テーマ:酒と音楽(1)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
“酔いどれ詩人”初期の二重丸推奨盤 夜のバー、酒の香りとタバコの臭い。そこに現れるエンターテイナーといえば、この男の他にいない。トム・ウェイツ(Tom Waits)の第3作(1975年)はまさにそんなイメージそのままのライヴ作で、個人的には頻繁に聴く(と言っても夜にばかり聴くのだけれど)アルバムだったりする。 CDでは1枚収録になっているが、元のLPでは2枚組。1.~6.がA面、7.~9.がB面、10.~14.がC面、15.~18.がD面となっていた。トラック数は多いけれども、多くの場合、「イントロ」が1トラックに数えられており、実際の収録曲は10曲ほどなので、2枚組でこの曲数は決して多くはない。 表題の“Nighthawks”というのは、エドワード・ホッパーというアーティストが1942年に描いた、食堂(Diner)で夜に食事を摂る人たちを描いた絵画(その表題が“Nighthawks”)にヒントを得たものと言う。元々ホークスというのは“タカ”や“ハヤブサ”などの鳥を指すが、ナイトホークス(夜のホークス)とういうのは、アメリカヨタカという取りを指すと同時に“夜更かしをする人”と言う意味もあるらしい。早い話、舞台はやっぱり夜の人たちの世界なわけである。 本盤を聴いていてよくわかることの一つは、トム・ウェイツが客と“対話”しているという点だ。彼の喋っている英語が全部わかるわけではないので、いい加減なところもあるけれども、彼は聴衆と会話のキャッチボールをしつつ、ライヴを進めていく(客の側も敏感に反応している)。そして詞の内容は“言葉に溢れている”(この部分もまた、もうちょっと英語力があれ場、という気にさせられる)。 とまあ、英語のMCや詞をわからないと十分楽しめないのかもしれないが、筆者なりにこれほど演じてとの距離感(臨場感)が感じられるアルバムもそんじょそこらにはないと思う。要は、“酔いどれ詩人”トム・ウェイツを目の前に感じられる作品ということ。今さら叶わぬ願望ながら、70年代の段階でアメリカに行くことができ、英語がある程度分かり、その場に居合わせたとしたら、どんなに充実した夜を過ごせたことだろうかと思う。無論、その臨場感はあり程度このアルバムで追体験できる。もし聴いたことがないならば、“酒飲み”にはぜひ一度は試してもらいたいと思う作品だったりする。 [収録曲] 1. Opening Intro 2. Emotional Weather Report 3. (Intro) 4. On a Foggy Night 5. (Intro) 6. Eggs and Sausage (In a Cadillac with Susan Michelson) 7. (Intro) 8. Better Off Without a Wife 9. Nighthawk Postcards (From Easy Street) 10. (Intro) 11. Warm Beer and Cold Women 12. (Intro) 13. Putnam County 14. Spare Parts I (A Nocturnal Emission) 15. Nobody 16. (Intro) 17. Big Joe and Phantom 309 18. Spare Parts II and Closing 1975年リリース。 ![]() 【楽天ブックスならいつでも送料無料】Forever YOUNG::娼婦たちの晩餐~ライヴ [ トム・ウェイツ ] 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015年04月08日 21時07分53秒
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