外猫の紹介
俺のうちのアパートの二軒隣の一人暮しのオバちゃんが、野良猫に餌をやっていた。ところがそのオバちゃんが急に引っ越してしまった。問題は野良猫が子供を連れてきていた事だ。子供は産まれた時からオバちゃんに餌を貰っていた為、自分で餌を取る術を知らないようで、おばちゃんが居なくなったのが分からないのか、お腹を空かしてにゃあにゃあ鳴いていた。親の猫は人間に懐かず元々、オバちゃんにも一線を引いていた。親は姿を見せなくなって、子猫はオバちゃんに慣れていた為かオバちゃんの部屋の前から離れない。しかし、みるみる痩せてきた子猫。俺らは我慢していたが、うちの母親がついに餌をやってしまった。 この子(初代クロと名付ける)は大きくなって2匹の子猫を生んだ。黒猫の♂(二代目クロ)と三毛猫の♀(ミケ)だ。初代クロは、もう一回子供を産んだが、未熟児ばかりで全部すぐ死んだ。その産後のひだちが悪かったのか、産んだその日から姿を見せなくなった。 ♂の子供二代目クロは愛嬌のあるヤツやった。でももう一匹の♀のミケの彼氏達(複数に注意)に追い捲られ、これも姿を見せなくなった。よく彼氏の悪どもにやられ、足を引きずっていたからなあ。 さて、ミケだけど、最初人間を恐れて、クロと二代目クロがバリバリ餌を食べているのに、怖がって餌を食べなかった。その為、大人になっても非常に小さい猫だ。でも子供はその小さいお腹に4匹も入っているんだから、生命の神秘を感じる。最初の子供は未熟児やった。2匹はすぐに死んだ。そのうえ、ミケが残りの2匹に全然授乳せず、大変やった。無理やり乳やるようにしたもんだ。でもミケがトイレか何かで留守した時、その2匹はイタチか何かに食べられてしまった。 そして次の子供がこれだ。 このうち縞の2匹が♀。茶色としろに茶色のツートンが♂。猫は全部子供の父親が違う事があるそうだ。大雨の続く日々、前の日まで大きかったミケのお腹がへっこんでた。雨が続き、寒かったので、子供は駄目かな?と思ってたが、ミケが狂ったように餌をねだるのを見て、子供が生きてるな。と確信した。前回食われたので、安全などこか違うところで産んで育てていたらしい。ある日、うちの玄関の横の物置にもう大丈夫とふんだのか、持ってきた。朝、ドアを空けてこの赤ちゃんが4匹出てきてびっくり。シロと茶色のツートンが母親のミケに性格がそっくり。4匹の中で一匹だけ俺らを怖がり、なかなか餌を食べない。こいつに餌をやろうとしても、ミケと他のが食べてしまう。こいつは小さいままで、駄目だと思ったが、小さいなりにしぶとかった。しかし、4匹に乳を吸われて小さいミケの方が弱ってきた。これにはまいった。引き取り手がなかなか見つからなかったが、縞の2匹を姉の家で引き取ることが出来た。2匹は姪が大事に可愛がってるようだ。安心。2匹だと、乳をやるのもだいぶ楽になったようだ。でも4匹の中で一番大きく、物怖じせず、餌もバクバクと一番最後まで食べていた茶色が弱ってあっさり死んでしまった。今は残るツートンだけが残っている。ミケと2匹で元気だ。ところで最初に初代クロを産んだ親やけど、また帰ってきた。うちの裏で6匹も子供を産んで、元気に育ててるようだ。うちの裏の大きい一軒家の奥さんが世話をしてるみたい。病院で去勢もさせたようだ。うちとうちの店の通勤路の中間にある公園で黒い子猫を三匹みかけた。2代目クロの子供とかだとエエねんけど・・・・。うちの飼い猫ふーちゃんとの関係は、ふーちゃんは全部に対して「フーッ!!!!」と怒りまくり。初代クロはクロが無視。二代目クロは見かけたらパンチの応酬、フーちゃんは逃げ惑う。ミケとは一応挨拶し合う。残ったツートンはふーちゃんの後を追いかけたりしてます。ツートンと遊んだりするとふーちゃんは嫉妬してか、そっぽ向いてます。話し掛けると、爪立てたパンチが飛んできます。怖いです。でもふーちゃんは頭を撫でたり、背中を撫でたり、あごを撫でたりする以外のスキンシップを激しく嫌がります。お腹とか撫でたりしたら、すぐ猫キックの連打なんですよ。だからついツートンとかをいじって遊んでしまうんですよ。