ベニー・ゴルソン 『ターニング・ポイント(Turning Point)』
安定したトリオとのワンホーン盤 ベニー・ゴルソン(Benny Golson, 1929年生まれ、2024年死去)は、作曲家・編曲家でもありつつ、テナー奏者としてもまた優れた音楽家であった。そんな彼のテナー・サックスをワンホーン盤で堪能できる代表的な盤が、この『ターニング・ポイント(Turning Point)』という作品である。 ピアノはウィントン・ケリー、ベースはポール・チェンバース、ドラムスはジミー・コブという、この3人が揃えば安定した演奏は間違いなしといった面々。実際、安定感バツグンのトリオ演奏の上でゴルソンのサックスの魅力がいかんなく発揮されるといった展開で7曲が披露されている。 ゴルソンのテナーの魅力と言えば、叙情性があり、時にロマンチックで優しい演奏である。バラード曲の3.「ディア・キャシー」や6.「星影のステラ」、さらには7.「アローン・トゥゲザー」(特にこの7.を筆者は気に入っている)はそうした魅力が最大限に発揮されている演奏だと言えるだろう。 一方、アップテンポの楽曲における丁寧でこまめなフレージングも彼らしさをよく表している演奏と言えるように思う。コードやハーモニーにあわせてフレーズを分解したり組み合わせたりして繋いでいくというのは、アレンジャーとしての才能がサックス演奏にも反映された結果と言えるのかもしれない。そういう観点に立つと、1.「ハウ・アム・アイ・トゥ・ノウ」や4.「スリー・リトル・ワーズ」なんかは断然面白く聴けるというふうに思ってみたりする。[収録曲]1. How Am I to Know2. The Masquerade Is Over3. Dear Kathy4. Three Little Words5. Turning Point6. Stella by Starlight7. Alone Together[パーソネル、録音]Benny Golson (ts), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (ds)1962年10月30日(4., 5., 7.)、10月31日(2., 6.)、11月1日(1., 3.)録音。 ↓以下、別盤です↓ [枚数限定][限定盤]プレミアム・ベスト〜ジャズ・ジャイアント:ベニー・ゴルソン/ベニー・ゴルソン[CD]【返品種別A】 ミート・ザ・ジャズテット [ アート・ファーマー&ベニー・ゴルソン ] ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