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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2017年12月05日
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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:ジャズ
品のよさが際立つ初リーダー作


 MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)のピアニストであり、音楽監督としての役割を担ったジョン・ルイス(John Lewis)。MJQ解散後に吹き込んだ彼にとって“初リーダー作”となったが『グランド・エンカウンター(Grand Encounter)』という作品である。同じMJQでも、ミルト・ジャクソンのソロ作はMJQの活動中か否かを問わず多数存在し、名盤としてよく見かけるものも多い一方で、ジョン・ルイスの方は枚数も決して多くなく、注目度もはるかに低い。

 彼の作り出す音楽は“室内楽”、“ヨーロッパのクラシック音楽”などのタームで解説されることが多い。MJQのそういう部分は確かに彼の志向性だし、本盤でもその色合いは強く出ている。演奏メンバーにMJQ当初のベーシストだったパーシー・ヒースがおり、ギターにジム・ホールが招かれているあたりは、その辺の意図が的中しているように思う。

 他方、本盤のもう一つのテーマは、ルイス自身のペンによる4.「2度東3度西(2ディグリーズ・イースト、3ディグリーズ・ウェスト)」に象徴される“東西の構図”である。当時、“ウェスト・コースト(西海岸)・ジャズ”という言葉が普及し、これに対する“イースト・コースト(東海岸)”という言い方もなされたが、これに準えて、“東側2人”(ジョン・ルイスとパーシー・ヒース)、“西側3人”(ビル・パーキンス、チコ・ハミルトン、ジム・ホール)とジャケットに大きく表示されている。この問題は、何が西で何が東かと突き詰めると実態は訳がわからなくなるように思うのだけれど、“西側”のビル・パーキンスの特色が上記のルイスの特色にうまく組み合わされているように感じる。

 結局のところ、アルバム表題の“偉大なる邂逅”というのは、売り込み方としては“東/西”だったのかもしれないが、“黒人的/白人的”(演奏者が黒人か白人化というのにはとらわれない)、“クール・ジャズ的/クラシック的”など複数の側面での“エンカウンター”だったのではないか。そしてそれはジョン・ルイスがMJQの時から試みてきたことの延長線上にあり、MJQとソロでスタンスがしばしば変わるミルト・ジャクソンとは大きく対照をなしていたということなのかもしれない。



[収録曲]

1. Love Me or Leave Me
2. I Can't Get Started
3. Easy Living
4. Two Degrees East - Three Degrees West
5. Skylark
6. Almost Like Being in Love


[パーソネル、録音]

John Lewis (p)
Bill Perkins (ts)
Jim Hall (g)
Percy Heath (b)
Chico Hamilton (ds)

1956年2月10日録音。




 ​
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Last updated  2017年12月05日 07時43分26秒
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