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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2020年01月20日
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テーマ:洋楽(2505)
通常のベスト盤とはちょっと違ったピーター・セテラ・ヒストリー


 ピーター・セテラ(Peter Cetera)は1944年、米国のシカゴ出身のシンガー、ベーシスト。1960年代からバンド、シカゴのメンバーとして活動し、「長い夜」などではリード・ヴォーカルを担当した。1980年代に入った頃にはバンド内での存在感もより大きくなったが、1980年代半ばにシカゴを脱退し、ソロ活動に専念、ソロとしてもいくつものヒット曲を送り出した。

 本盤『愛ある別れ~ピーター・セテラ・ベスト・コレクション(You’re the Inspiration: A Collection)』は、邦題では“ベスト・コレクション”と呼ばれているが、実際には純粋なベスト盤ではない。正しくは“ベスト盤的要素を持った企画盤”とでも呼べばいいのかもしれない。というのも、収録された11曲中の5曲が新たに録音されたものだったからである。その背後には、権利の関係で自由に楽曲が収録できなかったことがあったようだけれども、結果的に以下に記すような新録も含め、既存の楽曲だけのコンピレーションとは一風違った特徴を持つことになった。

 まず、ベスト盤的編集に集められているのは、様々なアーティストとのデュエット・ナンバーである。エイミー・グラントとのヒット曲2.「ザ・ネクスト・タイム・アイ・フォール」をはじめ、チャカ・カーンとの4.「フィールズ・ライク・ヘヴン」などが収められ、この部分に関しては、“デュエット・ベスト集”といった色合いである。

次に、新録の5曲のうち、3曲はシカゴ時代のナンバーの再録音、つまりは新ヴァージョンである。日本語表題に採られている1.「愛ある別れ(If You Leave Me)」、原盤の表題になっている5.「君こそすべて(You’re the Inspiration)」、そして8.「朝もやの二人(Baby, What a Big Surprise)」である。これらはキーを変えたり、アレンジを変えたりと、シカゴ時代とは違った、1990年末時点でのピーター・セテラによる曲の解釈が示されている。残る2曲(3.「ドゥ・ユー・ラヴ・ミー・ザット・マッチ」と7.「シー・ダズント・ニード・ミー・エニモア」)は新曲で、とりわけ3.はなかなかよくできたバラードで、筆者的にも結構好みだったりする。


[収録曲]

1. If You Leave Me Now (New Version)
2. The Next Time I Fall (w/Amy Grant)
3. Do You Love Me That Much
4. Feels Like Heaven (w/Chaka Khan)
5. You're the Inspiration (New Version)
6. I Wasn't the One (Who Said Goodbye) (w/Agnetha Fältskog)
7. She Doesn't Need Me Anymore
8. Baby, What a Big Surprise (New Version)
9. (I Wanna Take) Forever Tonight (w/Crystal Bernard)
10. After All (w/Cher)
11. S.O.S. (w/Ronna Reeves)

1997年リリース。




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Last updated  2020年01月20日 06時30分02秒
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2020年01月17日
爆発力のあるブルース・ロック/ハード・ロック


 1960年代後半から1970年代前半は“スーパーグループ”なるものがもてはやされた。そのネーミングには、3人程の構成メンバーの姓をくっつけて“○○、××アンド△△”みたいなのが多かった。現在の感覚からすると、あまり響きがいいとは言えないグループ名が多かったような気もするが、それはそれで分かりやすかったのかもしれない(何と言っても元のグループなどで成功を収めて名の知れたミュージシャンたちだったわけだから)。

 ウェスト、ブルース&レイング(West, Bruce & Laing)もそうしたグループの一つであった。元クリームのジャック・ブルース(ベース)と元マウンテンのレズリー・ウェスト(ギター)とコーキー・レイング(ドラムス)が組んだもので、1972~74年にかけて2枚のスタジオ作と1枚のライヴ作を残している。

