた慎司。
その身体には、殴られた痣が何箇所も残されていたのだ。
信じてくれるか?
息を飲む良幸と比奈子。
「何があった、慎司」
全てはあの夜・・・。
そして・・・慎司は警察に出頭することにしたよう。
そこで全てを話すことにしたのか・・・。
一方、手芸の会の時間になっても、小島の家には誰も集まらない。
そこで安藤に電話した小島。
うわぁ、今度は町内の奥様方、安藤家に趣味の会は集まってるのね。
小島家にはもう皆、哀れみだけで付き合ってあげましょうと上から目線。
既に旦那が愛人宅にいる事も知られているようで。
本当ここの人たち怖いよぉ(><)
今日は流石に啓介も休みを取って、主夫してくれるよう。
壊れたら直せばいい。
ガラスは新しく入れ替えられ、真弓にも今日は出かけたらいいと言ってくれる啓介。
だが、久しぶりに入った彩花の部屋の荒れように驚く啓介。
お昼ごはんを作ったり、風呂の用意をしたりと、世話をやいてくれる父の姿に、少しだけ心を開いた彩花は引っ越してこなければよかったのかなと呟く。
「あなたのせいで!!
大事なもの全部なくした、友達も離れてった!!」
「ギリギリで立ってたのに、落ちてく気がした。
みんな、私なんかいなくなればいいと思ってる」
比奈子に罵られた彩花に、啓介はそんな事ないと悲しい事を言うなと励ます。
「こういうとき 逃げないでさ言いたいこと言えばいいんだよ。
苦手だからって逃げてばっかりじゃ...」
だが、父の言葉に彩花は心を閉ざしてしまう。
「一番逃げてばっかなのは、自分じゃん」
肝心な時、逃げていたのは確かに啓介。
彩花は今そんな言葉を言って欲しいのではない。
ただ自分という存在を認めてもらいたいだけなんだよな。
必要だって言ってもらえたらそれでいい。
それを口だけでなく、信じ込ませてもらいたいんだろう。
親だからとかじゃなく。
そして、パートから戻ってこない真弓に電話する啓介。
今なら啓介の気持ちが分かるという真弓は、どうやら観覧車が見える場所でただ佇んでいたよう。
うちに帰りたくない。
そんな顔して彩花と会えばいいか分からない。
「彩花の母親でいていいのかな」
だが母親はやめられないのだ。
逃げてばっかりだった自分のことを認めた啓介。
何を考えているか、全く娘の事が分からない。
真弓だけじゃない。
この町に来て舞い上がっていたのは、啓介も同じ。
「一人でつらい思いさせてごめん。
高橋さんに借金したこと隠しててごめん。
帰っといでよ。
やっぱお母さんがいないとさ」
明日からは早く帰るという啓介。
彩花がまた暴れたら、その時はまた考えようと・・・。
一緒に前向きになってくれた啓介に、真弓は涙を流し、帰ると告げるのだった・・・。
慎司が無事に見つかったと聞き、安心した淳子。
そんな彼女に結城は、凶器は自分で捨てたのかと問う。
誰かに頼んだのではないかと疑っているよう。
周りは皆、いい母親だったというけれど・・・いい母親などではなかったと、腕のうっ血跡を隠す淳子。
恐らくそれも高橋が付けた暴力のあとなのだろう。
やはり慎司が弾みで突き飛ばした高橋はトロフィーに頭をぶつけて倒れた・・・って線かなぁ?
あの日、電話で啓介を呼び出し、喫茶店で淳子は啓介にお金を貸して欲しいと頼んだよう。
その時、啓介は確かめずにいられなかった。
あれはやはり凶器なのかと・・・。
「実はまだ捨ててないんですよね。
凶器隠すのって罪になるんですよね。
私には家族がありますし・・・。
いや、あの、大した家族じゃないんですけど。
----------守りたいんです」
啓介にもその想いはあったよう。
淳子への思わせぶりな態度・・・とかではなかったようで。
そして翌日。
朝から表が騒がしいことに気づいた啓介。
慎司が家にいる。
どこからか漏れた情報。
高橋家をぐるりと囲んだものすごい野次馬と報道陣。
兄弟3人で家を出た所・・・報道陣が殺到し、人殺しと罵声まで飛ばされる。
もみくちゃにされる3人。
だが、繋いだ手を離さないでいようとするけなげな兄弟。
「母は僕達に言っていた。
兄弟仲良くしなさい。
一人じゃ乗り越えられないことも、三人なら乗り越えられる。
いつか、兄弟のありがたさをかみしめる日が来る-------」
そして、結城の前に立った慎司は、まっすぐ彼を見て告げる。
「僕が、父を殺しました」
そのいつかは、多分今日だ-----------!!
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