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テーマ:クラシックロック(764)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
ベスト盤よりアルバムを聴くべし! ~ザ・フー編~
前項はストーンズのシングル曲とアルバムの印象が違ったという話だったが、今回は別のアーティストでも同じような体験をしたという話だ。そのアーティストとは、ザ・フーである。 ザ・フーといえば、代表曲「マイ・ジェネレーション」のイメージが強い。筆者が最初にザ・フーをまとめて聴いたのは、これまたオリジナル・アルバムではなかった。その時聴いたのは、編集されたベストもので、これまた心に響かなかった。要は、ストーンズのベスト盤を聴いた時の感想とまったく同じことだった。1曲1曲のクオリティーの高さは確かだが、「各曲のクオリティが高いこと」と「代表曲を連続して聴かされることの退屈さ」は別問題だった。 最初に聴いたアルバムにピンと来なかった場合、同じアーティストの別の作品にたどり着くまでの道のりが長くなってしまう。筆者にとってのザ・フーの第一印象にも言えることで、だいぶ後になってから、本作『フーズ・ネクスト(Who’s Next)』(1971年リリース)を聴くことになった。 筆者の世代からして、モッズ族の話もよくわからないし、おまけに、日本人なのだから、英国労働者階級の話にもさっぱりリアリティーがない。それゆえ、ザ・フーといえば、パワフルで暴力的な演奏のイメージしかなかった。前述のベスト盤を聴いた後にも、そのイメージが変わることはなかった。 しかし、ずっと後になって『フーズ・ネクスト』を聴いた時、そのようなイメージはひっくり返された。確かに、このアルバムにも圧倒的なパワーと迫力に満ちた曲があるにはある。かつて編集盤で聴いていた曲も含まれている。心に響いてきたかどうかは、やはり曲の配列の問題だったとしか思えない。1「ババ・オライリー」は1曲目にしか置きようがないし、4「マイ・ワイフ」の次には5「ソング・イズ・オーヴァー」が来なくてはならない。 『フーズ・ネクスト』が“ライフハウス”なるプロジェクトのもとに計画され、挫折の末、出されたアルバムであることも、このアルバムを聴いて初めて知った。そうくれば、これよりも前に出されたロックオペラ『トミー』、後に出された『四重人格』も聴かねばならない、という気にさせられる(実際、これら2作のコンセプトアルバムも実によかった)。 結局のところ、最初に聴いたアルバムの印象が別のアルバムも聴く気にさせるか否かを決めるわけだ。リアルタイムで聴いていたら、こんな悩みは起きない(リリース順に聴くしかないのだから)。だけど、過去にさかのぼって聴く場合、どのアルバムから入るかはとても重要で、その後、そのアーティストを好きになるか否かの分かれ道なのである。 そんなわけで、前回と今回をまとめると、ストーンズもザ・フーも編集盤を聴くべきではない。このテのものは、来日コンサートを予習したい客(そんな方法でライヴに行く客もどうかとは思うが)のために、レコード会社が副業でやっていると思い込んでしまおう。いずれの場合にも、名盤と呼ばれるオリジナル・アルバムから聴くべし! ストーンズを最初に聴くなら →→→『レット・イット・ブリード』 ザ・フーを最初に聴くなら →→→『フーズ・ネクスト』 を断固お勧めする。 [収録曲] 1. Baba O'Reiley 2. Bargain 3. Love Ain't For Keeping 4. My Wife 5. The Song Is Over 6. Getting In Tune 7. Going Mobile 8. Behind Blue Eyes 9. Won't Get Fooled Again ~以下、現行CD(『フーズ・ネクスト+7』)に収録のボーナス・トラック~ 10. Pure And Easy 11. Baby Don't You Do It 12. Naked Eye 13. Water 14. Too Much Of Anything 15. I Don't Even Know Myself 16. Behind Blue Eyes 1971年リリース。 【Aポイント+メール便送料無料】ザ・フー / フーズ・ネクスト[+7][CD] にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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