 1972年作の本盤『ホワイ・ドンチャ(Why Dontcha)』は、そんな彼らにとって最初の作品であった。マウンテンやクリームがそうであったように、ブルースがロックに取り込まれてブルース・ロックが形成され、さらにそれはハード・ロックなど複数の方向へと展開していくという流れの中に本作も位置付けられるだろう。本盤を一聴すれば、随所のフレーズは“ブルース・ロック”感が漂うのだが、音は重くインパクトのある“ハード・ロック”感が強い。

 実際、本盤のいちばんの特徴は“爆発力”や“インパクト”にあると思う。そして、そうした“爆発力”の源泉はあくまで3人の楽器演奏にある。ヴォーカルは3人がかわるがわる担当していて、ところどころ別の楽器(例えばジャック・ブルースがオルガンやシンセを担当するなど)も取り入れられている。

 筆者が気に入っているのは、表題曲の1.「ホワイ・ドンチャ」。とにかく勢いがあって、“重い”サウンドが疾走する感じがいい。これと同様な感覚は、3.「ザ・ドクター」や8.「プレジャー」なんかでも味わうことができる。あと、注目したいのは、5.「サード・ディグリー」や10.「ポリューション・ウーマン」。駄作と評されることの多い盤だけれど、とにかく演奏レベルが高い。もう少し楽曲が粒ぞろいであったなら、どれも“最高の演奏”とか言われたかもしれないようにすら思う。そして、何よりも、聴き手の側がマウンテンとクリームの幻影を取っ払って聴くならば、決して駄盤などではないような気がするのだけれど。


[収録曲]

1. Why Dontcha
2. Out into the Fields
3. The Doctor
4. Turn Me Over
5. Third Degree
6. Shake Ma Thing (Rollin’ Jack)
7. While You Sleep
8. Pleasure
9. Love Is Worth the Blues
10. Pollution Woman

1972年リリース。




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Last updated  2020年01月17日 08時35分49秒
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2020年01月14日
18年ぶりの新作は貫禄の1枚


 リトル・スティーヴン(Little Steven, Steve Van Zandt)は、2017年になってようやく21世紀最初のアルバムをリリースした。1999年の『ボーン・アゲイン・サヴェージ』以来なので、18年ぶりのアルバム発表であった(無論、その間にブルース・スプリングスティーンのバンドや個人では俳優業など様々な活動はしていたのだけれど)。それが本盤『ソウルファイアー(Soulfire)』であり、提供曲など自分で自分をカバーした、いわゆるセルフ・カバー曲を中心としたカバー・アルバムであるが、他人のカバーやアウトテイクなどのナンバーも含む。

 収録曲をざっと見渡してみたい。1.「ソウルファイアー」は、デンマークのバンド、ザ・ブレイカーズ(The Breakers)への提供曲(2011年の同バンドのセルフ・タイトル作に収録)。それから、提供曲という点では、盟友のサウスサイド・ジョニーへの提供曲が複数含まれている。2.「アイム・カミング・バック」は『ベター・デイズ』(1991年)、5.「サム・シングス・ジャスト・ドント・チェンジ」と6.「ラヴ・オン・ザ・ロング・サイド・オブ・タウン」は『ディス・タイム・イッツ・フォー・リアル』(1977年)、11.「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ゴー・ホーム」は同名のアルバム(1976年)に収録されたものといった具合である。リトル・スティーヴンによる提供曲と言っても、共作も含まれる。例えば、上記の6.はブルース・スプリングスティーンの共作だし、9.「スタンディング・イン・ザ・ライン・オブ・ファイアー」は、ゲイリー・US・ボンズとの共作で、彼らの同名アルバム(1984年)に収録されたナンバーである。

 セルフ・カバーではなく、先達のカバー曲もいくつか収録されている。3.「ブルース・イズ・マイ・ビジネス」はエタ・ジェイムズ、8.「ダウン・アンド・アウト・イン・ニュー・ヨーク・シティ」はジェームズ・ブラウンの曲をカバーしたものである。さらに、それ以外には、7.「ザ・シティ・ウィープス・トゥナイト」のような過去作のアウトテイク、4.「アイ・ソー・ザ・ライト」のように未完成だった曲(リッチー・サンボラとの共作)を完成させて今回のアルバムに収録したものも含まれている。

