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カテゴリ:洋ロック・ポップス
HRの大衆化とその達成点 HR(ハードロック)の大衆化とでも言うべき現象は、大雑把に捉えてしまえば、80年代、ボン・ジョヴィ(Bon Jovi)の登場で顕著に加速化した。70年代に練り上げられてきたハードなロック音楽が、時代の流れと共にポップ化しただけという批判的な見方もあるかもしれない。けれども、全般的にロックそのものがポップ化し、“万人向け音楽”に変わっていったのが産業ロック登場以降、80年代にかけて加速的に進んだ動きで、その延長線上にHRの大衆化もあったのだとすれば、今となってはそういう総括もできるのかもしれない。 ともあれ、そんなHR大衆化によってもたらされた一つの金字塔とでも言うべき作品が、90年代初頭にリリースされた。MR.BIG(ミスター・ビッグ)による1991年の本盤『リーン・イントゥ・イット(Lean Into It)』であり、単に大衆迎合的といって無視するには惜しいほどよくできたアルバムである。 MR. BIGのオリジナル・メンバーは、エリック・マーティン(ヴォーカル、既にソロで活動経験があった)、ビリー・シーン(ベース、デヴィッド・リー・ロスのバンド等で活動し技巧派として知られていた)、ポール・ギルバート(ギター、レーサーXで活躍していた速弾きを得意とする“光速ギタリスト”)、パット・トーピー(インペリテリに参加経験のあったセッション・ドラマー)である。MR. BIGというバンド名は、ハードロック/ブルースロックのバンド、フリー(Free)の曲名から採られたもの。ちなみに、70年代イギリスにも同名のバンドが存在したそうだが、これとは全く無関係で、命名時にはメンバーはそのことすら知らなかったという。1989年のファーストアルバムは、ブリティッシュ・ハード・ロックに根差したブルージーな正統派バンドを目指していたが、セカンド作に当たる本盤でその方向性をよくも悪くも変えることとなった。バンドにとってはこれがプラスに働いたのかどうかと言うと、にわかには判断しがたい。けれども、ロック史的には、上記のように一つの金字塔を打ち立てることになった。 1.「ダディ、ブラザー、ラヴァー、リトルボーイ」は、“電気ドリルの歌(The Electric Drill Song)”という副題が示す通り、ドリルの先端にピックをつけての意表を突いたギター演奏を含み、ライブの序盤で必ず演奏される彼らの看板曲のようになった。力強い楽曲がメインだが、概ねどの曲にもポップさが程よくミックスされているのが最大の特徴である。中にはもはやHRとは分類し難い曲も含まれる。3.「60’Sマインド(Green-Tinted Sixties Mind)」や11.「トゥ・ビー・ウィズ・ユー」といった曲は、そもそもアルバムに収録すべきかどうかすらメンバーの間で議論になったという。しかし、結果は、前者がファーストシングル(日本限定)としてカットされ、さらに、後者は全米ビルボードで1位を記録する大ヒットとなった。他には4.「CDFF-ラッキー・ディズ・タイム」も個人的にはお勧めの曲。 [収録曲] 1. Daddy, Brother, Lover, Little Boy (The Electric Drill Song) 2. Alive And Kickin' 3. Green-Tinted Sixties Mind 4. CDFF-Lucky This Time 5. Voodoo Kiss 6. Never Say Never 7. Just Take My Heart 8. My Kind Woman 9. A Little Too Loose 10. Road To Ruin 11. To Be With You 12. Love Makes You Strong(日本盤ボーナス・トラック) 1991年リリース。 【送料無料】リーン・イントゥ・イット/MR.BIG[CD]【返品種別A】【smtb-k】【w2】 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、ひとつでも“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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