ザ・フー 『マイ・ジェネレーション(The Who Sings My Generation)』
“これぞロック”な原点的名盤 “ロック”というものを聴いたことがない、知らない、という人がもし自分の目の前いるとすれば、どう説明すべきだろうか。“百聞は一見にしかず”ということで、実例を聴かせるのが手っ取り早い方法の一つだろう。では、どのアルバムやどの曲を最初に聴かせればいいか。そんなことを考えると、最初に聴かせるアルバム候補の上位に確実に食い込みそうなのが、このザ・フー(The Who)のファースト作、『マイ・ジェネレーション(米:The Who Sings My Generation/英:My Generation)』だと思う。 ザ・フーは1960年代半ばに登場した英国のバンド。ビートルズやストーンズと並べて“英国3大ロックバンド”とか、キンクスを加えて“4大バンド”などと数えられたりする。日本ではなぜかぱっとしない人気だが、英米では絶対的な評価を得ている。彼らのデビューには多少ややこしいきさつがあったものの、1965年初頭にシングル「アイ・キャント・エクスプレイン」、同年11月にシングル「マイ・ジェネレーション」をリリースし、後者が大ヒット。同年末に出された最初のアルバムがこの『マイ・ジェネレーション』だった。 全体を見ると、当時のデビュー盤にしてはオリジナル曲が多く(2.、8.がジェイムス・ブラウンのR&Bな影響が見えてそれはそれで面白い)、自信のほどが窺える。音の面では冒頭の1.「アウト・イン・ザ・ストリート」からファズの聴いた勢いのあるサウンドで、なるほど後々のパンクの芽生えはここにあると言うのも一理ある。内容面でも表題曲の6.にあるように、“オレの世代(マイ・ジェネレーション)”をテーマにし、自分たちは“老いる前に死ねたら本望”、年より世代は“お前らみんな消えちまいなよ”という挑発的な態度も衝撃的。 さて、冒頭の話に戻って、それじゃあ曲単位でどれを聴かせるかというと、やっぱりいちばんは表題曲の6.「マイ・ジェネレーション」、次いで7.「キッズ・アー・オールライト」となってしまうだろうか。とはいえ、これら以外では、10.「オックス」(英盤では12.)が絶対に聴き逃せない。インスト曲だが、このドラム、このギター、要はこの演奏全部こそがロックなのだ、とロックを知らない人がいるならぜひとも聴かせたい。ちなみに、英盤タイトルはそのまんま『My Generation』で、収録曲もほんの少し異なる(下の曲目は米盤に基づいたもので、英盤は12.が別の曲になって収録順が違っている)。同じく英盤と米盤の大きな違いはジャケットで、前者はメンバー4人が立った姿を上から移したジャケ写、後者はビッグベンがバックの冴えない写真(笑)。ジャケット・デザインとしては、明らかに前者に軍配が上がる。[収録曲]1. Out in the Street2. I Don't Mind 3. The Good's Gone4. La-La-La Lies5. Much Too Much6. My Generation7. The Kids are Alright8. Please, Please, Please9. It's Not True10. The Ox 11. A Legal Matter12. Instant Party (Circles)1965年リリース。↓“+12”のデラックス盤↓ 【楽天ブックスならいつでも送料無料】マイ・ジェネレイション +12 [ ザ・フー ]↓“冴えない方”(笑)のジャケット↓ The Who フー / Sings My Generation 輸入盤 【CD】下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