 全体を通して納得なのは、どの曲も見事なまでに“リトル・スティーヴン節”に仕上がっている点である。若い頃の奇抜さは少し引っ込んだように見えるけれども、独特の粘っこいヴォーカル、堂々としたアメリカン・ロック調をベースにいろいろと工夫を凝らすアレンジ力はやっぱりこの人のマルチ・タレントさなしには成り立たない。決して多作なアーティストではないけれど、その才能と年月を重ねた貫禄がどちらも発揮された好盤だと思う。


[収録曲]

1. Soulfire
2. I'm Coming Back
3. Blues Is My Business
4. I Saw the Light
5. Some Things Just Don't Change
6. Love on the Wrong Side of Town
7. The City Weeps Tonight
8. Down and Out in New York City
9. Standing in the Line of Fire
10. Saint Valentine's Day
11. I Don't Want to Go Home
12. Ride the Night Away

2017年リリース。




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Last updated  2020年01月15日 20時04分13秒
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2020年01月11日
テーマ:Jazz(1651)
カテゴリ:ジャズ
ケニー・バレルの諸作の中でも個人的に特別な愛聴盤


 ケニー・バレル(Kenny Burrell)の最良の盤はと問われると、丸3日間(否、せめて1週間?)は頭を抱えることができそうだが、間違いなくその1枚の候補にするかどうか迷うだろうと思うのが、本盤『ブルージー・バレル(Bluesy Burrell)』である。1962年に録音されたもので、まだまだ伸び盛りの当時30歳過ぎのバレルが、既に大御所だったコールマン・ホーキンス(Coleman Hawkins)と全7曲中4曲で共演しているという作品である。

 本盤の特徴と言えそうな点を順に見ていくが、結論から述べてしまうと、全体を通じてダンディでシャレている。それはいろんな要素が交わりつつも、最後は独自色に染まっているというところにあるからと言っていい。

まず、一点目の特徴としては、上述の通りの共演盤であるということ。ホーキンスのテナーが聴けるのは4曲だが、それらはいずれもどこか自制的である。バレルはこの録音以前にも優れた共演盤(例えばこちらこちらこちら)をいくつも残しているが、相手の良さを消さずに自分の良さも消さない演奏は見事というほかない。このことは本盤にも当てはまり、上の“自制的”というのは決して悪い意味ではなく、ホーキンスもバレルもいい意味で互いを意識しあった結果だったということなのだろう。

 二つめに、演奏の精度の高さが挙げられる。ホーキンスとバレルの演奏だけでなく、ピアノのトミー・フラナガン(当時はホーキンスのグループのレギュラー・メンバーだった)をはじめとする面々がとにかく安定している。そして、三つめは、“中途半端な”ラテン風味。コンガのレイ・バレットが4曲に加わっていて、冒頭の1.「トレス・パラブラス」(「キサス・キサス・キサス」でも知られるキューバ人作曲家オスバルド・ファレスの作)も、そういう意味では、典型的な選曲である。ところが、実際に演奏を聴いてみると、“これがボサ・ノヴァ?”という声が聞こえてきそうなぐらいジャジーでブルージーさが温存されている。つまりは、“中途半端な”ラテンのフレーバーというのも、決して悪い意味ではなく、ラテンに化けてしまうことなく、あくまで“ご飯の上のふりかけ”的なちょっとしたフレーバーに止めているところがミソなのだと思う。

 それでもなお、この肩の力の抜け具合は真剣なジャズとは言えん!という、至極まっとうな意見もあるかもしれない。けれども、演奏がシャレているというだけでなく、それが一貫したダンディズムに結びつているのは、やっぱり本盤のよさで、何度繰り返して聴いても筆者が心打たれる部分であったりする。


[収録曲]

1. Tres Palabras
2. No More
3. Guilty
4. Montono Blues
5. I Thought About You
6. Out of This World
7. It's Getting Dark


[パーソネル、録音]

Kenny Burrell (g), Coleman Hawkins (ts, 1., 4., 5., 7.), Tommy Flanagan (p), Major Holley (b), Eddie Locke (ds), Ray Barretto (conga, 1., 4., 6., 7.)

