プリティ・メイズ 『レッド・ホット&ヘヴィ(Red, Hot and Heavy)』
デンマーク発バンドのメジャー・デビュー盤 プリティ・メイズ(Pretty Maids)は、デンマークで結成されたヘヴィメタル・バンド。シン・リジィやレインボーに傾倒するケン・ハマー(ギター)を中心に1980年代初頭にデンマークで結成され、イギリスのマイナー・レーベルからのミニアルバム発表(1983年)を経て、ついにメジャー・デビュー盤となったのが、この『レッド・ホット&ヘヴィ(Red, Hot and Heavy)』(1984年)である。 必ずしも大きなセールスに結びついたわけではなかったものの、このデビュー盤は、楽曲と演奏の質が高く、完成度も高い。北欧の中でもドイツと接するデンマークのバンドということもあり、ジャーマンメタルと北欧メタル双方のいいところを含みつつ、メロディックでハードなサウンドが高いレベルで表現されていると思う。なお、楽曲については、ロニー・アトキンス(ヴォーカル)の作詞、そしてケン・ハマーの作曲というナンバーが大部分を占めている。 どの曲もレベルが高くお薦めだけれど、何曲か注目のナンバーを挙げておきたい。1.「フォーチュナ」は、仰々しいタイトル(原題)であるが、中世ラテン詩を題材にドイツの音楽家カール・オルフが作曲したもので、これをイントロとして2.「バック・トゥ・バック」へと突入していく。この箇所は、とくにインパクトもあって、アルバムの冒頭を飾るのに相応しい堂々とした演奏に仕上がっていると感じる。 ロニー・アトキンスの歌心というのもこのバンドの魅力で、彼のヴォーカルがとくに冴える楽曲としては、4.「ウェイティン・フォー・ザ・タイム」がおすすめである(さらに、9.「クイーン・オブ・ドリームズ」もヴォーカルのよさが生かされている)。それから、ややキャッチーではあるものの、8.「プレイス・イン・ザ・ナイト」は、メロディアスでヴォーカルもギターも実にカッコよく仕上がっていて、筆者的にはお気に入りの1曲である。 繰り返しになるけれども、楽曲も演奏力もレベルが高く、完成度の高い盤である。なおかつメロディアスな楽曲が多く、ヘヴィメタルが好きな人だけというよりも、ロックのファン全般にもっと聴かれていい、そんな一枚と言えるように思う。[収録曲]1. Fortuna Imperatrix Mundi (Carmina Burana)2. Back to Back3. Red, Hot and Heavy4. Waitin' for the Time5. Cold Killer6. Battle of Pride7. Night Danger8. A Place in the Night9. Queen of Dreams10. Little Darling1984年リリース。 輸入盤 PRETTY MAIDS / RED HOT & HEAVY [CD] RED HOT & HEAVY[輸入盤]/PRETTY MAIDS[CD]【返品種別A】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