バーニー・ケッセル 『トゥ・スウィング・オア・ノット(To Swing or Not to Swing-Barney Kessel, Vol. 3)』
スウィングすべきか、せぬべきか… シェークスピア作の戯曲『ハムレット』の有名すぎるセリフに、“To be, or not to be”というのがある。これをもじって“スウィングすべきか、せぬべきか”としたのが、バーニー・ケッセル(Barney Kessel)の本盤『トゥ・スウィング・オア・ノット(To Swing or Not to Swing -Barney Kessel, Vol. 3)』である。 結論から言うと、概ね“スウィングして”いる。というのも、選曲からして、往年のスウィンギーな曲のレパートリーを選んだという点が大きい。言い換えれば、かつてのビッグ・バンドのスウィング感を、少人数編成で、かつギターを中心に据えて小気味よく演奏しようとしたものだということになるだろう。 導入的なギター中心の1.「ビギン・ザ・ブルース」からして、リラックスしてスウィングするムードが漂う。個人的な好みで注目曲を少し挙げると、アルバム前半では、2.「ルイジアナ」。ハリー・エディソンのトランペットが愛らしく、それを支える全体のスウィング感がいい。4.「エンブレイサブル・ユー」は、ケッセルのギターの本領発揮曲で、ギターの弦が文字通り“歌って”いる。 アルバム後半は、小気味よいスウィングの6.「インディアナ(バック・ホーム・アゲイン・イン・インディアナ)」から始まる。筆者の好みは、スウィング感が最も高まる7.「モーテン・スウィング」。テナーのジョージ・オウルドとリズム隊の絡みも心地よい。ついでながら、表題の通りのラグタイム風の勢いとリズムを見せる11.「12丁目のラグ」で盤が締めくくられているのも、なかなかいい感じがすると思っていたりする。[収録曲]1. Begin the Blues2. Louisiana3. Happy Feeling4. Embraceable You5. Wail Street6. Back Home Again in Indiana7. Moten Swing8. Midnight Sun9. Contemporary Blues10. Don't Blame Me11. Twelfth Street Rag[パーソネル、録音]Barney Kessel (g)Harry Edison (tp; 2, 3, 6~10)Georgie Auld (ts; 2, 6, 7, 12)Bill Perkins (ts; 3, 5, 9)Jimmy Rowles (p)Al Hendrickson (g)Red Mitchell (b)Irv Cottler (ds; 1, 2, 4, 6~8, 10~11)Shelly Manne (ds; 3, 5, 9)1955年3月28日(3, 5, 9)、6月26日(1, 2, 4, 6~8, 10~11)録音。 バーニー・ケッセル / TO SWING OR NOT TO SWING +8 [CD] 【中古】 トゥ・スイング・オア・ノット/バーニー・ケッセル,ハリー・エディソン,ジョージ・オールド,アル・ヘンドリクソン,ジミー・ロウルズ,レッド・ミッチェル,アーヴ・コットラー,ビル・パーキンス 下記のランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”お願いします! ↓ ↓