1962年9月14日録音。




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デサフィナード+ブルージー・バレル [ コールマン・ホーキンス ]

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Last updated  2020年01月11日 22時07分51秒
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2020年01月08日
テーマ:Jazz(1651)
カテゴリ:ジャズ
永遠不滅のピアノ・トリオ盤


 ビル・エヴァンス(ビル・エバンス、Bill Evans)の作品のうち、もっともよく聴かれているのは『ワルツ・フォー・デビイ』だろう。これが名盤であり、実際、名盤ガイドなどでも繰り返し紹介される盤であるということは確かなのだけれど、本来最初に推奨すべきはこちらではなかろうかとついつい考えたくなるのが、『ポートレイト・イン・ジャズ(Portrait in Jazz)』という盤である。

 その理由はというと、主に二つある。一つはスタジオで録音されたという点。『ワルツ~』の方は実況録音盤であるのに対し、本盤はニューヨークシティでスタジオ録音されている。ジャズの真髄はライヴ演奏にあり、という意見に反対するわけではないけれども、最初にじっくり聴く一枚にするなら、スタジオで録音された盤という意見ももっともではないかと思ったりする。

 もう一つは、それでいてスタンダード曲が並んでいる点。この点については、『ワルツ~』もスタンダードを扱ってはいるものの、こちらの盤は1.「降っても晴れても」、2.「枯葉」、7.「恋とは何でしょう」、9.「いつか王子様が」といった具合に、とっつきやすさという点でもどちらかというと本盤の方に分があるように思える。

 もちろん、収録曲やスタジオ録音だからというのだけが理由ではない。何よりもそのメンバー構成は大事な点で、ビル・エヴァンス(ピアノ)、スコット・ラファロ(ベース)、ポール・モチアン(ドラム)という、決して多くを残さなかった組み合わせである(上記の『ワルツ~』もこのメンツでの録音で、よく知られているように、『ワルツ~』の収録からわずか10日余りでラファロは事故死してしまう)。リヴァーサイド4部作などと呼ばれるうちのスタジオ録音作2枚のうちの一つがこの盤なのである。さらに、この3人の組み合わせがビル・エヴァンスの充実期となった点である。ラファロを失ったエヴァンスはしばらく活動を停止し、シーンから遠ざかってしまうほどのショックを受けた。そのことはすなわち、この3人での演奏がいかほどうまく行っていたのかも物語っている。

 実際、本盤を聴けば、初めての人にもきっと聴きやすく、なおかついろんな聴き方をするリスナーが繰り返し聴いてもスリリングな楽しみを得られると思う。エヴァンスのピアノ演奏そのもの、エヴァンスとラファロのインタープレイ、ラファロのベースそのものの演奏、さらにはそれを支えながらも積極的に絡んでくるモチアンのドラミング…。年明け早々から去年の話というのもなんだけれど、2019年がエヴァンスの生誕90年ということで、昨年は、久しぶりに引っ張り出してきたものも含めて、何枚かのエヴァンス盤を繰り返し聴いたりしていた。そして結論として、やっぱり永遠不滅で今後も繰り返し聴きつづけなければという思いを最も与えてくれたのが、本盤だったというわけである。


[収録曲]

1. Come Rain or Come Shine
2. Autumn Leaves (take 1)
3. Autumn Leaves (take 2)
4. Witchcraft
5. When I Fall in Love
6. Peri's Scope
7. What Is This Thing Called Love?
8. Spring Is Here
9. Someday My Prince Will Come
10. Blue in Green (take 3)
11. Blue in Green (take 2)


[パーソネル、録音]

Bill Evans (p), Scott LaFaro (b), Paul Motian (ds)

