音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2017/05/05(金)05:57

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル 『ペンデュラム(Pendulum)』

洋ロック・ポップス(909)

オリジナル・メンバーでのラスト作  西海岸出身ながら“スワンプ・ロック”や“南部臭のするロック”などと評され、後のミュージシャンたちに多大な影響を残したCCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル、Creedence Clearwater Revival)。彼らが残した7枚のオリジナル・アルバムのうち、6枚目に当たるのがこの『ペンデュラム(Pendulum)』という作品である。1970年末にリリースされたのだけれど、前作『コスモズ・ファクトリー』が同年7月リリースだったので、わずか5か月で次の作品が出されたことになる(CCRの活動期間は短かったものの、総じてアルバム・リリースの間隔が短かった)。  本盤は、セールス的には直前の数作ほどの爆発的売り上げはなかったものの、全米5位を記録した。特徴の一つとして、全編オリジナル(ジョン・フォガティ作)で、カバー曲が1つも含まれていない点がある。バンドが最初に名を上げた「スージーQ」以来、発表アルバムには必ず1曲はカバー曲があったのだが、本盤だけは例外となった。また、前作の収録曲は3曲がシングル化されているが、この『ペンデュラム』からは「雨を見たかい(Have You Ever Seen The Rain)」(B面は「ヘイ・トゥナイト」)のみがシングルとなった。それから、ジョン・フォガティ、トム・フォガティ、スチュ・クック、ダグ・クリフォードという4人編成のメンバーのうち、トムが本作を最後に脱退したため、本来のメンバー4人としては最後のアルバム作品になった。  音の面ではそれまでに比して実験的な試みが含まれていて、キーボードの使用やホーンの導入などの工夫が見られる。10.「手洗い覚醒(Rude Awakening #2)」はプログレの影響が目立つ。けれども、全体としてはCCR節全開で、従来とは違う方向を向いたというよりは、従来の方向性がより洗練された音になったという印象がある。以前別記事でも強調した“曲単位の完成度”も極めて高い。お気に入りを挙げだすときりがなくなりそうだけれど、1.「ペイガン・ベイビー」、2.「水平の嘆き(Sailor's Lament)」、4.「雨を見たかい」、5.「ハイダウェイ」、7.「ヘイ・トゥナイト」、9.「モリーナ」…と聴き逃せない好曲がずらりと並ぶ。  CCRの活動期間は短く、“もっと続いていたら”と思わないわけでもないけれど、1曲1曲からも感じ取られるこの密度の濃さは、活動期間の密度の濃さでもあったのかなと考えてみたりもする。つまりは、逆説的ながら、結果としての活動期間の短さ(=活動の密度の濃さ)が音楽面での濃密度となって表出した。きっとそういうことだったと言えるのだろう。 [収録曲] 1. Chameleon 2. Molina 3. It's Just a Thought 4. (Wish I Could) Hideaway 5. Pagan Baby 6. Sailor's Lament 7. Born to Move 8. Have You Ever Seen the Rain?   9. Rude Awakening #2 10. Hey Tonight ~以下、40周年エディションCDのボーナス・トラック~ 11. 45 Revolutions Per Minute (Part 1) 12. 45 Revolutions Per Minute (Part 2) 13. Hey Tonight (Live in Hamburg, Germany, 1971)  【ただ今クーポン発行中です】【メール便送料無料】Creedence Clearwater Revival / Pendulum (w/Bonus Tracks) (輸入盤CD) (クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)    ブログランキングに参加しています。    応援くださる方は、ぜひ“ぽちっと”お願いします。        ↓      ↓      ↓            

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る