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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2011年01月24日
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音楽を演るということの楽しさを伝える好盤


 1990年8月、ウィスコンシン州でのブルース・フェスティヴァルに参加し、終了後移動のために乗り込んだヘリコプターの墜落により、スティーヴィー・レイ・ヴォーンは不帰の客となった(都合、そのヘリに乗り込まなかったエリック・クラプトンが生きながらえたというエピソードも有名である)。この悲しい事故の後、スティーヴィー追悼のための様々な動きがあった。死の翌年にはテキサス州で10月3日が“スティーヴィー・レイ・ヴォーン・デイ”に制定され、この日のチャリティ・コンサートの収益金は“スティーヴィー・レイ・ヴォーン奨学金”として音楽を学ぶ学生に給付されるようになった。少しあとの1994年には同州オースティン市には銅像が建てられた。また1992年にはフェンダー社から彼のシグニチャーモデルのストラトキャスター(“ナンバー・ワン”)が発売された(2004年にもトリビュート・シリーズでフェンダー・カスタム・ショップから再現モデルが出されている)。

 彼の死後まもなくの一連の動きの中で、何よりも印象的だったのは、1990年のヴォーン兄弟(The Vaughan Brothers)の本盤『ファミリー・スタイル(Family Style)』のリリースと、翌1991年のスティーヴィー名義の『ザ・スカイ・イズ・クライング(The Sky Is Crying)』のリリースであった。前者は既に発売が予定されていた中でスティーヴィーが死去し、予期せぬ追悼盤となってしまったアルバム。ちなみに後者は、追悼盤として未発表音源を兄ジミーがセレクトして編んだものであった。

 本盤は、兄ジミーと弟スティーヴィーを合わせて“ヴォーン兄弟”なる名義でのリリース。スティーヴィーにとってみれば、3歳違いの敬愛する兄との最初にして最後の共演盤。表題に『ファミリー・スタイル』とある通り、音楽を演ることの楽しさを伝えるという意味ではまたとない好盤である。その分、ホワイト・ブルースの本丸に乗り込むような気合をもって正座して聴いたりすると、肩透かしを喰らうことになる(その手をお望みの方には、兄弟名義の本盤ではなく、ダブル・トラブルを従えた諸作の方が薦められる)。

 ギターを弾いて歌える兄弟とはいえ、激しいバトルやプレイの応酬が展開されるというわけではない。一言にすれば、対立よりも融和、つまりは個性のぶつかり合いよりも、二人としての一体性に重きを置いた演奏が繰り広げられている。同じく、ハード・コアよりもリラックス・ムード。兄弟で同じことができる喜びがそのまま演奏に反映されている。1.「ハード・トゥ・ビー」、4.「グッド・テキサン」、7.「ティク・タク」、9.「バブーン/ママ・セッド」などの肩の力の抜けた演奏を聴けば、いかにこのレコーディングが喜びと楽しみに満ちていたのかが伝わってくる。あと個人的に気に入っているのは、インスト曲の10.「ブラザーズ」。ギターで聴かせる曲だけれど、いい意味でどこか緊張感が足りない。その緊張感の欠如がまた二人でアルバムを作ることの幸せを表現するもので、音楽とは本来、“音を楽しむ”ことだというのを実感させてくれる。ちなみに、本盤のライナーの謝辞には“演奏をさせてくれた母に感謝”とさりげなく記されている。



[収録曲]

1. Hard to Be
2. White Boots
3. D/FW
4. Good Texan
5. Hillbillies from Outerspace
6. Long Way from Home
7. Tick Tock
8. Telephone Song
9. Baboom/Mama Said
10. Brothers

1990年リリース。





 
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