1959年12月28日録音。




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ポートレイト・イン・ジャズ +1 [ ビル・エヴァンス ]




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Last updated  2020年01月11日 22時22分35秒
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2020年01月05日
テーマ:Jazz(1651)
カテゴリ:ジャズ
現代ジャズ?いやはや半世紀前のジャズ…


 エンリコ・イントラ(Enrico Intra)は、1935年ミラノ出身のイタリアのジャズ・ピアニスト。彼の盤と言うと、筆者はそれこそ何枚かは聴いてみているのだけれど、さほど枚数を聴いたわけでもない。けれども、今のところダントツに推奨で、おそらく聴いた盤の数が増えてもそうであり続けるのではないかという予感がしているのが、本盤『ジャズ・イン・ストゥーディオ(Jazz in Studio)』である。

 録音がなされたのは1962年のこと。起伏に富み、エモーショナルで、どこか軽快で、既成概念にとらわれない奔放さが好印象の演奏である。エンリコ・イントラのピアノがというよりは、トリオの3人が一体になってそうした空気感を作り上げているという印象である。何でも5か月にわたってリハーサルを繰り返した挙句の演奏とのことで、いい意味で作り込まれた演奏なのだと思う。

 筆者の好みとともに聴きどころを挙げると、まずは1.「パーカッション」。ピアノをちゃんと強調した演奏ながら、ベースとドラムスがしっかり効いているというのがいい。3.「ピットゥーラ」は、疾走感を出しながらも実に綿密な演奏をしている。6.「ジョン・ルイス」から7.「クラシック・ジャズ」という2曲は、本盤収録の演奏の中でも特に作り込まれた感じがするが、まったく嫌味な感じがしない。一方、10.「フィオーラ・ブルース(フラワー・ブルース)」は、いくぶんルーズな感じを醸しだしていて、個人的にはなかなか気に入っている。ちなみに、イタリア人トリオということもあって、各曲の冒頭には、短くイタリア語での曲紹介の音声が含まれている。

 手元のCDはリイシュー盤で、元々はEPだった別のライヴ演奏(11.~14.の4曲)がボーナス曲として収められている。本編よりも数年前(1957年)のサン・レモのジャズフェスティヴァルでの演奏だが、こちらの方は、どちらかというと、“勢い”がキーワードになりそうである。全体として疾走感のある演奏で、もちろんこの感覚は本編での演奏にも通じているのだけれど、ベーシストが交代しているとはいえ、意図して作り込もうとするとこんなに変わってくるものかと変に驚かされたりもする。

 ちなみに、この盤、かつては中古相場でウン十万円とかいう高値がついていたそうだが、筆者はそんなこととはつゆ知らず、2008年のリイシュー後に“何となく”入手した。実を言うと、ジャケットが目に留まり、“現代ピアノ盤”だと思って最初に手に取った。確かに、音がそれなりによくないことを横に置けば、演奏内容はいまだって“現在のジャズです”と言われたら信じる人も多いのではなかろうか。それほどにまで先を見据えた“現代的”演奏を演っていたのだというと、果たして言いすぎであろうか。


[収録曲]

1. Percussion
2. Nardis
3. Pittura
4. A Foggy Day
5. Tra Bop
6. John Lewis
7. Classic Jazz 
8. You Stepped Out Of A Dream
9. Tre, Tre, Tre
10. Fiora Blues
11. Modern In S.Remo
12. Blues
13. The Classic Jazz
14. La Strada Del Petrolio


[パーソネル、録音]

Enrico Intra (p), Pupo de Luca (ds), Pallino Salonia (b, 1.~10.), Ernesto Villa (b, 11.~14.)

