音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2019/06/03(月)06:21

ブルース・スプリングスティーン 「ノー・サレンダー(No Surrender)」

洋ロック・ポップス(908)

オリジナルかアコースティックか、B・スプリングスティーンの聴き比べ ~その1~  ブルース・スプリングスティーンの80年代中葉の大ヒット・アルバム『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』からは表題曲を含めて多数の曲がシングル・カットされた。7曲がシングル・カットされたが、アルバム収録の総曲数が12曲というのを考え合わせると、まさしく"お化けアルバム"を象徴する事実である。  確かに、そうして流行ったことで耳にし、好きになったという曲もその中にはあるわけだが、筆者は基本的に"流行もの"があまり好きではない(どちらかというと避けようとすることすらある)。要するに、"みんなと同じ"な流行に乗るのがあまり好きではないわけだ。そんなわけで、シングルにはならない"隠れた名曲"探しも好きで、この「ノー・サレンダー」は、シングルにならなかったアルバム収録の残り5曲のうちの一つで、密かなお気に入りの1曲である(余談ながら、それが高じて、昔バンドでコピーもした)。  「授業をサボり、俺たちは学校から逃げ出さなければならなかった」、「俺たちは学校で学ぶよりもたくさんのことを3分間のレコードから学んだ」と歌うかつてのロック少年スプリングスティーンの姿は、次の世代のロック少年たちに強く訴えかけるメッセージを発しているように聴こえる。上述のアルバム『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』には、この曲のオリジナル・ヴァージョンが収められ、同アルバムの多くの曲に共通する、アメリカン・ロック直球のサウンドそのもの(80年代的きらびやかさのある音ではあったが)で表現されていた。  同アルバムから数年後、10年分のライブ演奏を編集したLP5枚組(CDは3枚組)という集大成的ライブ・アルバム『ザ・ライブ1975-85』が発売される。そこにも「ノー・サレンダー」は収録されていたのだが、元のバージョンとはまったく趣が異なっていた。静かにハーモニカのイントロから始まり、アコギにのせて歌うアコースティック・バージョンで、何となく聴いていると同じ曲とは気づかないようなバージョンだった。  ロック少年時代のわくわくした気持ちを再現するかのようなオリジナル・バージョン、搾り出すような声で過去を思い起こしながら訴えかけるライブ・バージョン、どちらも筆者のお気に入りである。 [収録アルバム] オリジナル・バージョン: Bruce Springsteen / Born In The U.S.A. (1984年) アコースティック(ライブ)・バージョン: Bruce Springsteen & The E Street Band / Live 1975-85 (1986年)  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ボーン・イン・ザ・U.S.A. [ ブルース・スプリングスティーン ]  ブルース・スプリングスティーンBruce Springsteen & E Street Band / Live 1975-1985 (輸入盤CD) (ブルース・スプリングスティーン)              音楽広場

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