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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2019年03月22日
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テーマ:Jazz(1619)
カテゴリ:ジャズ
“らしさ”が生かされた好演


 バラードとブルースとは、何とも基本的であり、ジャズの世界では“鉄板”のテーマであると言えることだろう。この組み合わせを表題にした作品というと、マッコイ・タイナーの『バラードとブルースの夜』を思い浮かべる人も多いかもしれない。同盤は1963年の録音であるが、それに先立つ時期にミルト・ジャクソン(Milt Jackson)がこのテーマで吹込みを残している。

 録音がなされたのは1956年初頭のこと。ミルト・ジャクソンにとって、本盤『バラッズ&ブルース(Ballads & Blues)』は、ちょうどプレスティッジからアトランティックへ移籍しての第1弾作品となった。吹込みには注目すべきミュージシャンが何人も参加している。まずは、ラッキー・トンプソンである。ジャクソンの出身地デトロイトを拠点とし、コルトレーンよりも早くソプラノ・サックスをジャズ演奏に持ち込んだテナー奏者で、本盤では3曲の演奏に加わっている。次にMJQの当初のドラマーだったケニー・クラークが収録の9曲中6曲でドラミングを披露している。このクラークと組んで同じ6曲で最高のリズム・セクションを作り上げているのが、オスカー・ペティフォードである。エリントン楽団やガレスピーのバンドでの活躍のほか、キャノンボール・アダレイを発掘した人物としても知られるベース奏者である。MJQの同志であるピアノ奏者、ジョン・ルイスは上記6曲、ベース奏者のパーシー・ヒースはそれ以外の3曲で登場する。他には、ポール・ウィナーズでも知られるバーニー・ケッセルが3曲でギター演奏を担当しているのも目につく。

 思えば、ヴァイブの音の美しさを生かしたバラード演奏はミルト・ジャクソンの得意とするところである。さらに、ブルース・フィーリングは彼の演奏の髄である。つまり、本盤のテーマはいずれもミルト・ジャクソンの特徴をある意味、象徴するもので、その中に上述のミュージシャンたちのよさがうまく織り込まれていると言えるように思う。どの演奏も見事だけれど、特に注目したい点は、冒頭のバラード3連発。コール・ポーター曲の1.「ソー・イン・ラヴ」からヴァイブ演奏は全開で、2.「ディーズ・フーリッシュ・シングス」はバーニー・ケッセルのギターが効いている。3.「ソリチュード」はジャクソンの歌心が最高潮に達する。さらに聴きどころとしては、6.「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」。MJQの演奏(『ピラミッド』に収録)でも知られるが、とにかく編曲がいい。静かに始まり、テンポよく盛り上がり、いいところでラッキー・トンプソンがソロを披露し、ピアノ・ソロを経て終わるのだが、短いながらも締めのヴァイブの情感を残すところも最高である。ちなみに、このラッキー・トンプソンのテナーが気に入ったなら、8.と9.も聴き逃がせない。


[収録曲]

1. So in Love
2. These Foolish Things
3. Solitude
4. The Song is Ended
5. They Didn't Believe Me
6. How High the Moon
7. Gerry's Blues
8. Hello
9. Bright Blues


[パーソネル・録音]

Milt Jackson (vb)
Lucky Thompson (ts: 6, 8, 9)
John Lewis (p: 1, 3, 5, 6, 8, 9)
Barry Galbraith (g: 1, 3, 5), Barney Kessel (g: 2, 4, 7), Skeeter Best (g: 6, 8, 9)
Oscar Pettiford (b: 1, 3, 5, 6, 8, 9), Percy Heath (b: 2, 4, 7)
Kenny Clarke (ds: 1, 3, 5, 6, 8, 9), Lawrence Marable (ds: 2, 4, 7)

1956年1月17日(6, 8, 9)、1月21日(1, 3, 5)、2月14日(2, 4, 7)録音。





バラッズ&ブルース [ ミルト・ジャクソン ]




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Last updated  2019年03月22日 06時47分09秒
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