1962年10月録音(ただし、ライヴ音源のボーナス・トラック11.~14.は1957年録音)。




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Last updated  2020年01月05日 08時26分53秒
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2020年01月04日
カテゴリ:雑記
INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。年末にたまった記事へのリンクを更新しています。INDEXページへは、下のリンク、もしくは本ブログのトップページ(フリーページ欄)からお入りください。

もう少しお正月気分でいたいところですが、次からは通常どおりの更新となります。


 アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)
  → つづき(H-M)つづき(N-Z)

 アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-B)
  → つづき(C-D)つづき(E-I)つづき(J-K)つづき(L-N)つづき(O-S)つづき(T-Z)

 アーティスト別INDEX~ラテン系ロック・ポップス編(A-L)
  → つづき(M-Z)

 アーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編




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Last updated  2020年01月04日 06時20分41秒
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2020年01月01日
カテゴリ:雑記
HAPPY NEW YEAR 2020!

新年おめでとうございます。本ブログをご覧のみなさんにとって、2020年がよき年であることをお祈りいたします。
今年もまた無理のない範囲でコンスタントに更新を続けられればと思っています。毎日更新はなかなか難しいですが、少しずつマイペースで参りますので、よろしくお付き合いください。



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Last updated  2020年01月01日 06時59分35秒
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2019年12月30日
テーマ:Jazz(1651)
カテゴリ:動画紹介
今年を振り返って(2019プレイバック~その4)


 この1年で記事にしたアルバムの中に収録されたナンバーの中からいくつかピックアップしてお届けしてきましたが、これで最終回です。最後はジャズ・ナンバーを2つ取り上げたいと思います。

 まずは、アート・ファーマー(Art Farmer)のアルバム『ブルースをそっと歌って』の表題曲で、「ブルースをそっと歌って(Sing Me Softly of the Blues)」です。この盤では、アート・ファーマーはフリューゲルホーンを手にし、ピアノ・トリオと演奏しています。そんなわけで、美しいフリューゲルホーンの音色をお楽しみください。


 



 もう1曲は、上の曲と大いに関連するナンバーをお聴きいただこうと思います。上記の「ブルースをそっと歌って」のピアノ・トリオというのは、スティーヴ・キューン(Steve Kuhn)率いるトリオで、ベースはスティーヴ・スワロウ、ドラムはピート・ラロカです。『スリー・ウェイブズ』という盤は、まさしくこの3人組でスティーヴ・キューンをリーダーとして吹き込まれたものでした。同盤には好演奏の曲が多いのですが、今回は短いながらも印象的という短評がぴったりの、「アイダ・ルピノ(Ida Lupino)」をお聴きください。


 



 大晦日も明日となり、新年が迫ってきました。本ブログの今年の更新はこれで最後となります。皆さん、よいお年をお迎えください。



[収録アルバム]

Art Farmer / Sing Me Softly of the Blues(1965年録音)
Steve Kuhn Trio / Three Waves(1966年録音)





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Last updated  2019年12月30日 07時52分57秒
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2019年12月28日
テーマ:musica latina(77)
カテゴリ:動画紹介
今年を振り返って(2019プレイバック~その3)


 2019年の更新記事を振り返る企画、第3回はラテン系ポップナンバーを2つ取り上げたいと思います。

 まずは、メキシコの超有名男性シンガー、ミハーレス(Mijares)の『ウノ・エントレ・ミル(Uno entre mil)』の表題曲です。記事にも書いたように、イタリアのジアンニ(ジャンニ)・モランディのヒット曲をスペイン語でカバーしたものです。比較的最近(2016年)の国立芸術宮殿でのライヴ映像をどうぞ。


 



 続いては、モン・ラフェルテ(Mon Laferte)です。今年のラテン・グラミー(最優秀オルタナ・アルバムを受賞)で祖国チリの現状に抗議すべく服を脱ぎ胸を晒してアピールする(胸元にメッセージが書いてありました)というセンセーションを巻き起こした人物でもあります。彼女のアルバム『モン・ラフェルテVol. 1』に収められた「サルバドール(Salvador)」のオフィシャル・ライヴ映像をご覧ください。


 




[収録アルバム]

Mijares / Uno entre mil(1988年)
Mon Laferte / Mon Laferte Vol. 1(2016年)




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Last updated  2019年12月28日 23時03分15秒
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