ビル・エヴァンス 『オン・グリーン・ドルフィン・ストリート(On Green Dolphin Street)』
ポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズとのトリオ盤 ビル・エヴァンス(Bill Evans)は、ジャズにおける白人ピアノ奏者の代表的人物(1929年生まれ、1980年没)だが、彼自身のスタイルも時代とともに変化や進化を遂げた。とりわけ、1959年からのドラマーのポール・モチアンとベーシストのスコット・ラファロとのトリオ以降、即興性のあるインタープレイで独自のスタイルを見せていくことになった。 本盤『オン・グリーン・ドルフィン・ストリート(On Green Dolphin Street)』は、録音当時は発売されず、20年の時を経て公表された演奏である。この盤を聴く人は、エヴァンスの代名詞であるインタープレイに期待してしまうと裏切られるかもしれない。というのも、ポール・チェンバース(ベース)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラム)という、異なる顔ぶれのトリオでの演奏で、ちょうど上記のトリオへ移行していく直前のタイミングで録音されたものだからである。チェンバースはエヴァンスとともに、マイルス・デイヴィスの『カインド・オブ・ブルー』の参加メンバーであった。チェンバースとジョーンズという鉄壁の2人を得て、着実かつ堅実な演奏というのがこの盤の特徴ということになるだろうか。これを“面白みがない”ととるのか、安定感抜群と理解するのか、意見は分かれるだろうが、各楽器がそれぞれの役割をしっかりと果たしているという意味では、わかりやすい演奏だと言える。それを承知で各楽器の演奏に耳を傾けるのであれば、これはこれで楽しめる1枚と言えるように思う。 ぜひ聴き逃がせないという楽曲を、筆者が気にいっている順に触れておきたい。6.「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」は、エヴァンスのピアノがわかりやすく楽しめる(最初に挙げたのにはもう一つ理由があって、単純に筆者がこの楽曲を好きだからだったりもする)。1.「あなたと夜と音楽と」は、エヴァンスのピアノの素晴らしさが気に入っているのに加え、それぞれのソロも存分に楽しめる。もう1曲挙げるとすれば、2.「ハウ・アム・アイ・トゥ・ノウ?」。エヴァンスらしくないという意見はあるだろうが、これはこれでいい意味で一つの形に収まった演奏だと思う。 なお、ステレオ録音の7.「オール・オブ・ユー」が収められているが、こちらはラファロ、モチアンとのトリオ演奏。ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ演奏の音源が収められたものである。[収録曲]1. You and the Night and the Music2. How Am I To Know?3. Woody'n You (Take 1)4. Woody'n You (Take 2)5. My Heart Stood Still6. On Green Dolphin Street 7. All Of You (Take 1)[パーソネル、録音]1.~6.:Bill Evans (p), Paul Chambers (b), Philly Joe Jones (ds)1959年1月19日録音。7.:Bill Evans (p), Scott LaFaro (b), Paul Motian (ds)1961年7月25日録音。 【国内盤CD】【新品】ビル・エヴァンス / グリーン・ドルフィン・ストリート グリーン・ドルフィン・ストリート [ ビル・エヴァンス ] ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