ボン・ジョヴィ 『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ(Slippery When Wet)』
若々しさ満開、世界的ヒットの幕開けとなった好盤 ボン・ジョヴィ(Bon Jovi)は、ヴォーカルのジョン・ボン・ジョヴィ(Jon Bon Jovi, 本名のJohn Bongioviの綴りを読みやすくしたのが芸名だとか)を中心とした、アメリカ、ニュージャージー出身のロックバンド。今となってはデビュー30周年を迎えたベテランなわけだけれど、彼らはデビュー早々から大きな成功を収めたというわけではなかった。 1984年のデビュー作『夜明けのランナウェイ』と、翌85年の第2作『7800°ファーレンハイト』は、ある程度売れたものの全米チャートではいずれも40位前後にとどまった。ところが、ファースト作の表題曲が日本でカバー(麻倉未稀によるカバー)されてドラマで使われたり、セカンド作が日本のオリコンで5位になったりした。つまり、全米や世界でのヒットにさきがけて、日本で先に人気を獲得し、それから世界的アーティストへと成長していった。 そんなボン・ジョヴィにとって最初に全米1位(ビルボードで8週連続1位)となったのが、このサード作『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ(Slippery When Wet)』だった。1986年にリリースされた本盤は、全世界で2800万枚を売り上げたとされ、彼らの作品中でこれまでのところ最も多く売れたアルバムである。 本盤からはシングルとして2曲が全米1位に輝いた。先行シングル「禁じられた愛(You Give Love A Bad Name)」はアルバム発売後にシングルチャート1位となった。その後、同年末にシングル・カットされた「リヴィン・オン・ア・プレーヤー」も、年が明けて1987年初頭にから4週連続1位を記録した。また、本盤の代表曲の一つとされる5.「ウォンテッド・デッド・オア・アライヴ」もシングルとして全米7位となった。 全体にキャッチ―な楽曲・演奏が目につくが、地元ニュージャージーでの若者の反応を見ながら用意した曲を取捨選択して作り上げられたとのこと。70年代全般にわたってロックとハードロックは分化していったものの、80年代には万人受けする方向性の、キャッチ―でかつハードなロックサウンド(レインボーなんかはその典型)という傾向が見られるようになった。とりわけハードな側のコアなファンからは賛否両論あるだろうが、本作はそうした傾向に近いものを感じさせる。結果的に、とにかく聴いてみたら耳について離れなくなるといったタイプの作品だと思う。 ちなみに邦題はなぜか10.の曲名をとって『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』となったが、原題はこの項のタイトルにある通り。とはいえ、『ウォンテッド・デッド・オア・アライヴ』(収録曲5.のタイトル)や『ガンズ・アンド・ローゼズ』(同名バンドが既に存在したため、結果的にはボツになった)というアイデアもあったとか。ジャケット写真もいわくつきで、水滴を指で拭ってタイトル文字を書いたジャケがよく知られているが、元々のデザインは女性の胸元(黄色いシャツにタイトルがプリントされている)の写真で、過激だから発禁になったとか言われるけれど、ジョンがこのデザインに強硬に反対したらしい。ちなみに、そちらのジャケット・デザインは日本盤で採用されている。[収録曲]1. Let It Rock2. You Give Love A Bad Name (禁じられた愛)3. Livin' On A Prayer4. Social Disease5. Wanted Dead Or Alive6. Raise Your Hands7. Without Love8. I'd Die For You9. Never Say Goodbye10. Wild In The Streets1986年リリース。 【Aポイント+メール便送料無料】 ボン・ジョヴィ / ワイルド・イン・ザ・ストリーツ[CD] 【楽天ブックスならいつでも送料無料】【輸入盤】 Slippery When Wet: Tour Edition [ Bon Jovi ] 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーを“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